クラコフ2日目。
行こうか迷っていたアウシュビッツ。(ちなみにアウシュビッツはドイツ語なので、ポーランド語ではオシフェンチム/O���wi���cimと言います。バス停の行き先もオシフェンチムです。)

 クラコフ滞在期間が予定より長く取れたので、思い切って行く事に決めた。アウシュビッツはクラコフからバスで一時間半くらいのところにあります。駅のバスターミナルに行けばなんとかなるだろうというノリで向かい、相変わらず人に聞きまくって、バスチケットを買う。すると、

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またミニバスかい!!ターミナルにも現れるのか。昨日は適当な公園みたいな広場が乗り場だったのに。とにかくこんなのがミニバスです。


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ミニバスは、トバしすぎ。100km/hくらいは出てたと思う。


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着いた。観光バスと観光客でいっぱい。そしてすんごい晴れてる。

ここもツアーチケットを買わなければならず、英語ツアー。さすがに有名な場所なせいか、日本人がチラホラいた。


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柵に囲まれた広い敷地には、バラックが並んでいる。

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バラックの中は博物館になっていて、いろいろ展示されているわけだけど、この内容が当然ツラい。下の写真はジオラマですが、建物の中に死体が山積みになっている…

写真展示では、番号を入れ墨された人たちが実験台にされていたり、ガリガリの子供が並ばされてたり、痛々しい。写真はリアリティありすぎる。

驚いた展示が、収容された人たちから略奪したものの展示。
なんだか、昔の川俣正の作品のようにモノが積み上げられてるんですが、
見せてる物量が半端じゃなくて、鳥肌が。
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毒ガスの缶。

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この山になってるのは髪の毛。
人の髪で布とか作ってたっていう話は聞いてたが、こんな量で見せられると愕然とする。三つ編みがたくさんあるのに泣けてくる。

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メガネ、義足、靴…他にも日用品やカバン等、とにかく積んで見せて来た。展示室が整備されていることもあり、これらの展示物が本物なのか何なのか頭がクラクラしてよくわからなくなってきたけど、これだけの物量が集まっちゃうほどの人が、人として扱われなかった現実がのしかかってくる。

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死の壁、銃殺の現場。この地下には毒殺実験の独房などもありました。

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ガス室。妙に整備されていたので、変な感じがした。
中がコンクリートの打ちっぱなしになっており、
あれ、今度個展をするギャラリーに似てるぞ。。


ツアーは続き、3km先にあるビルケナウ収容所にバスで移動。展示内容と暑さでヤラれたのに、ビルケナウに着いて愕然。
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ひ、広すぎる…限界!!ガイドさんは休み無しで説明までしていた。すげえ。
バラックがズラーっと並んでいて、半分以上はは撤去された後で煙突のみ残っていた。

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バラックの中には粗末なベッドやトイレ。

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証拠隠滅のために爆破したガス室の跡地だそうです。

しかしこう畳み掛けるように残忍さを食らうと、
人がやっちゃいけないことのラインが、どっかからプチって切れちゃって際限ない残酷さが当たり前になっちゃうっていう、そういうマヒの機能が人の中にプログラムされてる事実が怖ろしいと思いました。人だと思わなくなっちゃうのか。人だと思ってても、愛や慈悲のキモチって完全にゼロにできちゃうのか。自分も同じ、人なので、同じ機能が備わっていることでしょう。そんな自覚をした上で、それでも同じ過ちは犯すまい、と思えるようになる為の展示だったのではないかな。


あまりにヘトヘトでズッシリしてボーッっとしたので、飲み物でも飲みますかーって同じツアーにいた日本人2名と少しお話した。
 そのうちの一人が、美術やってる人だった笑 今回は偶然ビジュツ人に出会う確率高いなあ。九州で活動されている方で、コンペの副賞でヨーロッパ旅行に来れたとのこと。盛り上がった。

帰りはその方達に教えてもらい、ミニバスではないちゃんとしたバスでクラコフに帰って来れた。夜は、一日差でクラコフ入りした大黒さんと再会、オープンカフェでまたゆったり。

次は、クラコフのお城などを簡単に紹介して日本帰国へ。