オープニングを無事に終えて安心するも、
昨日に続いて声がほとんど出ない。 

ずっと気になってたアンセルム・ライラ(レイラ?ライル?)の個展が
ギャラリーから徒歩5分の美術館やってるので、
http://www.deichtorhallen.de/index.php?id=275&L=1

やっと見に行ける。
_MG_0552

 多くの美術館がタダで入れるアーティストカードが通用しないのと、
 写真撮るのに2ユーロ取られて、それもプライベート使用に限ると言われる。
なんだよそのケチくさい仕様は、なんか権利関係なのかな。
…と一瞬思ったのだけど、そもそもそれが普通だったはずなのに
すでに感覚がマヒしてるから恐ろしい。
入り口だけ載せる。

しかし展示は大規模で質も高い!
バーゼルで中型の作品見た時はピンと来なかったけど
今回は数年間の軌跡を追える展示だったこともあって
興味津々。
個人的には5年くらい前の割とオーソドックスな抽象絵画が
めっちゃ良かった。ストライプのシリーズと、直線と曲線で構成された色面の抽象。
この時点で、鏡とかホイルを一部マテリアルとして使ってる。

近年になればなるほどスペクタクル度が上がってくるのが
ハッキリわかるので面白い。稼いでんのね…

デッカいアクリルボックスの額にホイルがクシャっと構成されている、
メインで押し出されていた作品のシリーズ名は、
「Foil Painting」って…Oil paintingのギャグか!?
つーかpaintingって言い切ってるんだな。
 
反射のマテリアルとかハデな感じは
パッと見クーンズを彷彿とさせるけど、
この人は絵描き脳な感じが強い。
だからなのか見てても興味が湧きやすい。
ただネオンを使ったインスタレーションとかはちょっとダサい。

フランツヴェストとのコラボレーション作品などもやってて
それもなかなか面白かった。

あとアメリカのポップアートに対するポルケとかリヒターの距離感、
ニューペインティングに対するバゼリッツとかの距離感に、
近いモノを感じた。 


鑑賞を終えて、
夜は大きな絵を買ってくれたGさん家のディナーに
みきこさんとご招待される。

家の近くまでくると
そこは街の中心から少し離れた閑静な住宅街に
広い庭付きのデカい一軒家が並ぶ光景…!
みなさんカーテンつけてないので家の中が丸見えなのだけど、
どの家もめちゃ広い部屋にデカい本棚と何らかの美術作品があった。

ははあーこうやって無数の美術作品の需要が発生しているのだな…と
いろいろシンキング。

そしてGさんのおうちはその中でもさらにデカい家で、
廊下が部屋みたいな広さ…!天井も高えええ
みきこさんと茫然としてしまった。
100年前の屋敷を、5年かけて自分たちでリノベーションしたとのこと。凄。

すべての部屋、廊下に大小様々な作品が飾ってある。
こんだけの壁面積があれば、
そりゃあ家族写真やポスターや本棚だけじゃ足りないだろうし
美術作品が有効なのもよくわかる。

日本人の旦那さんの人生観もぶっとんでいて話が盛り上がりながら
おいしいドイツ料理を楽しんだ。
声が出ねえしドイツ語は聞き取れなかったけれど…
ハンブルグに居る間はベルリンにいる時よりドイツ語に触れる率が高いので
こりゃ勉強せねばなという意識になる。