やまもとのグレーゾーン

札幌の絵描き山本雄基のきまぐれ雑感と日常。

2013年08月

本腰制作モードにようやくなり始めた。
新スタジオは大きなパネルだらけでもうすでにギュウギュウ。

換気の必要な電動ヤスリ作業があるので
窓をあけてやってるのだけど、
倉庫仕様の窓で網戸が付けられないせいで
夜になるとどんどん虫が入ってくる。
特に0時を回ると周りの建物の電気も消えるので虫率が上がってタイヘンだ。

塗りたてのメディウムにくっつかれると、とっても困るんだ。
ポルケさんの透明絵画は小虫がたくさんインしてマチエールになっちゃってたけど、
マネできねえっす。

小虫ならまだしも問題は蛾だ。
羽根がくっついてバタバタされるとリンプンで画面が汚れるし、
そもそもキモチワルい。毛虫と蛾はつらすぎるんだ。
三岸さんやブラッケイジさんにはなれねえんだ。

仕方がないので網だけ買って窓枠にガムテで貼付けてみたが
蛾は丸々としたボディにも関わらず網の隙間から無理矢理入ってくる。
こいつらにとって光とは一体。
潰すにはボディが丸すぎるし、あ〜キモチワルい…

昨夜は7cmくらいの大きな野郎が入って来て発狂しそうになったので 
メディウムの空き容器をババっとかぶせて放置して帰った。

そして今日夜にスタジオに行くと、そのデカ蛾が容器を抜け出して、
窓枠付近で産卵を始めちゃってた。げげ、その行為を今すぐやめろ!!!!!
うげえカズノコみたいに黄色くて凝縮してるんですけど。
グォエエエ〜1回にこんなに数産むんすか?(なんだかんだけっこう見てる)
小学生の時に習ったモンシロチョウの産卵は
もう少しかわいいもんだったんですけど。
初めてみたわ蛾の産卵は。
なんでこんなところでやっちゃうかね、
なんか綿みたいのもフワッと付いてるし…

木材を振り回して産卵中のデカ蛾を追い払い、
泣く泣く卵を処理するハメに。キモすぎる。
固く窓枠に張り付いててベニヤの木っ端じゃ取れねえよ。
その強度にむしろ感動すら覚えた。 
スクレーパーでガリっガリって引っ掻いてやっと取れた。
ひぃぃ刃に液体が〜オエエエエ 
あー寒気がする。 

ああ世界のいたるところで様々な大きな問題が進行してる間に
蛾に悲鳴を上げながら夜な夜なひとり制作する虚しさとは一体。 


<後日記>
どうやら今年は蛾の当たり年のようで、
いろんなところで大量発生中らしい。
http://www.city.sapporo.jp/hokenjo/f3seikatu/f80mushi/3_okugai/maimaiga.html
札幌駅前が蛾の死骸だらけでひいた。 
道で潰れてブバアって卵がはみ出してるヤツ多数。オエェェ 

昨夜は500m美術館の企画展「旅するアート」搬入打ち上げ、
兼S-AIR作家のお別れ会に参加した。

搬入直前からJerzyの素材買いに一緒にカナリヤ行ったり作業手伝ったり
Mattの撮影の為に開拓の村へ一緒に行ったり
微の微の微な英語脳をフル活用。
搬入も付きっきりだったのでS-AIR専属スタッフな気分だ。 

打ち上げには若者がたくさんいた。
活発な学生がいるのは楽しいことだ。

展示作家の藤木正則さんの近くに座れたので
ほぼ初めて美術のお話をすることができた。
デュシャンの遺作を見に行った話や、
絵画の下地の話などで盛り上がる。おもしろい!
藤木さんの作品はずっと前からいろんな展覧会で見ていて、 
絵画の話が出てくるのは意外だったけどいろいろ話していたら
とてもしっくりきた。
僕は絵描きなので、
作品が絵画じゃなくても絵画の文脈を大事にしっかりと考えている作家さんって
やっぱり尊敬できるしうれしくなってしまいます。

昨年議論したガラスの無い側の壁面に、
藤木さんは温泉手ぬぐいの作品を設置していた。
もちろんあの場所を踏まえた作品とのこと。
誰の為のパブリックなのか、という話。

改めて展示は見に行こう。
http://500m.jp/exhibition/2024.html

 
2次会はMattのリクエストでカラオケへ。
カラオケ組は少数派だったが僕はカラオケ狂なのでつい。
多いに汗をかいた。 

やばい、いつの間にか帰国してからすでに3ヶ月が経っている。
未だ海外レポも終わっていない。
(その場しのぎで当ブログ右側にカテゴリ分けして見やすくしてみました)

札幌に帰って来てから1ヶ月目でアパートを確保。
東区のとある場所だが、この辺は妙な空気が流れいておもしろい。
ナナメ通りがあり道が少し入り組んでいるし、
奇人が多い気がするし、外国人も多い。
ガサガサした雰囲気で、リサイクルショップが多い。
強引に言えば、ベルリンっぽい!

2ヶ月目でスタジオの確保。
エスエアの柴田さんとコジカのたいが君にいろいろ情報提供してもらった結果、
札幌駅から徒歩7分のナイスロケーションな
噂の卸センター内にゲット。6坪で天井は3mくらいあるので
大きな作品も作れる。

そんなこんなで運良くいろいろ決まり、
今度は新拠点整備などにお金がかかる。

その為にある程度のお金はキープしていたけれども
こういう時はだいたい読みを超える支出が発生するものだ。

かつ、制作環境が整った瞬間に、また展示の話が入って来たりして
今年から来年にかけては過去最強の制作量(しかも大作が多い)
になりそうである。
いつものペースなら2年かかる量を1年でやるようなものだ。
画材代がかかる。

そのくせ定職につかずなんとかならんもんか、
定職探してる余裕も無いし、
どうやってmake moneyしようかで頭がいっぱいになり、

「お金が欲しい!」「どうやったらお金が手に入るのですか!?」
と拡声器のように周りに漏らしていたら、
まずCAI02のカフェのピンチヒッターのお話が舞い込んで来た。

コーヒーほぼ飲めなくて飲食に興味の無い僕だし、
そのためコールドドリンクのみの提供にしてもらう条件で、
それでもいいと許してくれたので引き受けてみたら
意外とおもしろかった。

同会場でのトークイベントは予想以上にお客さんに来てもらえて、
けっこうリアルでシビアなお話をしたつもりだったけどいかがだっただろうか。
それの内容まとめと反省も書きたいのだけど。。。
ちなみに人数計算でお小遣いが貰えたので気合いも入った。

さらに同会場でCAI02のU50,000展で帰国後作った小作品、
いつもとまた違うひねりを加えた作品だったが、
大事にしてもらえそうな方に持ってもらえることになる。

さらにさらに同CAIスクールの単発講師で絵画について語って
make money。
CAIさん、ありがとうございます。

次にS-AIRからお声がかかり、
レジデンスアーティストの補佐役バイトをする事に。
札幌にいながら英会話実践ができるのでこれはラッキーだ。
500m美術館の搬入搬出のおまけつき。
S-AIRさん、ありがとうございます。

続いて、以前とあるコンぺで賞をいただいた2つの大きな作品を
ずっと預かっててもらってたんだけど、それも嫁ぎ先が決まる。
ありがとうございます。

美術畑でギリギリのmake moneyだ。
皆様に生かさせてもらっていますので、
その分、本業である絵画に残りの時間をぶつけます。
実際、時間とお金のいい塩梅をコントロールしないと
やってけないっす。

しかし30リットルのメディウムを8万円かけて注文し、
届いたその日にたった4時間で6リットルを塗るとかどうかしてる。
マニーが瞬間的にマテリアルに流れていく。
おいコラうす塗りのペインター、でてこいや!! 
…うそです、いつまで生きていけるのか。サバイブサバイブ。

トークイベントの時もそうだったけど、
moneyの話ばっかですいません!!!しばらく封印しよう…
でもみんな気になりますよなそういう部分は。 

このブログも今年の感じだと頻度は下がりそうだけど
相変わらずこっそり少しずつアップしていこうと思います。


 

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