大黒屋さんから東京へ戻ってきたのち、
ちょうど絵画について熱く話した坪井康宏さんが入選していると聞き、
損保ジャパン美術賞2014FACE展を見る。
んん〜、展示全体の傾向は苦しい感じだけど、坪井さんの作品はとても良かった。
本人と話す前から画像ですでに気になっていた作家さんだが、
いざ実物を見ると、マスキングの跡がシャープに残っていたり、
塗り直しの痕跡の跡があったり、そのプロセスを追えるのが良い。
本人は、絵画の中でインスタレーションをしている感覚と言っていた。
なるほど。 ただ1つだけ、この公募の規格だからなのだろうけど、仮額装備状態なのがもったいない。
その他気になったのは三井淑香さん、斎藤春佳さんなど。

そのままVOCAのシンポジウムへ。 
審査員さんが「イメージの存在感」というテーマでクロストーク。
ん〜、出品者の作品を元にした広がりそうなキーワードはいくつも出てくるし、
ちょうど森美でやってるウォーホルの話にも繋がり、
みんなだいすきベンヤミンのアウラ話にも展開するが、
ステレオタイプな話の展開に悶々とする。

絵画展のシンポジウムで、デジタルやら物質やらウォーホルときたら
ウォーホルのやれ消費社会だメディアミックスだっつっててそれもどうでもよくはないけど、
もう散々言われた外側の部分じゃなくて、絵画の中身的な部分にも集中して話せるのではないか。
さらにベンヤミンと来て、100年前に複製時代の芸術でアウラについて言ってたことって
複製によるアウラが遠ざかることによって観客もアウラを求めなくなるっていうのが
自分にはけっこうこりゃ大きな予測だなと思って、
でもその50年後にそれこそウォーホルなんかは絵画のアウラ性を存分に悪用したような
アプローチをやってるし、さらに50年経って今まさに絵画に囲まれてる会場で
今絵画とアウラの関係についてなどもまだまだ話せるのではないか、
…と、質疑応答の時に思い切って挙手して以上のようなことを質問する。

いまいち話は展開せず、むしろ、北海道の方だということは覚えているよ、
賞欲しかったのか的な流れになってしまった。そうではないのだけど発言失敗したか…
作品についてもそのまま聞かれたので皆の前で少し自作について話せたのはラッキー、
むしろもう少しちゃんと話したかった。
自分の話になるとそれはそれでまとまりに欠けて凹む。

自作について突っ込まれたことについて印象に残ったのは、色についての指摘だった。
「あなたの作品の色はニュートン的だ。もっとゲーテ的にならなければ」
というような事を言われた。
そう思われてしまったのなら、これはちょっと悔しい。
う〜ん、妙に胃が痛い。

シンポジウムが終わった後に挨拶&謝る。
とある方に「北海道でインテリやってちゃだめ、表現主義の地域なんだから我慢してなさい」
といったことを言われる。ガーン
インテリやってるわけじゃないし未だに北海道をそんな線引きされるのか。
審査して頂いている立場かつペーペーな立場で、
何をどこまで言っていいのかさじ加減が難しいなあ。
同会場レセプションへ移行。

推薦してくださった帯美の佐藤さんとも合流する。
ものすごい人の量。ここに絵描き関係の方々が集結しているのだろうか。

まずは展示を1周する。自作の展示場所が広い部屋で、
ゆったりみれた(アトリエでこんなに引いて見れてなかった)ので嬉しい。
ムムっ!?と来た作家さんは、
大賞の田中さん、取材や向き合い方が真摯。シンポの時のコメントにも好感が持てた。
片山真紀さん、2枚のキャンバスの関係性、ツブツブな色のミクロな重層からできてるボコボコ画面にグッと来る。ちなみに3331のアートフェアにあった小さなドローイングも良かった。
友清ちさとさん、なぜここでこれが来る!?っていうズレまくってるところがグッと来た。
ズレてるのにちゃんと作品として成り立ってるバランス感覚。
中村航さん、画面の際を見るに、相当不思議なことをしながら下地を作っており、
その上であの謎の描写。気になる。もっと色々見てみたい。
川北ゆうさん、繊細な線が美しいと同時に、とてもテクニカルでどういう風にこの線が生まれているのか
全然わからん。有機的かと思えばけっこう機械的でもあり。
多田友充さん、ジワジワ来る。金属的な光沢を含む青くて透明な画面に祈りを匂わせるオーラ。
筆の残し方もいい具合で独特だ。
大槻英世さん、キワドい。ラインの処理、端っこのめくれ。画面の要素を丁寧な処理で少なくしてる感じ。

…などなど、おもしろい絵かきさんいっぱいいるなあ。一緒に並ぶことができて光栄です。

出展者さん及び推薦者さんの名札を見つけて挨拶する。
ちょっとずつお互いの作品の話など。
人が多すぎて出展者全員と話すことはできなかったのが残念!
大黒屋のI君の知り合いって聞いていた、出展者の友清さんを発見する。
作品もおもしろかったので話してみて、
レセプション後、そのままそのチームの2次会に飛び入り参加する。
超アウェイだけど、東京コミュニティの雰囲気を体感する良い機会だ。
チームの中に、ベルリン時代に出会った飯岡君もいたりして楽しい。
図録片手に反省会など。郷治くんの実物みてみたいな。

毎年1万人以上の来客があるというVOCA展、
さてアートフェアに連続してどんな反応が聞けるかな。
自作はこんな感じの展示になってます。
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