だんだんロンドンにも慣れて来て、
つい一時間程寝坊してしまった。
疲れがたまって来てるのか、
歩いててもなんとなく頭がフラフラする。
まずはテートブリテンへ。
ロンドン来る前はテートブリテンはテートモダンと何が違うのかよくわかってなかったが、
一周して納得。
なるほどイギリス美術のゴリ押し、ローカル美術館だったのか。
これが全体通して非常に面白かった。
展示ラインナップに関しては今回はテートモダンよりこっちのほうが好み。
企画はシュヴィッタースの回顧展。撮影不可。
渋い構成主義的なコラージュなどが並ぶ。
割と小振りな作品が多めで地味なんだけどとても好み。センスが良い。
そもそもこの人ドイツ人じゃないかと思って解説など読んでみると
イギリスに亡命してたりハードな人生だった。
晩年は具象画描いたりして、ああ…ってなる。
2階のホールでも別企画、こちらはサイモンスターリングの映像を
薄暗い中で巨大スクリーンと良い音響で。
ここの会場をフィクション化した内容で、
いろんな展示の歴史と詩的な要素が入り交じる、
んで3DCGであろう技術やカメラワーク等作り込まれていた。
初めてサイモン作品を見たが、いやなんてしっかりした作家だと思いました。
さらに別企画はランドスケープ特集で
ここの展示もロンドン流なのかわからんが
共通したテーマや構成を持った古典と現代の作品を並列させていた。
普通に常設もかなりおもしろかった。
僕が大きな美術館の常設が好みなのは、
単純に絵画が多いからな気もする。。。
つってもテートブリテンはローカル軸の美術史を追えるのが
楽しい。
古典~1960年代くらいまでは、
ちょっとメインストリームから離れた美術的にはやや田舎臭いけども
各時代毎に変に気になる作家(例えば過剰演出絵画のジョン・マーティンとか)
が気になった。
60年代以降、ブリットポップなホックニーやハミルトンが出てくるあたりから
グンとメジャー感が増してくる。
90年代の部屋なんて、
ピーター・ドイグやゲーリー・ヒューム、クリス・オフィリ、フィオナ・レイ、
後期ブリジット・ライリーの絵画がズラリと並び、
さらにダミアン・ハーストのインスタレーション、レイチェル・ホワイトリードの彫刻 など
豪華極まり無い。しかもほぼ代表作と言える品揃い。
最後の一番新しい2000年代以降の部屋も、トマ・アブツやライアン・ガンダーなどが
すでに並んでおり、
そうかこうやって並べられるとイギリスだけに限っても
こんな顔ぶれになるんだね…イケてるぜアピールを喰らった。
一体どうしてだ。自国の現代美術文化でこんなブランド力を見せつけることが
できるのは、優れた作家輩出の打率が高い(ように見える)のは、
美術館、博物館がガッポリあってハイレベルな勉強ができるからなのか?
それはヨーロッパ全体的に同じ事な気がするのになあ。
特別な政策か何かのせいなのか?文化を支えるお金持ちがとっても多いからか?
結局、戦勝国だからなだけなのか?ふーむ。
さらにさらに別館はほぼターナーの個人美術館みたいになってて
こっちもとてもおもしろい。
クロードロランの影響を抜けたボワッボワ気味な画面になってからと、
未完成のまま残されたいくつかの作品の画面作りが興味をそそる。
ターナーの理論的な色彩研究にスポットを当てたゾーンもあって、
スペクトル研究や、イタリアなどまで旅行して光の違いを分析したり
カタい感じのターナーの側面が見れる事が良い。
次はナショナルポートレートギャラリーへ移動。
肖像画専門の美術館。
歴代の王室の面々や貴族等はよく知らんので割と流し見してしまったが、
ダーウィンやシェイクスピアなど突然超有名人の肖像がでてくると
おおっ、ダーウィンも描かれたんだ…となんとなく感慨深くなる。
時系列展示で、写真ブースを超えるとやっぱりおもしろくなってくる。
ベーコン、フロイドとかも当然あるし、
Sam Walshのポールマッカートニーも目立つ。
ウォーホルやカッツなどの英国外の作家のも。
現代では、ジュリアンオピーが描いたダイソン社長の肖像などがあった。
そろそろ体力が持たんが、隣がナショナルギャラリーなので
つい入ってみる。今日はさわりだけにしよう…
っつっても、ホルバインの『大使たち』、
ヤンファンアイクの『アルノルフィーニ夫妻像』と傑作が続く。
いつみても北方ルネサンスのこの辺りの描写の緻密さにはそれだけで
圧倒されるけれど、ホックニーの秘密の知識に書かれていたように
如実な光学機器への関心を示す冷静な態度もグッとくる。
ダビンチの岩窟の聖母別バージョンがあったけど、
これはなんとなく違和感。
しかし何より一番おおお!?となったのは、
ピエロデラフランチェスカの『キリストの降誕』 。
そんなに有名な絵ではないはずで僕は初めて見たが
全館写真撮影不可なので画像リンク貼ってみた。
↓サイトの一番下の絵です。
http://www.emimatsui.com/subject/new_testament/new01.html
これはなんというか…絵画の不思議が詰まっているような画面作りで
周りに並んでいる作品と比べて浮いてたので気になってしまった。
正方形の画面にこの配置、地面の影や植物、
後ろの2人の未完成な顔も含めて妙に現代的とも言える。
何が現代的なのかはわからんが異様だ。
これにより疲れがやや回復し、バロックゾーンに行く前に閉館時間に
なっちゃったのでトラファルガー広場から国会議事堂まで歩いてみた。
ああようやく少しロンドン観光って感じ…そしてまた一瞬で疲れ果てた。
夜はコーキ君についていって知り合い会に参加。
ってメンバーを見れば某女性写真家さんなどと普通にお酒を共にしてるなど。
こういうことが起こるのが海外マジック…
つい一時間程寝坊してしまった。
疲れがたまって来てるのか、
歩いててもなんとなく頭がフラフラする。
まずはテートブリテンへ。
ロンドン来る前はテートブリテンはテートモダンと何が違うのかよくわかってなかったが、
一周して納得。
なるほどイギリス美術のゴリ押し、ローカル美術館だったのか。
これが全体通して非常に面白かった。
展示ラインナップに関しては今回はテートモダンよりこっちのほうが好み。
企画はシュヴィッタースの回顧展。撮影不可。
渋い構成主義的なコラージュなどが並ぶ。
割と小振りな作品が多めで地味なんだけどとても好み。センスが良い。
そもそもこの人ドイツ人じゃないかと思って解説など読んでみると
イギリスに亡命してたりハードな人生だった。
晩年は具象画描いたりして、ああ…ってなる。
2階のホールでも別企画、こちらはサイモンスターリングの映像を
薄暗い中で巨大スクリーンと良い音響で。
ここの会場をフィクション化した内容で、
いろんな展示の歴史と詩的な要素が入り交じる、
んで3DCGであろう技術やカメラワーク等作り込まれていた。
初めてサイモン作品を見たが、いやなんてしっかりした作家だと思いました。
さらに別企画はランドスケープ特集で
ここの展示もロンドン流なのかわからんが
共通したテーマや構成を持った古典と現代の作品を並列させていた。
普通に常設もかなりおもしろかった。
僕が大きな美術館の常設が好みなのは、
単純に絵画が多いからな気もする。。。
つってもテートブリテンはローカル軸の美術史を追えるのが
楽しい。
古典~1960年代くらいまでは、
ちょっとメインストリームから離れた美術的にはやや田舎臭いけども
各時代毎に変に気になる作家(例えば過剰演出絵画のジョン・マーティンとか)
が気になった。
60年代以降、ブリットポップなホックニーやハミルトンが出てくるあたりから
グンとメジャー感が増してくる。
90年代の部屋なんて、
ピーター・ドイグやゲーリー・ヒューム、クリス・オフィリ、フィオナ・レイ、
後期ブリジット・ライリーの絵画がズラリと並び、
さらにダミアン・ハーストのインスタレーション、レイチェル・ホワイトリードの彫刻 など
豪華極まり無い。しかもほぼ代表作と言える品揃い。
最後の一番新しい2000年代以降の部屋も、トマ・アブツやライアン・ガンダーなどが
すでに並んでおり、
そうかこうやって並べられるとイギリスだけに限っても
こんな顔ぶれになるんだね…イケてるぜアピールを喰らった。
一体どうしてだ。自国の現代美術文化でこんなブランド力を見せつけることが
できるのは、優れた作家輩出の打率が高い(ように見える)のは、
美術館、博物館がガッポリあってハイレベルな勉強ができるからなのか?
それはヨーロッパ全体的に同じ事な気がするのになあ。
特別な政策か何かのせいなのか?文化を支えるお金持ちがとっても多いからか?
結局、戦勝国だからなだけなのか?ふーむ。
さらにさらに別館はほぼターナーの個人美術館みたいになってて
こっちもとてもおもしろい。
クロードロランの影響を抜けたボワッボワ気味な画面になってからと、
未完成のまま残されたいくつかの作品の画面作りが興味をそそる。
ターナーの理論的な色彩研究にスポットを当てたゾーンもあって、
スペクトル研究や、イタリアなどまで旅行して光の違いを分析したり
カタい感じのターナーの側面が見れる事が良い。
次はナショナルポートレートギャラリーへ移動。
肖像画専門の美術館。
歴代の王室の面々や貴族等はよく知らんので割と流し見してしまったが、
ダーウィンやシェイクスピアなど突然超有名人の肖像がでてくると
おおっ、ダーウィンも描かれたんだ…となんとなく感慨深くなる。
時系列展示で、写真ブースを超えるとやっぱりおもしろくなってくる。
ベーコン、フロイドとかも当然あるし、
Sam Walshのポールマッカートニーも目立つ。
ウォーホルやカッツなどの英国外の作家のも。
現代では、ジュリアンオピーが描いたダイソン社長の肖像などがあった。
そろそろ体力が持たんが、隣がナショナルギャラリーなので
つい入ってみる。今日はさわりだけにしよう…
っつっても、ホルバインの『大使たち』、
ヤンファンアイクの『アルノルフィーニ夫妻像』と傑作が続く。
いつみても北方ルネサンスのこの辺りの描写の緻密さにはそれだけで
圧倒されるけれど、ホックニーの秘密の知識に書かれていたように
如実な光学機器への関心を示す冷静な態度もグッとくる。
ダビンチの岩窟の聖母別バージョンがあったけど、
これはなんとなく違和感。
しかし何より一番おおお!?となったのは、
ピエロデラフランチェスカの『キリストの降誕』 。
そんなに有名な絵ではないはずで僕は初めて見たが
全館写真撮影不可なので画像リンク貼ってみた。
↓サイトの一番下の絵です。
http://www.emimatsui.com/subject/new_testament/new01.html
これはなんというか…絵画の不思議が詰まっているような画面作りで
周りに並んでいる作品と比べて浮いてたので気になってしまった。
正方形の画面にこの配置、地面の影や植物、
後ろの2人の未完成な顔も含めて妙に現代的とも言える。
何が現代的なのかはわからんが異様だ。
これにより疲れがやや回復し、バロックゾーンに行く前に閉館時間に
なっちゃったのでトラファルガー広場から国会議事堂まで歩いてみた。
ああようやく少しロンドン観光って感じ…そしてまた一瞬で疲れ果てた。
夜はコーキ君についていって知り合い会に参加。
ってメンバーを見れば某女性写真家さんなどと普通にお酒を共にしてるなど。
こういうことが起こるのが海外マジック…
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