朝一でシューネフェルト空港からローマへ飛ぶ。2時間弱で着いた。

着いてすぐに30ユーロでローマパスを購入。
これがあればバチカン美術館やコロッセオなど、
主要観光地の何個かが無料だったり半額になったり、
しかもチケット買う為に並ばなくても良い。地下鉄も3日間無料。

今日はバチカンを見て回る予定なので、
空港着いてバチカンへの行き方をインフォで聞くと、
中央駅までバスを出してるからそっから地下鉄に乗り換えろとのこと。

事前の下調べで電車だけでいけると思ってたが間違いらしい。
言われるがままにバスに乗るも怪しいワゴンタイプだ。
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空港のインフォが言ってるし何人も同乗客がいるから怖いことはないだろうけど、
いきなりちょっと不安だよ。
運転も荒かったが無事に中央のカルミナ駅に着いた。

まだ極寒なベルリンと比べてローマは晴れてて暖かく春先のようだ。
いきなり半分車道にはみ出て腹を出してゴロッと寝てるオバサンがいる。
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着いて早々に異文化をどんどん見せつけてくるな。

地下鉄の切符販売機でも、別のオバサンが勝手に買い方を案内してきて、
2ユーロ取られた。こんな手口で攻めてくるとは…油断!

中央駅から地下鉄に乗って、バチカン美術館へ向かう。
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重厚なこの壁の向こうがバチカン市国か。

14時くらいに美術館入ったけど、そこそこ混んでる程度。
オフシーズンだからかな?

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さすがにゴシック美術もデカくて質高いのが多いし、
オエエエってなるハイレベル宗教絵画の量。

そんな中、こんな作品も発見。
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18世紀前半の作品か。
月だけじゃなくて木星とか土星とか彗星などの天体が
そこそそのディティールをもって描かれていた。

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タペストリーの間に

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地図の間。

そしてラファエロのアテナイの学堂を含む壁画群もその場でみるとさすがに感動だ。

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下の像の描写はややユルい。

意外だったのが、近代のコレクションゾーンがあって、
宗教をテーマにした作品が並んでいた。
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モランディや、ダリ、ボテロなど。ボテロはちょっと笑う。

それにマティスの礼拝堂の下絵群が大規模で!
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この先のミケランジェロのシスティーナ礼拝堂は圧倒的でもう言葉も無い。
礼拝堂は撮影不可。

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中庭。
これはさすがに他の古典美術館とは全く佇まいが違うなあ。
美術館っつーかキリスト教美術本拠地の宝殿だもんな。
まず場全体のパンチ力の重みが違う。
それに、古典イタリア美術の堂々とした存在感たるや。

すでに頭痛がしているが、
美術館隣の超でかい立派な建築のサンピエトロ大聖堂へ移動する。
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夜に何か始まるんだろうか?椅子がたくさん並んでいた。
閉館間際なので、残念ながらクーポラにはもう登れず遠目に形だけ拝見して、
聖堂内部に入る。
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いきなりピエタに…
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この圧倒的スケール感…。

極めつけはベルニーニの司教座と天蓋。
突然明るくライトアップされてギラギラ見える!
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なんじゃこりゃあ。
これがカトリック総本山か。
キリスト教美術の本気はこちらを茫然とさせる。
人間の造形レベルの限界値を浴び続けておかしくなるわ。

いろいろ見て回って来たけど、
コツコツ勉強してきた美術の歴史には、
こんなにも凄まじいスケールと技術と精神性を持った作品が堂々と存在するのだね…
と今さら何をアホの如く実感しとるんじゃって感じだよ。
全盛期のカトリックの力と美術の力に色々な種類のショックを受けた。

すっかりヘトへト。
日が落ちて、すぐ近くの予約してたホステルに向かう。
どうも普通のアパートの中らしい。
チャイムを鳴らしても反応が無いので、電話をかけてみる。
出ない。あれ…どうなってんの!?
しつこく何度もかけてみると、オッサンがでた。
超カタコト英語で「今向かってるから!」って切られた。

しばらくしてオッサンは現れた。
いかにもイタリア人な、愛想のいいオッサンだ。
オッサンというか、おじいちゃんだ。ジョージという名らしい。 

アパートの中に入ると、
ユースホステルというよりはジョージの部屋貸しって感じだった。
部屋に入って一息ついてると、
隣の部屋からはジョージのお年寄り特有の呼吸音が常に聞こえる…

これがイタリアのユースホステルスタイルなのだろうか。
初ホステルのY子に誤解されないように、これは異例だと説明する。
wifi来てるし安いからイイんだけどさ。 
…イタリア、今までの国よりクセものだな。