早朝6時にピッツバーグ到着。
ピッツバーグの目的はアンディウォーホル美術館だ。
ここウォーホルの出身地なのだった。
 
しかしDCから一転、ものすごく寒い。
マイナス10度超えの寒さ。 
外を歩く気が起こらない寒さなので、
仕方なくそのまま美術館開館時間までgrayhoundバスターミナルで待機することに。
4時間もここでじっとしてるのか…まあフリーwifiも来ているし電源もちょうだいできる。 

やっと10時になり、徒歩で美術館へ移動。20分弱歩く。寒い!!!
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歩道に生えた煙突から白い煙が。

極寒なウォーホルブリッジを渡る。
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振り向けば、ピッツバーグ市街。

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到着。外見は地味だが、中に入ってみると
実は個人美術館なのに6フロアもあるデかい美術館だった! 
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入り口からテンション上がるも、中はまた撮影不可でした。

不運な事に、中期の巨大ペインティング部屋が丸ごと改装中だったのだけど
他の美術館でもその時期の絵画は結構見ているのでまあ良しとしよう…ガクっ!

それを差し引いても、見応えがある。
超ハイセンスな初期ドローイングから、
銀色のヘリウムバルーンや酸化絵画まで揃っている。
カッコいいし、とことん空虚。
タイムカプセルもあった。

しかもウォーホル以降の関連作家の巨匠レベル作品も実は結構展示されており、
リヒターやポルケもあるし、クーンズ、ウールや、
なぜかハンスフーケ、さらに村上隆2002年の作品なんかまで。
すげー豪華…そしてこれらもまたウォーホルをベースに並んでいるせいか、
他の美術館に比べると、
豪華な作品だらけなのにスカーっとしてて何だか奇妙に思えてくる。

映像も充実していて、
エンパイヤなどの有名な作品からインタビューのアーカイブまでズラリ。すっげー。
とても見きれる量ではないのでチラ見で終えてしまったけど、
ウォーホルがキャンバスに絵具を塗っている映像には
しばらく虜になってしまった。 
オシャレにシンプルなシャツを着たウォーホルがただ黙々と、
筆触を確かめながらペタペタと塗る映像…指なんかも使いながら塗る。
何か見えないアンテナが反応している様な、センスの場だ。
グッと来る…! 

平日の朝っぱらなのでお客さんが全然いないわけだが、
スタッフばっかりやたらいる。しかも若めのスタッフ多い。
大学の研究とかと連携でもしてんのかな。

ちょっと時間があったので、そのスタッフを捕まえて
ピッツバーグの他のアートスポットを聞く。
近くのいくつかのオルタナティブスペースがあるけど内容は微妙との事で
郊外のカーネギー美術館をレコメンドされた。バスでの行き方も教わる。 

まちなかのオルタナスペース2軒ほど回る。
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確かに微妙だけど規模はデカめ。
さてカーネギー美術館方面へ。バスで15分くらいか。

カーネギー工科大学(ウォーホルの出身大学)が近くにあるので
学生街っぽい街並だ。
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美術館はやはりデカい。

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ソル・ルウィットのウォールドローイングも、この一連の旅中で何度目撃したことか。
だいたいこんな感じで現代系の美術館のエントランス付近にでかでかと存在してて
良くも悪くもハイセンスな壁紙化しとる。

古典は弱め。近代はそこそこ見応えあり。
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ボナールに隠れがちなヴュイヤールもちょこちょこ気になる作品がある。

油断するとこんなのも…これもアメリカ初期のリアルか。
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こんなキワドいのが収蔵されちゃってるんだ。
自国の試行錯誤の上でのアメリカ絵画ってのはこういう展示見てるとわかるような。

以降だいぶ見慣れた光景。
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どうも最近のマイブームか、マザウェルばっか見ちゃう。


おもしろかったのはここからの現代ゾーンで、
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ジョン・カリンとエリザベス・ペイトンの間にトーマス・シュッテなど。
シュッテは好みじゃないからあんまピックアップしてないけど、
ヨーロッパでもかなりたくさん見た。

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杉戸洋の大きくて見応えのある作品も!

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この並びもヤベえ。左からトマ・アブツ、グロッチャン、
デ・カイザー、sergej jensen(セルジュ・ヤンセン?)。

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アブツの本物もようやく拝めたな。すっげー面倒くさそうな処理を割と丁寧に
工芸的に処理してる感じ。綿布の布地がわかる薄塗り部分が、
厚塗り部分と意識的に分かれてて、各々の色面やグラデーションが
その色と形で空間の矛盾を起こしてる。
サイズが小さいせいか図録とのギャップは思った程ではないにしろ、
塗ってる感、手仕事性を直接愛でられるサイズ、存在感。
隣には真っ赤で同じ放射構図つながりのグロッチャンだが
グロッチャンのほうが物質感や塗りの特殊テクがだいぶ強くてスペクタクル的。

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こっち側、デカイザーとヤンセンはもう少しささやかな存在感なので地味だ。
地味なままイケてる。アメリカまで来てこういうの見ると凄いヨーロッパの抽象!て感じがするのは
勝手な思い込みか。

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Vija Celmins ヴィヤ・セルミンズの星ペインティングも。

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これはクリストファー・ウール。ドリッピングでも硬質な表面か。
側面見ると、これは支持体は固めの木材だ。アルミやらキャンバスやら木材やら紙やら、
満遍なく試してるんだなあ。
…でもちょっとこれは微妙かな笑

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締めはマイク・ケリー。

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逆側のエントランスにもめっちゃデカいウール。
…などなど、いやあ思わずおおおと唸るラインナップだった。
絵画好きにはたまらんな。
ウールはどの現代系美術館に行ってもあるので食傷気味になってきたが。

駅の方までまたバスで戻る。
ピッツバーグに安いユースホステルを見つけられなかったので、
泊まらずにまたバスで移動する。せわしいな。
今度はフィラデルフィアに向かうんだけど、
事前に検索したら電車はちょうど良い時間のが無いので、またバス。
megabusってやつ。こっちはグレイハウンドより適当な感じ。
すべてネット上で手続きして、
専用のバスターミナルもないという格安都市間バスらしい。
大丈夫かなと不安になったが、サイトで指示された場所で待ってたら
ちゃんとバスが来て乗れた。日暮れ前に出発!
こちらもフリーwifiプラス電源までついてて素晴らしいなあ。
素晴らしいけど、なぜか途中の休憩所で3時間も動かず待たされたんだ。
理由は聞き取れなかった…。

そのせいで、フィラデルフィアに着いたのがなんと深夜1時半。
どうやらもう地下鉄も来てないし、
何回深夜の知らねえ街に放置されればいいんだよ…怖ええ。
仕方が無いので駅から恐る恐る宿まで30分以上歩く。寒いし遠いよ。
ただDCでの失敗を元に、
ちゃんと24時間フロントが空いてるホステルを取ったのでばっちりなんとかなった。