やまもとのグレーゾーン

札幌の絵描き山本雄基のきまぐれ雑感と日常。

2015年03月

今年もアートフェア東京に参加してきた。
4日間ずっと会場にいるとぐったり。
いろいろ複雑、でも欲望の多様さは面白い。
作品よりもつい大勢の人を見てしまったり。
憧れるギャラリーさんのブースも並ぶ同会場で、
自分の作品を見せれるのはありがたいことだ。
しかも今回は大きな作品を持っていった。
ギャラリー門馬の大井さんが、売れるかどうかは別にしても、
大きい作品を見せてインパクト与えたい!
と言ってくれてたのだ。
結果、3日目には昨年とはまた別の中国のコレクターさんにその大きいやつを持ってもらえることになった。
大井さんに判断力に感謝!!
合わせてギリギリでカタログ発行を間に合わせたので、たくさんの方に購入していただけて良かった。
札幌から東京にジワジワ攻めてます。


3331アートフェアは、やんちゃな作品に押され気味な気分だった。
中型絵画を1点だけってのは渋かったかな。。。
会期中のイベントにも参加できなかったし、なんとなく自分はよそ者感を拭いきれないまま。
それでもオープニングの後に何人かの作家さんと打ち上げし、知り合いになれたのは収穫だ。
会期中ショップに置いてもらっていたカタログ、こちらでも若干ながら売れたらしい。
これは嬉しいなあ!一体どんな人が買ってくれたんだろう。 

※会期終了までこの記事をブログトップに表示します。


3月は2つのアートフェアに出展!!
どちらも新作を出しますので、ぜひごらんくださいませ。

◯アートフェア東京2015
会場:東京国際フォーラム 地下2階 展示ホール (東京都千代田区丸の内3-5-1)
一般公開:
3月20日(金)11:00-21:00、3月21日(土)11:00-20:00、3月22日(日)10:30-17:00
ファーストチョイス:3月19日(木)16:00-18:00
オープニングプレビュー:3月19日(木)18:00-21:00
プレスプレビュー:3月19日(木)16:00-21:00
*ファーストチョイス及びオープニング/プレスプレビューはご招待状をお持ちの方のみ。

去年に引き続き今年もGALLERY門馬&ANNEX(ブース番号S33)より出展します。
180×160cmの大きめ作品も出します。
詳細はコチラ↓
artfairtokyo.com
 

3331 Art Fair 2015-Various Collectors' Prizes‒
アーツ千代田3331 1階メインギャラリー
3月21日(土)〜29日(日)
11:00-20:00(最終日のみ19:00まで) ※ 最終入場は閉場30分前

こちらは美術評論家の市原研太郎さんから推薦していただきました。
90×90cmの作品1点を展示します。
詳細はコチラ↓
artfair.3331.jp/2015/
 

また、昨年の9月にGALLERY門馬で行った個展をベースにしたカタログも完成しました。
どちらの会場でも販売予定なのでよろしくお願いします。
その後はGALLERY門馬&ANNEXで購入可能ですので、お問い合わせ下さいませ。

Yuki Yamamoto Paintings
\1,000(税込)
発行: GALLERY門馬&ANNEX
助成: 公益財団法人 現代芸術振興財団
サイズ: A4
頁数: 40頁
表記: 日本語、英語
テキスト: 
降旗千賀子『目の中の至福ー豊潤な層と色の絵画』
伊藤隆介『山本雄基作品は絵画ではない?<二重のノスタルジー>』

都現美、企画3つも常設展も充実展示でとても良い。

OROZCO様について少し。
状況の発見と、それをすくいあげる能力のすばらしさ。
数点絵画作品が展示されていた。
幾何学、しかも円形の重なりということでまあ毎度参ってしまう。
しかし、やっぱり塗り自体にそこまで愛着は無さそうなのが僕にとっては少しの救いでもある。
on canvasで下地もちゃんと作っているけど、画家な絵画ではない。
その距離感がいいとも言える。

スポーツ選手の新聞写真に幾何学を加える作品なんかを見ていると、
おそらく写真からまず縦横の線の位置を決めていくことが推測され、
その線の位置のセンスが、そこに引けるんだな〜と感心。
今更、造形センスに着目するのも野暮だろうか。美学的なセンスもとても重要に思えるけど。

オロスコ展開催中のせいで、ベルリン時代にアップしたオロスコ鑑賞時の閲覧数が若干上がってて
恥ずい。あの時も造形センスで強引に作品に強度を与えていたことを思い出す。

昨年の9月にGALLERY門馬で行った個展をベースにしたカタログがついに完成!
ギャラリーで販売しておりますので、ぜひお問い合わせくださいませ。
http://www.g-monma.com

また3331アートフェア期間中は3331のショップでも取り扱っていただいております。
http://www.3331.jp

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

Yuki Yamamoto Paintings
¥1,000(税込)
発行: GALLERY門馬&ANNEX
助成: 公益財団法人 現代芸術振興財団
サイズ: A4
頁数: 40頁
表記: 日本語、英語
テキスト: 
降旗千賀子『目の中の至福ー豊潤な層と色の絵画』
伊藤隆介『山本雄基作品は絵画ではない?<二重のノスタルジー>』

11009882_860980953962404_1291504773404775244_n

11053364_860980957295737_6393850392306419863_n

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

以下、長々と経緯を振り返り

去年の初夏くらいからぼちぼち動きだしていたカタログ計画。
個展の話が決まった直後に現代芸術振興財団さんの助成を頂く機会を得たので、
こりゃあカタログにして記録残したいです!とギャラリー門馬さんに打診、承諾を得る。
始めは展示中に発行するつもりで意気込んでいたのが、
けっきょく展示が終わってから発行に至るまで半年も経ってしまった。 
その分、内容はとても充実させることができた。
 

会期中に会場写真も含め作品全部プロの撮影をお願いした。
カメラマンの我妻くんは大学の後輩で、
先輩権威をここぞとばかりにふりかざし透明層の質感が出るまで何度も撮ってもらう。
もっと!もっとディープに!!と、撮影のうしろでウザい煽りを続けながら撮影は深夜まで続いた。
やっぱ、自分で撮るのとはワケが違います。

自分の言葉では取りこぼしているような客観的なテキストも絶対必要で、
あれやこれや計画してるうち、
• 北海道外の方に新しい視点で書いてもらう(道内に籠りがちな傾向対策も込めて)
• 昔からの作品展開を深く知っている方にも書いてもらう
という方向で固まり、当初1本の予定から2本に増えた。


道外の方、といっても自作をたくさん見ている方はほとんどいない。
どうしようか考えた結果、
昨年のアートフェア東京で作品を初めて見ていただき、
何か展示があったらお知らせくださいと名刺を渡してくれた目黒区美術館の降旗さんにお願いすることになった。ひとつのキッカケからの強引依頼、降旗さんもまさかの展開だったと思います。
実物をしっかり見なければ書けない、と超多忙な中わざわざ札幌まで作品を見にきていただいた。

もう一人は、前々からいつか自作について書いて欲しいなあとと考えていた伊藤先生だ。
個展のトーク相手にもなっていただいた上テキストまで依頼、
しかも映像作家の方に絵画論を書かせてしまうという展開、
さらに先生の怒濤の連続展示の時期と丸かぶりで申し訳ないと思いつつ…
元生徒というポジションの乱用である。
 

そうなると今度は英語の翻訳量も倍になっちゃって、
全ページのチェックも必要で超無茶な締め切り設定。
これをお願いできるのはアトリエご近所でS-AIRの匡子さんしかいないと泣きの依頼をし、
これまた超多忙ななか見事にクリアしていただいた。

デザイナーの中川君は高校大学の同期でもあるので気も遣わずに要望ガンガン出せて、
長い期間最後の最後まで粘って頂き、
文字校正も自分よりちゃんと見てくれちゃったりして助かる。
校正って永遠に終わんないんじゃないかってくらい、
まあ次から次へとミスが見つかるもんですね。 

ああ振り返ったら外道な依頼だらけ!
関わって頂いた皆様には多大なご迷惑をおかけしましたがひたすら感謝感謝であります。

いやあ、本作りおもしろいなあ。
編集の大変さを少し体感できた。
いや、編集といっても上記の皆さんにめちゃくちゃがんばってもらえたのであって
僕は真ん中でワーワーとバタバタしてただけな気もするが。。。
そんな外道依頼の結晶なので、ぜひみなさん手に取ってみてください。
予算もオーバーしてGALLERY門馬さんにもモチロンご迷惑おかけしてますので、
お気に入りいただけたらぜひご購入ください!!

今回で大まかな段取りは覚えたはずなので、
今後また時間をかけて2冊目、3冊目と、より濃いカタログを残していきたいっす。 

このページのトップヘ