バイトを終えてそのまま札幌駅に直行、旅のお供のYと合流。寝台列車は思ってたよりフカフカしており寝やすい。しかもJRロゴ柄の寝間着もある。早朝に着くから早めに寝ておこうと思っても、
 北海道の車窓から
モードに突入、なかなか寝れません。なんたって夜の室蘭の景色は良かったです。工場と煙と白鳥大橋、相変わらず街の個性が色濃い場所だ。満足できたところで次に意識があったのは海を越えてからでした。

青森〜三沢までそのまま直行、青森の車窓からは杉の木が見える。観光鉄道に乗り換えて十和田へ。早朝の観光鉄道はスクール便、地元の学生しか乗ってねーや。

思ったより早く十和田に到着、美術館開館まで1時間…空いている店がない。そして強い寒気が我々を襲う!足がマヒする!!昨日の北海道より寒いなんて!2月の寒気を毎年忘れては思い出します。
いよいよ凍りそうになったので、目の前に現れたホテルルートインに逃げ込み、朝食バイキング中のレストランでコーヒー飲んでいいですか…?とウザイ客全開モード。
 すると少々困惑させてしまったが、なんとタダでコーヒー飲ませてくれた!なんていい方達…僕らは明らかに貧乏な美術館目的な人たちなのに。感謝。皆さん、十和田に泊まる際は、ぜひホテルルートインへ!!

十和田市現代美術館は9時から開館。おもしろかったのは、吉田初三郎 (鳥瞰図絵師)の作品。デフォルメされた超パースの地図がカッコ良い。十和田湖なんてドラクエ2のロンダルキアだ…春に日本をまわったせいもあり、ここをこう描くか!?というイメージ比べができた。

続いて無料送迎バスで青森県立美術館へ。
2回目ですが、ここはワクワクする美術館だ。

伊藤先生×岡崎さんの作品、とても良かった…
巨大な投影と大胆な視点移動で重力感覚が狂いそうになる作品。生原稿の上を見上げると地面に並ぶ人形土偶達。こちらも重力感覚がヘンになる。そして月と写真と地球。時空を超越していく希望なのかヒューマニズムなのか、そのようなテーマがシリアスとユーモアを孕みながら展開されてて感動。
模型に目を向ければ、緻密に作られながら際どいチープさを残したリアリティ。

それと、立石大河亞(タイガー)さんの陶器作品おもしろかったです 特にピカソに愛を感じた。つーかこんなの作ってたんだ つーか故人だとは…

桑原弘明さんの作品は自分としてはロマンチックすぎたが、モノとしての完成度がとっても高くてびっくり。

常設のアレコホールのシャガール絵画を見て、初めてシャガールの凄さに気付いた4年前。改めてやっぱこの絵、すげえや。特に薄い色の絵がすごい。そしてこの作品群が必要としている天井高がハンパないこの空間自体もまた魅力的。
ホワイトキューブの部屋も、床まで白くて、絵画作品をこんな場所で展示できたらうらやましいや、常設にある渋めの地元絵画群をこんなホワイトキューブで見てるなんて、ちょっと正直くやしい思いです。

青森市街に向かい、地元の人にその場で聞いたオススメ店、柿源という料理屋さんへ。ホタテです。青森だもの。ホタテバター焼き定食です。めちゃくちゃウマい!!!Y子はホタテフライ定食これまたウマい!!店主さんも良い人! 皆さん、青森で食事する際は、ぜひ柿源さんへ!!

そうして特急に乗り、札幌へトンボ帰りです。高速だったけど満足内容。
北海道はさらに寒く、家に帰ってきたら、でました水道凍結。落としてたから破裂はしなかったものの一時間ほど水が出なくて困った。

しかし、周りの同世代も結構ラブラブショー見に行ってるとのことで、伊藤先生が慕われてる事がヒシヒシと伝わるなあ…。東京より遠い青森まで行ってるんだもんなあ。

当時は伊藤先生の飲み会で突発的に発生する美術トークを理解するために必死に美術史を頭に詰め込んだものです。絵画を含む美術史全般に詳しいことと、美術とサブカルチャーなどの文化を優劣つけずに同じ価値で見つめてる態度にハッとさせられます。

↓伊藤先生HP
http://www.ne.jp/asahi/r/ito