○日本一周旅行を終えた簡単なまとめ 

 4月〜5月にかけて、車で日本を縦断した。教師を辞めた記念というか、溜まっていたインプット欲を大決行。沖縄以外は一応すべての都道府県に寄ったことになる。ちなみに一番南は屋久島!

一ヶ月なので、移動するのが精一杯。その県をたっぷり堪能するというわけにはいかず、超有名な名所をつまみ食いするという修学旅行的な毎日だった。そのため各々の土地に潜む土着文化みたいなものはわかるはずもなかったのだが、重要だったのは、車で連続してこの列島を移動し続けたことだと思う。

 普段例えば北海道から東京に向かうなら、飛行機あるいはフェリーなのだけど、どちらも移動のスケール感は感じにくい乗り物。車だと、陸の形に沿って移動するし、自分がハンドルを持つので移動の実感がある。
 九州から東京までがいかに長いか…東京って、ホントに東の都だった!そこからさらに北上する東北の最果て感とは…空気がなんかせつない。
山陰地方の昔風な上品さや、飛騨山脈が日本の屋根と呼ばれる理由。町と町のつながりや、陸の高低のつながり、ザ・日本列島の連続性!これは飛行機では体感できないものだ。(もちろん飛行機にも、俯瞰するという別種のスケール感があるけれど)。
 そして日本がいかに山の国なのかがよくわかった。ちょっと都会を離れると、すぐ峠だ。山の間にある町などは、よくこんな斜面に建ててるなあ…という光景もしばしば。限られた平地には都市、ビルヂング。
 同時に、日本は海の国でもあった。海の表情が地域によって全く変わる。僕は北海道の太平洋側の黒い海が人生最初の海体験だったので、基本的に海には恐ろしいイメージを持っているのだけど、高知の桂浜などは、やさしい青で透明…これが同じ海なのか?と感じるくらい。
道路の密度や、町と町の距離なども新鮮に感じた。とくに西日本は、細くてヤバい道路があったり、国の密度が移動してるだけでよくわかる。

 そういった日本列島の大まかなスケールってのを体感できたことが大きな価値だった。
東北よりさらに海の向こうにある北海道(!)に住み続けていた自分が、いかに、ザ・最北端野郎か。東北の下北半島まで行くと、なんというか地図的に行き止まりだし、ずいぶんな移動距離を実感できたので、ああここまできたんだなあ…と感慨深くなったのだが、そこからさらにフェリーに乗って海を越えちゃう土地って一体なんだ!?ということになる。若干別モノである。
 実際旅を終えて北海道に上陸した時、北海道が特殊に見えた。道路は広し、土地も広し、広くて…なにもない!町と町の間に、なにもない。いやなにもないわけではないが、とくに印象深い風景が…だだっぴろい。そんな中の札幌に住んでるんだな。帯広から、ノコノコやってきたんだな。一見なんもないが僕はやはり北海道に愛がある!毎年毎年この土地ならではの春夏秋冬を感じニオイを感じ風を浴びてるのだー僕の土着性とはいったいなんだろう。

 ちなみに日本には美術館がやたら多く存在してるようだ。そんな大量にあってどうすんだ、コレクションは一体どうなっているのか。開館時間が限られてるもんで、寄れた美術館は全体のうちのほんの僅か。今度は全国美術制覇したいなあ。
悪天候で見えなかった青い富士山はいつになったら拝む事ができるのだろう…。
沖縄にはいつ行こうかなあ。