オスロ2日目。
Facebook上でリアルタイム旅報告をしていたら、
I先生から、オスロなら海洋博物館にも行くべきだとのレコメンドが。

急遽予定を詰めて朝一で駅前からバス乗り、
博物館方面のビグドイ地区へ。ちょっと郊外。

博物館エリアに着くと、別々の建物が3つもあった。
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「Kon-Tiki」「FRAM」「Norsk Maritimt Museum」
…ん〜、下調べ不足でどれが何なのかわからない。 
名前からしてNorsk Maritimt Museumが海洋博物館っぽいので
これに入ってみる。
中は古い船や船の装飾、船の歴史を追う模型群、
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海洋絵画などが地味ながら並んでいてなかなかおもしろい。

次に隣のKon-Tikiって書いてる建物へ行ってみる。
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中にでっかい船の模型がドーン!
説明をババッと読んでみたところ、
Kon-Tikiっていうのは船の名前で、
ヨーロッパから太平洋の島々まで研究のために渡った偉大な船らしい。
語学力不足で詳しい経緯などわからずだったが、
こちらもなかなかの見応え。

あとからネットで調べたらハイエルダールっていう民俗学者が
南アメリカからポリネシアに文化伝承があったことを証明する為に、
ペルーからコンチキ号で太平洋を横断したとのこと。

なるほどそれで民族博物館にあるような装飾具類なんかも展示されてたのね。
モアイ像のレプリカがあるのもそういうことか。
 
時間が無くて「FRAM」と書かれた妙な形の建物は断念したのだが、
後から調べたらここが一番オススメらしい…なんてこと!!
フラム号っていう北極探査船の博物館で、この船が丸ごと保存されてて
中に入っていろいろ見る事ができるらしい…めっちゃ面白そうじゃねえか!
しまった。

そこからちょっと離れて10分ほど歩き、
博物館系で一番の人気スポットらしいヴァイキング船博物館へ。 
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うわあ展示がとても洗練されている!
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デカくて黒い、洗練された形のヴァイキング船にぴったり合う様な建築。
船は土に埋まっていたのが発掘されたモノらしく、
女王の埋葬に使われてたらしいんだって。 

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いろんな道具類の装飾もおもしろい。

船だらけの異質な博物館群を後にして、
バスで今度は ヴィーゲラン彫刻公園へ。
ここはもっともっと異質だ。
ムンクと同時期くらいのノルウェーの彫刻家ヴィーゲランが
作った公園で、
妙なポーズをした人体や、妙な形に絡み合う群像が
広い公園内にズラリと並んでいる。 
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同じポーズをとってはしゃいでる人達。気持ちはわかります。

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どうでもいいけど犬、エラいな。

札幌の芸術の森にも作品があるので、
周りには知ってる人も多いかも?

しかも公園の中心には、ごちゃごちゃごちゃごちゃ〜っと
すしずめのように人の群れが凝縮された塔が建っていて、
その周りもものすごいポーズの群像が並ぶ。
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最初はおかしなインパクトとして見えていたが、じっくり見だすと
けっこう感動してしまう。人生に対して表現がダイレクトなんだもの。
赤ん坊、思春期、恋愛、家族、老い、全部このぐちゃぐちゃの中に
詰まってるじゃねえか。 
それにそもそも造形レベルが高い。
 
横にはヴィーゲラン美術館も併設されていて、
公園の彫刻のプランや、他のいろんなタイプの作品が並んでた。
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プラス企画展で、スウェーデンの作家マイケル・ヨハンソンの個展。
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スタイリッシュなインスタレーション。 
この作家さん、横浜の黄金町バザール2012に参加してたのね。

やべえ見応えあって、長居してたらだんだん時間が無くなって来た。
帰りの便は今日の夜だ。
急いで今度はトラムと地下鉄で ムンク美術館へ!
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地下鉄、やっぱ北欧はホームも電車もキレイだ。

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到着。

しかしムンク150周年サイトで見た感じ、
薄々そうなんじゃないかなと予想していたが
夏の回顧展でドバッと一挙に公開するせいなのか、
今は違う展示をしていた。

ドイツ表現主義ベースの個人コレクションの企画だった。
それはすでにドイツでいっぱい見てるからもういいっす!

にしてももう少しムンクも織り交ぜてるのを期待していたなあ…
ムンクは最初の一部屋と残り数点のみだった。
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もちろん並んでいた作品群は勉強になった。
晩年の有名なこの自画像も拝めたし、
フラットな色面を強調してる作品、
思春期の別バージョン、ヴァンパイア…
やっぱりムンクはヤバいぜハアハア!!

僕にはこういった狂ったレベルの感情へのダイブや世界の知覚ができないので、
そのような感覚を少しでも見せてくれて、
かつ装飾的なムンク絵画に惚れてしまうのかもしれん。

企画展はこんな感じ。
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帰りは中央駅からメタリックな快速で空港へ。
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離陸直後の夕暮れオスロ上空の不思議なフィヨルド風景で締め。

いやあ、オスロは小さい街ながらパンチが効いてて良かったな。
100年前の地元出の作家の名作美術と、最新の都市型現代美術の対比が
こんなに激しい場所はなかなかないかも。

僕は帯広からの札幌っていう、
ローカルのローカル出なので、考えさせられる対比だった。
当然ながら、
都市型パッケージされてるような大御所作家の皆さんだって、
必ずどこかの地域で生まれ育ったわけで、NYだろうとロンドンだろうと
それぞれがローカル性を持っているわけだ。
プラス、大都市には大都市特有の非ローカル性があるように思えて
そこに照準が合わさってるような現代美術コレクション。
大きな古典美術館も似てますわな。

一方で、ムンクはフランス(ニースにも!)やドイツに滞在して
当時の最先端の芸術運動に触れているし、
ヴィーゲランもフランスやイタリアに留学していろんな影響を受けている。
ずっとノルウェーに居続けたわけではなくちゃんと最先端を勉強してるんだ。
その上で作家本人の遺志や国の考えで、
最終的に作品が他国に散らばりすぎないようになっていて
それがそのまま観光資源になっている。
地元出の芸術家がそのまま観光資源になってる状態って羨ましいよ。
これも1つのローカル推しのパッケージングだと思う。

どちらにしたって、
少なくとも造形作家が一番大事にすべきことは変わらんのな。

まあ、ノルウェーはローカルとはえ立派な西洋の一部なので、
さらに遠い東洋日本の北海道からやってきた僕はまた
状況は違うけれども、何かが少しクリアに見えた気はする。

それと驚いたのが、
instagramでMunch150ってアカウントをフォローしたら、
自分が美術館で撮ってアップした写真を速攻Likeしてきた。
柔軟な態度に関心させられた。