ところでNYのギャラリー巡りの記事書いてたら
思うフシがあったので
ここについでだから書いておくけど、

学校卒業してそこそこコツコツ作っていて、
自分のウェブサイト作って連絡先載っけてたら、
いろいろ展示のお誘いが来たりする。

「ナントカア〜ト企画の…です。あなたの作品をウェブで拝見してナントカカントカ…」
という始まりで、例えば出展料いくらで若手の展示企画をやりたいとか。
アートSNSにご登録くださいとか。

そういえば遥か昔の学生時代に、道展(北海道の団体公募展)に入選したときにも
いくら払えば(高額)、
美術年鑑にアナタの作品が載るとか、
ナントカっていう批評家の文で新聞に載せてもらえるとか
怪しい電話がかかってきた。
当時は道展図録に出展者連絡先が載っていたからな。

ベルリン滞在中ですらあった。
某有名ナントカ宮殿でのグループ展にぜひご参加ください。
出展料はいくらいくら…と丁寧に日本語で書かれたメールが来るのだ。

もちろんニューヨークにも、「NYでの展示」を夢見る日本人の若者を
誘うことで展示が成立するような貸し画廊がちらほらある。

これらの多くは、
おそらくア〜トのうさんくささの部分をついた話であって 
実際に話にのったって何にもならん場合が多い。 
こういうメールが来るたびに、
ああ〜まだまだナメられてんのかなあと思う。
そして、思ってる以上にそういう業者は多い。
だから美術の信用ってのはなかなか作られないんだろうかとすら思う。

若い人達が本気で美術やりたいと思っててもピュアすぎると
引っかかっちゃたりするので危ない。 
まず、向こうからのお誘いで、
実作品も見ないで甘い言葉をかけてくるのは怪しい。

ニューヨークとかに振り回されず、その相手側のサイトデザインとか
取り扱いってるものとかを冷静に見て判断すべし。 
現地でギャラリー巡りすればわかるが、
そのようなギャラリーのレベルは微妙で、
微妙なレベルのギャラリーって、ごっそりある。
それらはだいたいパッと見でわかる。

できるだけ調べて、それで納得できるなら良いんだけど。
自分はそういう、作品を扱ってもらうような仕事を一緒にする決断をする場合、
信頼関係が成り立つかどうか探りを入れる。
最低でも作品実物見てる、スタジオにまで足を運んでくれる、美術に対する情熱を感じる、
基本的な知識や体験を備えている、相手の実績やなんの為にやっているのかなどのコンセプト、、、
そういうのを、こちらも上から目線で語るのではなく、言葉のやりとりの中で見極めようと意識するよう、見極められるような質問を投げかけるように、気をつけている。