寝足りないなか、アシ君デーなので徒歩出勤。
明日7月6日(月)24時 7月7日(火)朝8時が署名締切の「美術への緊急対策要請」、
https://sites.google.com/view/artforall-jp/?fbclid=IwAR3QfTCgYitsqTnaFXqxKMC_yVlnB89ZR16tx1ie0ECPSH8PG8cP9Iv0q4o
ここ数日ずっと葛藤をしていたが、結局賛同した。
この選択で良かったのかは近未来にならないとわからないけど、
いつもの自分と少し違う選択ではあった。
以下、葛藤内容。
・僕自身が、切迫した状況ではない。
3月色々作品販売機会が中止になってヤバいかも?という時期があったが、
一緒に仕事しているギャラリーがオンライン展示を展開、
そこでこんな時期に買っていただいたコレクターの皆さん、
プラス持続化給付金のおかげで、
制作活動については平常運転の活動が出来ており、
民間、行政両方からの恩恵も受けた事実があるし、
実際自分もそれらの準備などでかなり働いた。
・求めることの具体性がよくわかっていない。
・そもそも、よっぽどのことがない限り署名に名前を書かない 。
自分の名前を預けることに重みを感じてしまって、熟考した上で納得ができないと簡単には書けないし、
僕の「個」の意識が強すぎるのか、集団性の強い声明などに意思を預けることに少なからずの拒否感がある。今回の要請書も最初添付資料がついてなかったので、少なくとも提出資料を全部読めない限り署名できん!と、お願いして全資料のリンクをつけてもらうまで賛同する気はなかった。
・美術といっても、皆が仲間、とは日頃なかなか思えずにきた。
正直、尊敬できるひともたくさんいるが、それ以上に尊敬できないひともたくさん。
新コロナ以前から、仕事や活動、美術の研究の深さ真摯さに欠けるひとが、
「新コロナ禍で窮地に陥っている美術に今すぐ支援を!」と声だけは大きい自称巨匠になってるパターン、一体どれほどたくさんあるだろうか。
そういうひとと一緒くたにされることに対する批判心はある。
僕のただの傲りなのかもしれないけど。
・芸術文化関係なく、経済的に被害の大きな所にいち早く補助が回るべきで、
美術の領域でも、ひとつの職業として今までやるべきことをやってきて、
ある程度の社会的評価もされ、その上でも経済被害がヤバい場所や人に、
適切な支援が回ることを望む。 (持続化給付金はその点においては職種ではなくて収入の減少度合いを基準にしていたので、公平さを感じた)
・向かうべき相手を敵として攻撃的な対立の結果分断、問題解決ならず、どころか問題が悪化、
問題への向き合い方や、過剰な内輪派閥姿勢がおかしいのではないか、
という事象を、主に震災以降、うんざりするほど見てきた。
今回も同じ道筋が見えるなら、時間の無駄だ。自分の仕事を全力でやるのみだ。
・今回の要請書の切実さは、
国の第二次補正予算の文化支援対象分野が「音楽」「映画」「演劇」「伝統芸能」「舞踊」などで、「美術」が含まれていなかった事実があり、そこに問題意識を持った美術家有志が立ち上げた部分にある。
原因はこれまで美術に携わる人たちからの具体的な意思表明がほとんどなかったからで、美術に関わる一人一人が自らの声を表明することの大切さを、要望書の前文でも訴えている。その点に、異論はないし、僕も文化行政に何が言えることなのかを考えるきっかけにすでになっている。
・最初の要請書意見交換美術家ZOOMミーティングに参加した際、進行の意見の集約の仕方にイヤな感じが少なめだったのと、僕らのような札幌の作家まで一同に参加する数百人の規模感に新しさを感じた。お誘いを受けた作家さんの活動や、中で進行を手伝っている方も、日頃から信頼できる方々が少なからずいて、そういう小さな個の関係性も大事にされている気もして、やや警戒心が和らいだ。
・もう少し制作側ばかりではなく、経済視点を持っているコレクターさんや画廊の方々などに声をかけていったり意見を聞く姿勢が出てもいいと思うし(会議でも意見述べた)、直接大きな経済的損害が出てる人の具体例を挙げるなども説得力の向上につながると思うけど、どの辺まで協力要請の声が届いているのかはわからない。
・ 同時進行で札幌でも文化行政への提言書提出のプロセスが進んでいて、話の流れでそちらにもほんの少しだけ関わることになったのだが、美術の人たちの連帯意識の少なさや、近くにいる人たちとの情報共有さえできていないことに気付かされた。これは美術家ZOOMの時と同じ感覚で、こういう機会だからこそもう少し掘り下げてもいいのかもしれない。
・例えばウチのスタジオには、美術作家だけじゃなく、S-AIR(札幌アーティストインレジデンス)も入居しており、新コロナ禍で国外の作家のエクスチェンジが完全に止まってしまった。僕ら札幌の作家が、このエクスチェンジ制度にどれほど良い刺激を受けてきたか。このような組織のピンチは、僕のような美術家の実例とは全然違うし、非営利団体なので経済的な数値では測りづらい価値を持っている。実際スタジオから退去されるようなことがあれば、全体の運営影響にも関わるので、他人事ではない。
・添付してもらった小笠原財団の「現代美術分野の緊急助成制度に関するアンケート結果報告書」の自由記述に、残念な意見もたくさんあれど、知らなかった切実な状況の意見もたくさんあって、現実味がわかった。
・スタジオメンバーや知り合いの作家とも少しこういう話をしてみて、新コロナ禍に限らず、行政から一般の人までの、専門性の大切さ、美術の職業としての側面の認知度の足りなさ(例えば展示やイベントのために準備する材料費や、調査、実制作にかかる時間に対するフィーの低さを考えると、時給計算で換算しても最低賃金を大きく下回るケースがものすごく多い、とか) や、仕事の種類の多さ(前述したレジデンスとか、美術家をサポートするコーディネーターとか、展示スタッフとか)など、
ただ美術家に支援を!!と叫ぶだけでは伝わってないことが多すぎる。できるだけ具体的に現場の実情を美術の側も整理して、広く認知してもらうべき事柄を伝えられるようなコミュニケーションの機会をこれから作っていかなければならない、という意見がでてきた。
、、、と、そんなところ。
もちろん完全に納得できたわけではないのだけれど、
僕自身は新コロナ禍の緊急経済対策の要請以上に、
これからの美術と社会のコミュニケーションのポジティブな変化のきっかけの可能性に、
名を連ねてみようと思った。
できれば、制作側だけではなく、
僕の活動を日頃から直接助けてもらっているギャラストさんや、コレクターさんや、展示を見にきてくれた方々や、画材屋さんや、、皆さんにまで、賛否あっても波及だけでもしていって欲しいところ。
おととい市役所、昨日スクール、今日賛同に関する最終的決定、と
制作外の思考に疲労したので、アシ君上がりと同時に我が家も上がる。
小作品も、進めねばね。
1ヶ月後が、完成作品撮影日になりそうだ。
いつもの居酒屋でプチ食事を決めたら、
https://sites.google.com/view/artforall-jp/?fbclid=IwAR3QfTCgYitsqTnaFXqxKMC_yVlnB89ZR16tx1ie0ECPSH8PG8cP9Iv0q4o
ここ数日ずっと葛藤をしていたが、結局賛同した。
この選択で良かったのかは近未来にならないとわからないけど、
いつもの自分と少し違う選択ではあった。
以下、葛藤内容。
・僕自身が、切迫した状況ではない。
3月色々作品販売機会が中止になってヤバいかも?という時期があったが、
一緒に仕事しているギャラリーがオンライン展示を展開、
そこでこんな時期に買っていただいたコレクターの皆さん、
プラス持続化給付金のおかげで、
制作活動については平常運転の活動が出来ており、
民間、行政両方からの恩恵も受けた事実があるし、
実際自分もそれらの準備などでかなり働いた。
・求めることの具体性がよくわかっていない。
・そもそも、よっぽどのことがない限り署名に名前を書かない 。
自分の名前を預けることに重みを感じてしまって、熟考した上で納得ができないと簡単には書けないし、
僕の「個」の意識が強すぎるのか、集団性の強い声明などに意思を預けることに少なからずの拒否感がある。今回の要請書も最初添付資料がついてなかったので、少なくとも提出資料を全部読めない限り署名できん!と、お願いして全資料のリンクをつけてもらうまで賛同する気はなかった。
・美術といっても、皆が仲間、とは日頃なかなか思えずにきた。
正直、尊敬できるひともたくさんいるが、それ以上に尊敬できないひともたくさん。
新コロナ以前から、仕事や活動、美術の研究の深さ真摯さに欠けるひとが、
「新コロナ禍で窮地に陥っている美術に今すぐ支援を!」と声だけは大きい自称巨匠になってるパターン、一体どれほどたくさんあるだろうか。
そういうひとと一緒くたにされることに対する批判心はある。
僕のただの傲りなのかもしれないけど。
・芸術文化関係なく、経済的に被害の大きな所にいち早く補助が回るべきで、
美術の領域でも、ひとつの職業として今までやるべきことをやってきて、
ある程度の社会的評価もされ、その上でも経済被害がヤバい場所や人に、
適切な支援が回ることを望む。 (持続化給付金はその点においては職種ではなくて収入の減少度合いを基準にしていたので、公平さを感じた)
・向かうべき相手を敵として攻撃的な対立の結果分断、問題解決ならず、どころか問題が悪化、
問題への向き合い方や、過剰な内輪派閥姿勢がおかしいのではないか、
という事象を、主に震災以降、うんざりするほど見てきた。
今回も同じ道筋が見えるなら、時間の無駄だ。自分の仕事を全力でやるのみだ。
・今回の要請書の切実さは、
国の第二次補正予算の文化支援対象分野が「音楽」「映画」「演劇」「伝統芸能」「舞踊」などで、「美術」が含まれていなかった事実があり、そこに問題意識を持った美術家有志が立ち上げた部分にある。
原因はこれまで美術に携わる人たちからの具体的な意思表明がほとんどなかったからで、美術に関わる一人一人が自らの声を表明することの大切さを、要望書の前文でも訴えている。その点に、異論はないし、僕も文化行政に何が言えることなのかを考えるきっかけにすでになっている。
・最初の要請書意見交換美術家ZOOMミーティングに参加した際、進行の意見の集約の仕方にイヤな感じが少なめだったのと、僕らのような札幌の作家まで一同に参加する数百人の規模感に新しさを感じた。お誘いを受けた作家さんの活動や、中で進行を手伝っている方も、日頃から信頼できる方々が少なからずいて、そういう小さな個の関係性も大事にされている気もして、やや警戒心が和らいだ。
・もう少し制作側ばかりではなく、経済視点を持っているコレクターさんや画廊の方々などに声をかけていったり意見を聞く姿勢が出てもいいと思うし(会議でも意見述べた)、直接大きな経済的損害が出てる人の具体例を挙げるなども説得力の向上につながると思うけど、どの辺まで協力要請の声が届いているのかはわからない。
・ 同時進行で札幌でも文化行政への提言書提出のプロセスが進んでいて、話の流れでそちらにもほんの少しだけ関わることになったのだが、美術の人たちの連帯意識の少なさや、近くにいる人たちとの情報共有さえできていないことに気付かされた。これは美術家ZOOMの時と同じ感覚で、こういう機会だからこそもう少し掘り下げてもいいのかもしれない。
・例えばウチのスタジオには、美術作家だけじゃなく、S-AIR(札幌アーティストインレジデンス)も入居しており、新コロナ禍で国外の作家のエクスチェンジが完全に止まってしまった。僕ら札幌の作家が、このエクスチェンジ制度にどれほど良い刺激を受けてきたか。このような組織のピンチは、僕のような美術家の実例とは全然違うし、非営利団体なので経済的な数値では測りづらい価値を持っている。実際スタジオから退去されるようなことがあれば、全体の運営影響にも関わるので、他人事ではない。
・添付してもらった小笠原財団の「現代美術分野の緊急助成制度に関するアンケート結果報告書」の自由記述に、残念な意見もたくさんあれど、知らなかった切実な状況の意見もたくさんあって、現実味がわかった。
・スタジオメンバーや知り合いの作家とも少しこういう話をしてみて、新コロナ禍に限らず、行政から一般の人までの、専門性の大切さ、美術の職業としての側面の認知度の足りなさ(例えば展示やイベントのために準備する材料費や、調査、実制作にかかる時間に対するフィーの低さを考えると、時給計算で換算しても最低賃金を大きく下回るケースがものすごく多い、とか) や、仕事の種類の多さ(前述したレジデンスとか、美術家をサポートするコーディネーターとか、展示スタッフとか)など、
ただ美術家に支援を!!と叫ぶだけでは伝わってないことが多すぎる。できるだけ具体的に現場の実情を美術の側も整理して、広く認知してもらうべき事柄を伝えられるようなコミュニケーションの機会をこれから作っていかなければならない、という意見がでてきた。
、、、と、そんなところ。
もちろん完全に納得できたわけではないのだけれど、
僕自身は新コロナ禍の緊急経済対策の要請以上に、
これからの美術と社会のコミュニケーションのポジティブな変化のきっかけの可能性に、
名を連ねてみようと思った。
できれば、制作側だけではなく、
僕の活動を日頃から直接助けてもらっているギャラストさんや、コレクターさんや、展示を見にきてくれた方々や、画材屋さんや、、皆さんにまで、賛否あっても波及だけでもしていって欲しいところ。
おととい市役所、昨日スクール、今日賛同に関する最終的決定、と
制作外の思考に疲労したので、アシ君上がりと同時に我が家も上がる。
小作品も、進めねばね。
1ヶ月後が、完成作品撮影日になりそうだ。
いつもの居酒屋でプチ食事を決めたら、
常連感、楽しい!!
ウマ飯食べて早めに帰ってきて休息!!!!!
、、するつもりが長々と書いて結局夜が明けつつある。
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