僕の個展を見に来て頂いた佐々木方斎さんが、テンポラリーで個展をやっているので見に行く。大きな綿キャンバスの編目はホワイトで目止めされ、平らな白マチエールの100号サイズの真ん中に、宇宙精神的な菱形が小さく描かれた絵画だった。

さらに、余剰群や格子群、自由群といった、以前作られた版画作品もご本人の解説付きで見せてもらう。とりわけ余剰群という作品に僕は以前から興味があった。色数を限定され、外側の形もあらかじめ決められた中で、正方形の色面が複雑に構成されている作品。

この作品を初めて見せてもらった時、僕が生まれたくらいの時に、この札幌でもこんな作品が生み出されていたのか!と思ったんだ。色の重ね方とかチョイスの仕方、形の組み合わせ方、これらがどうもどこか自分の今やってる仕事に近いニオイを感じたから。

ご本人の話を聞けて良かった。かなりストイックながらどこか自由な遊び心がある絵画表現だ。
ケリーを彷彿とさせる。

美術ノートという当時佐々木さんが作っていた美術雑誌も読ませてもらった。そこにはサッポロトリエンナーレの話や、今札幌の美術界の大先輩にあたる方達の若い頃の議論、岡崎乾二郎さんの講演などまで載っており、札幌の過去の美術の熱気をすこしだけ知ったのだ。