昨夜、浪人時代からの友人で、大学も一緒で、現在は職業がお坊様の友人が泊まりにきた。いろんな職業の友達がいておもしろいですね。
 なんでもえらく厳しい修行を終えてきたらしく、声がガラガラ。超一級エンタメのマリオWiiをやらせてみたがあまりおきに召さず、疲れているのか速攻で寝てしまった。。まあ彼はいつもネタを持ってこないしいつも早く寝るからいいが…彼のいびきをBGMに絵を描いた。

 彼を引き連れて出身校の教育大の卒業制作展を見に行った。一応北海道ではブランド力のある美大といっても良い存在(のはずだ)。今回は校舎が札幌から岩見沢に移動して初めての卒業生ってことだ。

 簡単な感想を言えば、ファインアートの印象が弱すぎた。彫刻は悲惨な感じ、絵画も弱い。それは今年に限らずここ数年同じ印象だけど。。。ハイブリッドなゲンダイ(←若干意味不明)に呼応するようなおもしろさが無かった。
全体で良かった作品は太田という入学当初から異彩を放ってた子のでかい作品。「スキンシッパー」というカタカナタイトルがいいですね。顔はあった方がいいのだろうか?
なんかこの作品は、ちょっとハイブリッド(←やはり若干意味不明か)な感じがした!

 お坊さんと心斎橋ラーメン(たかじんプロデュース)を食べお別れ。僕は卒展の別会場、札幌資料館へ。空間造形研究室の展示なので、一人一部屋与えられていたのがいい。部屋自体はクセのある形をしていたので、生かしきれているかは疑問だった。良くも悪くも今の20代前半らしい作品だった。

 数年ぶりに訪れたこの資料館ってのが意外におもしろくて、奥に、おおば比呂司さん(漫画家・画家と紹介されていたがイラストレーターだと思った)の常設展示室があって、これが妙に良かった。カワイイ描写の中に描き込まれた飛行機や船がなんともいえないバランスで入ってくる感じがイイ。
イラストレーション風絵画(しかもそれを絵画だと思い込んでる風に描かれているどうしよもないもの)はキライですが、上質なイラストレーションは好きです。
 札幌の歴史展示室はショボイけど写真とかイイ感じでした。係のおばさんとヒマそうなおっさんの談笑空間になっていたことは否めないが…それになぜか昔の法廷再現空間とかあった。

 さらに移動して今度はギャラリー門馬へ。中国現代美術展 上海摩登を見る。正直好きだと思える作品は無かったけど、中国のリアルタイムでの国力増加中って勢いがサッポロアートにまで及んだのか〜という気分がフワリ。ちっちゃい映像の作品の展示のされ方がおもしろかった。ギャラリーの大井さんにコーヒーをいただきお話。
 ギャラリー門馬には僕のキューブ作品がある。4年前、生前の門馬さんが買ってくれたのだった。初めて万単位のお値段で自分の作品が売れた驚きを覚えている。その時の話なんかもして、ほっこり。

 さらにさらに移動して、カフェエスキスへ。中嶋幸治展 0m/s。
中嶋君の作品って、ああ、いいなあって思います。本人には一度テンポラリースペースで一瞬お会いしたことがある。芯がありそうな方だった。このようなすげえ作家さんが同じ札幌にいるのだなと思うと、胸が熱くなるのだ。
 展示も繊細で、今回は作品がアクリルケースに入っており、詩的なオブジェだ。ひゃー。

ただ一つ、エスキスはカフェ空間と展示空間が一緒なので、なんとなく、こう鑑賞するとソワソワしてしまい、作品と一対一になれない…。

帰りに本屋に寄って帰宅。日が暮れとるじゃねえか。
展覧会は基本バイトが休みの日に見に行かなければならないけれど、ホントは休みの日こそ一日中絵が描ける喜ばしい労働日なはずなんだよな。ジレンマ!!