ある日ボーッと歩いていたら突然、「少年アート」をふと読み返したくなったので、アマゾンで中古購入して本日無事に届いた。1986年に発売された、今40~50代の美術家さん達がおそらくバイブルにしたのであろうとてもおもしろい本。
確か予備校時代の先生が、この本に載ってるエピソードをよく引用してた。

 大学の図書館に置いてあったので、大学2年生の時以来何度か借りて読んだ。これは早い段階で読んでおいて本当に良かった。
数年前、大学の美術科は札幌から岩見沢に移ったが、この本もちゃんと移ったのだろうか?美術科のある学校の図書館になきゃ宝の持ち腐れだ!

例えば本の中に”絵の問題点”という章がある(絵描きなので、現代美術の本の中にこういう題の章があるだけでうれしい)。
ハハアなるほど当時この辺りの文に影響されて、
まずセザンヌを押さえなければならない、らしい…とか、シャイでも粘り強く良い作品を作っていれば美術界に出ていける、らしい(ジャスパージョーンズを例にあげてる)…とか、美術史の裏付けが必要らしい…とか、絵描きでないとわからない問題がたくさんある、らしい…とか、
そういう漠然とした意識をまず持ちながら、制作に向かってきたんだな、とザッと読み返して思った。

アーティストのエピソードとか、とても具体的なアートワールドの話が非常にユーモラスかつシリアスに展開されるので、美術に対する緊張感が増す。

しかし…今2010年だから、もう24年も前の本なのね!!24年って戦後アメリカ現代美術の、抽象表現主義〜ポップアートが落ち着くくらいの期間か。
そういやリヒターやらポルケすら、クーンズもハーストもMURAKAMIもまだ本の中にピックアップされていない…。ニューペインティング現象が落ち着いたあたりでさあ今後どうなるんだろうってところで終わってるが、

その後冷戦構造崩壊に資本主義膨張カオス爆破にIT革命に…で美術も、クーンズだハーストだってマネーゲームになったり、コミュニケーションやらマルチカルチャなんやらで、バタバタ時代と一緒に動いてきた感があるけど、基本的に美術家として考えておくべきことは今読んでみても古びてなかったりして。

つか年代的に若い時代の村上隆氏もきっとこの本などを読んだ後に一発かましたのかなと想像するとすごい。