Martin-Gropius-Bauで二つの展覧会を見る。
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ここは撮影禁止だったので残念ながら作品紹介は出来ず。
ひとつはKunst In Los Angels1950-1980という展示。
ググったらなんか作品リスト載せてるサイトが出て来た。
http://purple.fr/diary/entry/pacific-standard-time-crosscurrents-in-l-a-painting-and-sculpture-1950-1970-part-2-at-the-getty-center-los-angeles

ホックニーの水しぶきの作品とルシャのガソリンスタンドの絵が並んでいて感動。
驚いたのはどちらも20代中盤~30代前半の作品だったこと。
よくよく考えてみれば、
ポップカルチャーに一番親和性があるのはヤング世代なのだし、
それは無理矢理納得できるにしても、
絵作りが上手いよな。特にホックニーは。。
形の処理能力、書きかけの線を残す判断、絵具の使い方の多彩さ、
構図と色彩、がずば抜けてる。画家らしい画家。
水しぶきの描写がやっぱりすごい。
水の粒とか流れ、ブラシストローク、こんな風に変換できるのかと
思う。

ハードエッジの地味な抽象作家ゾーンがあり、
Frederick Hammersleyという人の作品がちょっと良かった。

Vija Celminsの若い頃の小さい作品があって、
劣化リヒターみたいなモノだった。

Ronald Davisという作家は、
ファイバーグラスやポリエステル樹脂を使って平面的な抽象作品を作っていたが、
それも60年代。この作家のもの以外にも、
樹脂系の透明素材を利用した実験的な造形作品がたくさんあった。
素材の強度が前に出すぎてて造形作品としてはどうなんだ?
というものが多かったけれど、
積極的にそういう新素材に向き合っていってる熱は感じる。

ブルースナウマンの作品がまたあって、
四角い回廊の曲がり角部分に一台ずつテレビモニタが置いてあって、
ライブカメラも4台各曲がり角の上に設置されてて自分の後ろ姿が横倒しで映るっていう作品。
曲がるたびに自分の姿が一瞬見えて、追いかける形式。説明しづらい笑
しかしこの人の作品っていろんなとこで何度か遭遇してるけど、
全部違う作風で、だいたい良い作品だな。天才肌。

いくつものムーブメントを包括したなかなかおもしろい展示だった。


もうひとつの展示は、Art and Pressという企画で、
タイトル通り新聞記事・報道をテーマに
実際は最近の巨匠だらけのグループ展みたいな豪華展。
このサイトのKunstlerて所をクリックしたら作家一覧出て来ます。
http://www.artandpress.de/ausstellung.php

キーファーリヒターポルケとドイツ絵画御三家も揃っていた。
キーファーは、こないだ見たのよりさらにデカい笑
巨大で黒いトゥオンブリみたな作品と、
鉛か何かで出来てる旧型印刷機からヒマワリ生えたオブジェ。
デカくてトゥオンブリっぽい所以外は、うーむ…。より劇的な感じが苦手。
リヒターはそこそは良い作品だけどやや見すぎた感。

やっとポルケをまとめて見れて、やっぱり変な絵で笑える。
このハンパな物質性があって特異的なユーモアの交え方が良いよなー
でも古い作品だったので、個人的にはもっと素材の洗練された後期の作品が
もっと見たい。

作品として優れているのかわからんけれど、
ウィリアムケントリッジのコンピュータ仕掛けなのにアナログ感満載の
人形劇が、異彩を放っていた。シリアスな内容なんだけれども。

デュマスの絵画はアパルトヘイトの壁を描いていた作品で良かった。
大きな絵画3枚なのに距離が取りづらく鑑賞しづらい展示のされ方で残念。

その他グルスキーのF1の写真作品
ロバートロンゴのドローイング作品、
angel vergaraの映像にペインティングしてる作品
など、なかなか面白かった。

それと、ここの画集屋さんが充実している。
いつもセール本があるようで、めぼしいのが何冊かあったので今度買いにこよう。

横には、ベルリンの壁の跡がある。
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