講演連発!!昨日の熱も冷めないまま、今度はあの村上隆氏が「SAPPORO次世代コンテンツ産業創造プロジェクト」
のために講演をするということで、事前に参加を申し込んでいたのでした。
プリンスホテル国際館パミールでの講演、ちなみに隣の部屋では全国高校アイスホッケーのイベントをやっていた。このギャップ。
3時間の講演もあっという間で非常に濃密でリアルな内容にただただ圧倒される。

前半は、村上さんの経験談を踏まえながら札幌でコンテンツビジネスを成立させるにはどう動くべきかというような話。
芸術闘争論も発売したばかりだし、話の内容は結構重複するかもしれないと思っていたが、全くそんなことはなかった!!

日本社会で稼ごうとしたら障害を作られるという痛烈な批判から、アメリカとのビジネスマインドの差についてだったり、
億単位のお金もダマしとられて、取り返そうとした話、契約や弁護士のこと、アートはコストパフォーマンスが高いって話、
価値のリサイクルの話など、すごい情報量。いろんな感情が入り交じった、なんともシリアスで人間臭い話ばかりだった。

もちろん自作の狙いについての話もあり、目の付けどころとアプローチの仕方がユニークで、かつなるほどと感心させられるばかり。
やりたいことが明確にまずあって、それを実現させる為のハンパ無い行動だというのが、どストレートに伝わる。

後半は、プロデューサーの竹内宏彰さん、ICCの久保さんと伊藤先生も加わりシンポジウム。
序盤から「札幌ではアートは育ちにくい。なぜなら本物を見れる機会が少ないから。
反面、複製芸術としてマンガなどは発展している背景もある。」という話で、その通りすぎてアートをやる者として悲しい現実を受け止めるのみ。。。
札幌のアーチストはニューヨーク、ロンドン、パリに本物沢山何度も見に行きましょうYO!

なもんで、直接的なアートの話は少し減ってしまった。
もともとコンテンツビジネスの講演なのでそれは元より承知の上。
もちろん、アートに応用できる話もたくさんあった。
そこに突然名指しで呼ばれた某大学の先輩。
すげー不思議な光景というかなんかもう笑ってしまった。すげーな。
で、その流れでヴェルサイユで公開したアニメを見る事もできた。
個人的には、この作品の狙いやコンセプトの話が聞きたかった。
村上さん本人も言ってたけど、プリキュアのパクリのような内容でした。

札幌についても、可能性を秘めてる場所なのに、住んでる本人達の自覚が足りないだとか、
千歳空港をハブ化するべきだとか、おおお!と振るいだたせてくれる発言。

やっぱりまずアアチストはニューヨーク、ロンドン、パリに本物沢山何度も見に行きましょうYO!!

…つーか、実際札幌で例えば画家になりたいとか思って制作してる人で、
ニューヨーク、ロンドン、パリすべてに実際本物見に行った人ってどのくらいいるのかな?
僕はまだニューヨークのみ。。。絵画の歴史を体感するには数年以内に、テートモダンやらルーブルやらオルセーやらにも行かねばならぬ。
そうだ、以前の村上さんのニコニコ生放送では、作品のコンテクストのレイヤーに50年代アメリカ(抽象表現主義)とデュシャンを含めなければならんと言っていた。
50年代以降のアメリカはMOMAに行けばとてもわかりやすくプロパカンダ的に体感させてくれるが、デュシャンも入れねばならんのなら、大ガラスと遺作を見にフィラデルフィアも追加せねばならんね。
ニューヨーク、ロンドン、パリ、フィラデルフィア全部行ってる人はあんまりいないんじゃない?