再び東京へ出てくる。VOCA関係と個展搬入のため。せわしい。
LCCありがたい…今回はバニラエアを使ったけど片道5500円!
宿は今回は2000円のエースインが満室だったのでまた新開拓、
3500円で神田のカプセルホテルを発見。初カプセルだ。
3000円台まで来るとちょっと高いが清潔でややSF感、共同のお風呂もあって快適なので
コスパは十分高いかと。

用事の前に鑑賞寄り道する。
昨日は原美術館でボレマンス。
そもそもそんなに好みじゃないのですが
小さくて品のある作品群が原美の雰囲気によく似合う。
筆の置き時が潔く、画布をゆるく貼って薄塗り仕上げっていうベルギーペインティング感満載。
ボレマンス絵画は木枠のエッジも丸みを帯びてるので、
ちっちゃい絵そのものが、よりポテっとしたイメージだ。 
20年前くらいからずっとこの作風なんだなー。 
ジオラマこしらえてるモチーフの作品にグッと来た。

常設の奈良さんのドローイングルームにもグッと来た。
久々に見たが数年前に見た時より感性に効いてくる。
年取ったらもっと効きそう。

Facebookで高校卒業以来会っていない友人が、
VOCAを見てくれたとメッセージ。彼は卒業後役者の道に進んだ。
なんてタイミングだと思って突然会う約束をして
夜新宿で14年振りに再会!うおー久しぶりなのに話がスムーズなのは
お互いちょっと変な道に進んだからだな!感激。
Facebookもこういう風に役に立つことあんのね。
険しいお互いの人生を振り返る、、、
しかし聞く限り美術より演劇の方がもっとハードなような。


今日は新美で中村一美展。
透過する光ー中村一美著作選集は既読済みだったが
肝心の実物を見る機会に恵まれなかったので今回初だ。
序盤から200cm超えの巨大絵画に迎えられ、でけえ!ていうのが何より先にくる。
次の部屋に行くと、また、でけえ!!次の部屋も次の部屋も、でけえええ!!
150点くらいの8割以上250cm超えのサイズ…そこにまず圧倒された。
80年代からずっとこのサイズの制作キープって、
学校で教えてても、色々覚悟しなきゃ続かんはずだ。

80年代は不透明な油彩厚塗りでちょっと古い感じが、
90年代以降はアクリル絵具が主流で、単純に絵具の物質感もだけど
画面全体の透明性が増してくる。
その上でタッチの掠れなどがうまくいってない場合は、途端にバタ臭く見えたりもしていたが、
現在に至るまで少しずつ作風を変えながら、
でも作風に関係なく短スパンでバタ臭さの波と何かが降臨してくる凄みの波が
来ていた。

00年以降は特にだけど、仏教思想の反映が強く見える。泥臭い崇高って感じ。
縦構図が多いのもその点で納得。
全体的に筆跡が大胆なので表現主義的かと思いきや、
初期から明確にイメージソースがあって同構図のバリエーション展開も多く、
並べてみるとその分析の感覚がよく分かる。
後半ウォールドローイングの部屋なんかの鳥のイメージなどを元に絵作りしているシリーズは
基本構図はほとんど同じ。
鳥のイメージだけを注視してるとなんだか野暮ったい図像だなあと思えなくもないんだけど、
絵によって不思議とその巨大画面と絵具の痕跡に精神性が宿ってくるように見えるわけで、
一貫してそれを抽出しようと踏ん張ってる印象。

見た直後はそのサイズに興奮しすぎたが時間が経つとやや冷静に。
図録買ったけど、縮小率がすごいので全然あの感じが伝わらない。
しかし良いのか悪いのか拭い切れないローカル感は一体何なのだろう。
岡崎さんのペインティングなんかはその辺りがもっとさっぱりしてるのだけど。
海外からの評価ってどんくらいなんだろう。
もの派、具体と続く、
海外からの評価ラッシュを連続させる大作戦的な回顧展なのだろうか。
…後から湧いてくる疑問は置いといても
なんにせよ、真摯な姿勢に大きく心打たれたのは間違いない。

その後同会場の「イメージの力」展も連続鑑賞。
大坂の民博には大学2年の頃初めていってかなり驚いたが、
今回の展示もそのコレクションの力を実感。
しかし中村展のボリュームの後にこのボリュームはさすがにしんどい。
別々に行く事をオススメしたい。

この日はまたFacebookで今度は僧やってる友達から連絡、会う。
ボヤボヤしたまま悟りを開いたような彼だが、人生うまくいってるようで良かった。
彼もVOCA行ってくれたようで感想会。みんな優しいなあ!ありがとう。