やまもとのグレーゾーン

札幌の絵描き山本雄基のきまぐれ雑感と日常。

カテゴリ: 美術

大黒屋さんから東京へ戻ってくる。
この日は、大学の油彩研究室の後輩で
イラストレーターやってる玉川桜と会って近作を見せてもらう約束。
http://tamasaku.flavors.me/

卒業後もネットではチェックしていたが直接見るのはホント久しぶり。
待ち合わせが中野、初めて来た。雨ザーザー。
ちょっと早めについてので、中野と言えば中野ブロードウェイって場所、
聞いたことある。某村上さんのバーなどができていたはず。。

言ってみると昭和っぽいショッピングセンターの中に
一体何種類のまんだらけが!?っていうオタク?オーラ全開ですごい。
エロ専門のまんだらけもあり、
入り口からおそらく艦これキャラのおっぱいだらけで頭がクラクラしてくる…
バッタもんのビックリマンシールとかも。
そんな中、オシャレなBar Zingaroがどーんってあったり、
時間的に閉まってたけどZingaroのギャラリーがあったり。
どうなってんだ、ここは。
秋葉原とはどんな住み分けなのだろう、同じようでなんとなく違いを感じる。 

程よく困惑したところで待ち合わせ時間。
雨ザーザーなので近所のミスドへ。
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互いの近況などで盛り上がりながら拝見。オホホ、良いですな。
絵画的なというかマチス的な多空間な構図筆跡の絵、
工藤麻紀子さんに通じる作風。
最近は紙の仕事がメインらしいので
やっぱタブローも見たい。
紙仕事はめちゃ安価なので1枚購入させていただく。

 

アートフェアが終わってVOCAが始まるまでの数日間は当初
東京をぶらぶらしようと思っていたが、
運良くちょうど空いたこの時期に板室温泉大黒屋さんで毎年行われている、
現代アート公募展の受賞式に招待して頂く。
なんという完璧なタイミングなんだ。我ながらこういう運には恵まれている… 
過去の大賞受賞者は毎回声をかけてもらえるのです。
参加するたびに書くけれど、受賞後もこんなに気を遣ってくれるコンペはそうそう無い。
前回はベルリンにいたので2年ぶりの参加だ。 

節約のために新幹線には乗らず鈍行で3時間、那須塩原駅に到着。
ロンドンでお世話になった、現在大黒屋さんで秘書中のK君が迎えに来てくれて
大黒屋さんへ。さっそく展示中の公募展を見る。

今の大黒屋さんにはK君含め、美術作家修行を兼ねて従業員として働いているI君やM君など、
20代後半のアートでヤングなメンズの皆さんが揃っており、
美術オタクな話にも花が咲いて楽しい。
若旦那のK君は、wifi整備や、図書室へ洋書追加、さらなる倉庫の整備など
コツコツ革命を起こしているようで頼もしい。 

12日受賞式当日。
入選者の参加率が多くて賑わう。
大黒屋さんも、毎年式のフォーマットを少しずつ変えており
いかにコミュニケーションが生まれる場になるかを調整しているように見えた。
今年は、審査員さんの挨拶→入選者挨拶→社長挨拶と続き、
その後に展示サロンで全員揃って夕食会&ご歓談。
大賞のタナカさんは、絵画!
手数を増やし過ぎないように、
モノクロな痕跡によって画面が決まる瞬間を探っているような作品だった。
ご本人は一見、今までのオッツい受賞者の顔ぶれと比べると爽やかな青年だが
挨拶でのスピーチからは、内に燃えるものを感じる。

皆さんの作品ファイルを見せて貰いながら色々話す。
間に作品があると、色々話しやすい。おもろいな。

ある入選者さんには、
「ガブリエルオロスコで検索したら偶然ヤマモトさんのブログにヒットして、
ご本人とここで会えるとは!ラジオのDJに会ったような気分です!」
と思いがけないリアクションをされたので、
いやあそんな風に遠くの人も読んでくれたりすんのね〜と調子に乗る。

過去の大賞者が揃うとさらに美術話が盛り上がる。
去年の大賞の坪井康宏さんと初めてまともな絵画話。
坪井さんの絵画との距離のとり方に、やり方は違えど深く共感。

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夕食会の様子。写真は大黒屋さんのFacebookページより拝借しました。

夜はもう毎年恒例になりつつある、天野さんの部屋で2次会。
今や一番核心的な美術の情報は常に美術作家同士が情報共有しているわけで、
そんな中で学芸員、キュレーターがどう動くかって話を
学芸員さん自らが話す姿をみて逆に信頼感。
ヨコトリのリアルタイム情報もチラリ。

そんなような話を毎年聞きに来れるこの環境。
旬も旬、海外での話もたくさん聞ける美術作家の菅さんに、
作品を売る視点を持つギャラリストの小山さん、
作品価値付けをしていう立場学芸員の天野さん、
こういう3名の審査員さんを呼んでいる意味がどれだけ大切か。
社長は、自分は美術においては素人だからと審査には一切関わらず、
そして大黒屋さんで展示できる美術作家は菅さん以外には、
原則的にこのコンペに通った作家さん、あるいは美術作家志望で社員として3年間修行してOKがでた場合に限っているんだって。
そういうことを徹底することで展示内容の質が下がらないように工夫しているとのこと。

僕が2次的に言ったところでうまく言えないのだが、
受賞以来ここでいろんな話を聞いていくことで、
美術作家としての自覚や覚悟を強めることができたのは間違いない。
自分のように作家ももちろんだけど、

美術の場を作る、若いギャラリストやキュレーター側の人たちも
学べることがタンマリある場所なので、
特に、まさに今エネルギッシュに場をつくろうとしてる
札幌の人たちにもぜひ一度来館して欲しいなあっていつも思ってるのです。

 

札幌のギャラリー門馬&ANNEXのオーナー大井さんにお誘いを受け、
アートフェア東京に初参加してきた。projectという若手ブース。
お越しいただいた皆さん、ありがとうございました。


出展前の気持ちを振り返っておくと、以前バーゼルに行った時に思ったんだけど、
アートフェアというものは、どちらかと言えば悶々とする印象があった。
即売会という性格上、美術館のような落ち着いた雰囲気がないし。
もちろんそれでも、アートバーゼルくらいの高レベルなものは見応えある。
膨大にあるそれ以外のフェアに対する思いというのが、複雑だったんだよな。
そこには山ほどの作家、作品、ギャラリーがあって、買われたり買われなかったり=食えたり食えなかったり。それが必ずしもクオリティや美術の歴史に残るということにつながるわけでもなく、
美術というのはごく少数の優れた作家作品ギャラリーと、その他膨大な周辺の雑多な作家作品ギャラリーで構成されているような現実が見えた気がしたから。自分もこの先、雑多な一人に過ぎないままになるのではないか、と。

それに、記事にはしていなかったが
昨年札幌でも、アートフェア札幌が開催された。
お客さんが楽しむことに一切問題はないし、開催しないよりした方がそりゃあ良い、
と先に言っておくけれど、
あくまで、作品を作る側としての実感としては正直言ってフェアに対する悶々度はさらに増しちゃって、
辛いところがある。なぜならやはり質があまりにもバラバラだから。その他詳細は省くけどこれでは、
ここ札幌でのマーケットにおいてアートの強い信用など作れないのでは…
というのが実感(とか書いていいんだろうか?)。ホテルの部屋形式のフェアだと作品もごちゃごちゃで見づらいし。繰り返すけど、作品を作る者としての実感です。

さて、そういう気持ちの前程があって、
日本最大のアートフェア東京では、当事者として一体どんな印象を抱くのかと、
参加者としても観客としても興味深かったのです。


搬入前日に雨の東京入り、しばらく滞在することになる。
宿は一泊2000円と破格の某ドミトリー。外人だらけ!
英語の勉強になるのでむしろ良い。

搬入を終えたその日の夕方から、招待客のみが入場できるプレビューが始まった。
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僕らのブースはこんな感じ。久野志乃さんと2人展形式で、
自作は2点。2点だけなのはこの後の個展もあって2点が限界だったからなんだけれど、
結果的に良かったかも。

予想を超える人の量で、用意していた名刺がガンガン無くなる。
チラホラ見たことのある某有名美術関係者の皆さんの姿も見えたり、
外国からのお客さんも、特にアジア圏からの方々が沢山。
人もブースも多いし
ブースの位置は一番奥の角だったので、
素通りしてしまうお客さんもいたけれども、
かなり多くのお客さんに鑑賞してもらえている感。
自分も隙をみて会場をグルっと一周してみると、
各ブースは見やすく、古美術と現代美術がゾーンでわかれているので
回りやすい。
また、去年までのG-Tokyo参加の著名ギャラリー群がG-Plusというエリアにまとまっていたので、
簡単にいえばレベルの高いギャラリーはここですよっていうのもわかりやすい。


売れているものと作品の質は必ずしも一致するわけではなさそうで、
人気作家ステータスだったり、パフォーマンス戦略や、コスプレ美女によるファン作戦や、
動物イラスト人気などまで、売れるための色んな引っ掛かりなんかも見え…
う〜ん、、、色んな思惑が渦巻いている!という感じ。

実際あたふたしてるうちにプレビュー終了。
規模の大きさはわかったし、
レベルの高低のレンジが広くて色々おもしろい。

やはりバーゼルの印象からの延長になるけど
一言で「美術」と言っても、それは多層構造に分かれており、
今回もとても明快にその雰囲気が出ていたように見えた。
このカオスの中では、じゃあ自分はどの層にめがけていくのかってのを
ハッキリ意識していなければならんな、と。

趣味的なギャラリーだってたくさんあるわけだし、
お客さんだって、美術はよくわからんっていう方から、超専門ですっていう方までいるわけで。

自作においては、たとえばわからない人にも、
色や手法から、キレイ!とかどうやって作ってんの?
って思われるだけでも良いし、
そこからもう一段階踏み込んだ興味を持ってもらえるとなお嬉しいし、
その上でやはり美術オタクな厳しい目を持つ人に絵画的な云々やら思考云々なところでヒットしてほしいと思っているものの、結局すべて作品でバレるので大変なのよね。


連日次から次へとお客さんが。

この後VOCA展と大黒屋さんでの個展が続くので、その宣伝もどんどん。
3つの展示が連続したことは、北海道からも攻めてまっせ!
っていう印象与えるためのビッグチャンス。
ギャラリストの大井さんは、初参加の気合いでDMを手配り。すごいな。感謝。
チラシもリーフレットも超スピードで無くなってしまった。
このゴチャゴチャな中けっこう長い時間絵の前でじっくり見てくれるお客さんも
沢山いて嬉しい。
どこかでも書いたかもしれないけど、
誰かがじーっと絵の前に立って長い時間鑑賞しているっていう光景がとても好き。

夜には近くのホテルでイベントがあったりで、それにも顔出してみるが、
なんだかこう東京グルーブ感とハイカルチャー感がどうも馴染めずぼんやり退散。

2日目の夕方くらいに、
2人組の若い男性お客さんが、某著名ギャラリストさんとやってくる。
北京のコレクターさんとのことで、そのギャラリストさんのところでも作品を買ったりしており
今回は流れで通訳や説明に入ってもらうことに。
1人が小さい方の自作を購入。話を聞くと彼は美術作家兼コレクターとのこと。

もう1人のかたは、もっと作品を見たいとのことで次々に作品に質問してくる。
質問内容のレベルも高く、答えるの必死。
2日間連続で来てもらい、その後これから展示予定のVOCAの大作含む3点を予約してもらうことに。
びっくりというか、呆然。どうなってんの。
いや意識が飛んでる場合じゃない、こっちが質問だらけだよ。
いろいろ聞いたら、まだ若干26歳で、ロンドンでデザインを勉強していたなど
かなりのエリートさん。自分のコレクションをiPadで見せてくれたのだが、
奈良さん、草間さん、加藤泉さんなど日本の超有名ドコロの良作がズラリ…
中国のセンスの良さそうな作家の作品もズラリ…他にも膨大な量。
美術界にもたくさん知り合いがいるので、紹介すると言ってくれている。
突然スケールが大きな話すぎて、全然ついていけん。
とりあえず今後もコンタクトしていこうとのことで握手。
予約の前金を払いたいとなり、彼のポケットから見たこと無い厚さの札束が…
目玉飛び出そうになったわ。

軽いパニックに陥るが、
どうやらVOCAの大作を制作したために発生したカード借金地獄から、
これで開放されそうだということが何より先に浮かんだ。
大作を作り終わったときは開放感と共に、
かかった制作費と今後の保管はどうすりゃいいんだ…という悩みも発生して
後回しにしていたのだが、う〜ん…賭けてみるものだ。

翌日、今度は台湾のコレクターさんが中型の作品を購入してくれる。
これまた若い方で、何かの会社の社長で、さらにギャラリーも立ち上げるそうで、
またiPadでコレクションを見せてもらったら昨日のデジャブかってくらいの
著名作家作品のラインナップ。
これまた細かい通訳に入ってくれたのは某日本の画家さんで、
彼は作品で自活できており、この後も台湾で個展をするらしい。

いやあ、、、現場って、こんなことが起こるのね。
どちらのお客さんも今回はこのアートフェア目的で日本に来てるんだって。

しかし…これだけの数のブースの中からよくぞまあ
自作を見つけてくれたものだと ありがたや ありがたや。
ある程度の会話はできたけれども、やっぱりもっと英語必要だ。
皆、当たり前のように英語でやりとりできる。

しかししかし…これが今現在のアジア圏の勢いか。
どっかで、日本の主要ギャラリーも国内は売上全体の3割程度で残りは海外だと聞いた。
ちょっと怖い気もするのは、
日本人としてバブルの失敗が身に染み付いているからだろか。
これは一度台湾及び北京に行って
現地で何が起こっているのか直接確かめてきたほうが良さそうだ。
アジアはまだ韓国しか行ったことないからな。

その後も最終日までずーっとお客さんたくさん。
何人かの他のお客さんも購入を考えてくれていたようで、嬉しい。

4日間で約5万人の入場者数だったそうで。 すごい。
東京のマーケットの空気もなんとなく体感できたし、
良い出会いも沢山あり。春の展示ラッシュなかなか幸先良いスタート。

搬出は、バングラディシュから帰ってきたばかりの東方くんが手伝ってくれて
近所の餃子屋で打ち上げたのでした。

というわけで、初アートフェア参加が終わってみて。
最初に書いた悶々は引き続き考えておきたいところだけど、
作家自身が強い意志でちゃんとした作品を見せていれば、フェアの会場でもしっかり見てくれる人がいる可能性はあるし、チャンスも生まれるんだよね。
膨大なブースとお客さんの量の中で、それは僅かなチャンスかもしれないけど、自分で出展を引き受けた以上やれることは最大限やること。
それに、明確に作品を買いに来ているお客さんがたくさんいるんだということを実感した。国外からも。
作品を買ってくれるということは、作品持っていてくれるということだし、
さらにお金が入ることで制作時間も画材購入も増える、つまり研究に没頭する時間を与えてくれるということ。雑多な中から自分の作品を見つけ、決して安くはない金額まで出してもらった事実を忘れないこと。
 

BaXZmuUCQAAUvOt

昨日、
時間、お金、労力を過去最高につぎこんだ作品が無事にヤマトさんによって集荷されていった。
しばし放心。オレの冬の生活費を軒並み奪っていった作品よ…。
3月、上野の森で会いましょう。

そうこれはVOCA展2014の出品作だ。
思い返せば、
6月の終わりに帯広美術館の佐藤学芸員さんから突然連絡があり
推薦していただけることになったのがスタート。

その後実行委員会から連絡が届き、〆切は11月末~12月頭となっていた。
出品決定から〆切までが、思いのほか短いことを初めて知る。

しかも帰国前にこれまた帯広美術館の鎌田学芸員さんから
11月のグループ展の出品依頼もされていたので
帯広からまさかのブッキング!
帯広が重なったのは全くの偶然とのこと。自分もびっくり。
帯美とVOCA、どっちもこなすことが果たして可能なのだろうかと
変な汗が出た。

でも何より、
帰国してすぐにこんなチャンスを与えてもらえたのが嬉しかったので
絶対やりきることを年内の軸に決める。

ちょうど7月初めから天井高のあるスタジオゲットできたのも
バッチリタイミングだった。
せっかく出すのなら最大サイズ(250×400cm)にほど近いデカさでやろうと、
出展注意事項とスタジオサイズの限界から3枚分割で大作を始めた。245×366cm。

構想開始から半年弱しか時間が無く、このサイズは初めてなので
色々最善策を練り、プロジェクターを購入したり若者達に手伝ってもらったり
帯広用と同時展開でスタジオ引きこもりの日々。
一気にスタジオもぎゅうぎゅうのめちゃくちゃ。

佐藤さんはわざわざ帯広から計5回もスタジオを訪問してくれて、
作品の途中経過から完成までの流れを実見して頂くことができた。
こんな方はなかなかいないっす。ありがたい。
鎌田さんにも夏にスタジオ訪問していただき、
おかげさまで帯広美術館の皆さんとはちゃんとコミュニケーションをとりながら
仕事ができたのでありがたかった。
 
作品完成後も木の枠で梱包しなきゃならんくて重いしデカいしひと苦労、
とどめのピンチヒッターK君に助けてもらった。

もうホント関わってくれたみなさんありがとうございます。
1人で乗り切るのは絶対ムリな量だった。

ああ、気付いたらもう冬になってるし!
生活の大半を吸い取ったこいつからやっと解放された…
さすがに少し休みたい。


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ただいま帯広美術館&六花亭西3条店で展示中!
詳細はコチラ
http://yamamotograyzone.ldblog.jp/archives/52185835.html 

22日、展示オープニングセレモニーで
開会式&テープカットに参加。
相変わらず日本式フォーマルな場は苦手なので目が泳ぎながらだったが、
無事にオープン。お客さん沢山!
 
自分も完成した全体の展示をみるのは初めてだ。
札幌でも毎年芸術の森で札幌美術展というローカル企画を
やっているのでその印象と比較すると
同じ北海道でも趣が違う感じ。
チョイスされた7人の作家の作風ももちろんあるからだけれども
作品から感じられる独特の孤独感があるような気がする。

十勝に限って言えば、夏も冬も空気の攻撃力が強い。
これから冬になるが、札幌の雪によるキビシさと帯広の寒さによるキビシさは
キビシさの質が違う。 そういうことをぼんやり考えながら展示室をまわっていると
それぞれやってることは全然違ってもなんだかしっくりくる。 
特に最後の部屋の戸張さんの写真作品は、
風土的な力とデジタル写真の魅力がミックスされておりグッときた。

展示構成もまとまっており、ボリュームもちょうど良い。 
美術館の自主企画として久しぶりとの事。
これは地元の人にはぜひ見て欲しいです。
もちろん、遠いですが札幌方面の方にも。。。

図録も展覧会会期終盤に完成予定とのこと。
ミュージアムショップで絶賛予約中!!

夜は学芸員さんと作家さんで打ち上げ。
なんと待ち合わせを30分間違えて遅刻してしまった!
たまにやっちゃうけどよりによってこのタイミングにやるかオレ!
反省。。。

今回初対面の作家さんが多かったが皆さんきさくで盛り上がる。
鎌田さんの気迫と愛を十分に感じる熱い会だった。 


一夜明けて、 昼から鎌田さんの進行による自作のアーティストトーク。
今日もお客さん沢山!
しかもさすが地元なのでお客さんの中には、
両親に祖母達にいとこ、
自分も子供の頃からよく知っている両親の友達、
自分の友達、お世話になった中学高校時代の先生、
ハンブルグのみきこさん(偶然ながら同郷なのです)のお母様&祖母様まで! 
10年以上ぶりの方々も。これは恥かけねえわ。

今年は人前でトークを何発かやって少し慣れて来てるのと
自分のできたての作品があるので話したい事いっぱいあるし
ちょっと楽しみでもあった。

打ち合わせは敢えて無しで
鎌田さんの攻めに必死に回答。
できるだけシンプルにストレートに、
専門用語と抽象的な言い回しは使わないように質問に答えようと
意識したがどうだっただろうか。
絵を鑑賞する最初の入り口のポイントあたりを強調したつもり。。。

自分のやってることを口だけで説明するのは難しいけど
こんな立派な場で、しかも自分の作品の前で話したので
せめて親族への理解が深まってくれれば良いなあ。

トーク後、いろんな質問を受けたり
仕事で偶然横浜から帯広に着いて
この展示のポスターを見てわざわざ来てくれた方まで
いらっしゃって驚いた。

とにかく、良い形で展示が始まって良かった!!
こんな機会を頂けてありがたいです。


終わってそのまま札幌へ。
途中由仁町へ寄って大井敏恭さんの新しいスタジオ兼展示スペースを拝見。
めっちゃ理想的な制作環境だった。

さあ大きな仕事の片方が無事に終わったので
今月の残りはもう片方、デカい作品の仕上げ磨きと梱包だ。
 

昨日は大事な後輩達の結婚式。良い式でした。
搬入直前の寝不足でナチュラルハイになっていた…

その後2次会をやむを得ず欠席してスタジオで深夜まで梱包作業。
昼と夜の落差が凄げえ…。 
今回から、作品の梱包を木の枠でがっつし保護する方式に
アップデートしたために、めっちゃ辛い。
辛いけど、これくらいやんないとやっぱ駄目だ。後々のためにも。

さて少し眠って朝から、
仕事でほぼ徹夜したYちゃんとフィットシャトルを道連れにして
梱包した小中型の作品を積み込んで、
朝から法定速度キープの高速で帯広へゴーゴー。札幌から3時間弱で到着する。
 
美術館の搬入は初。
今展の企画者である学芸員鎌田さんと、
学芸員石尾さんのサポートを頼りに、
そして専属のヤマトさんのスタッフ2人を付けてくれる。
こっ、これが美術館の搬入か。

あらかじめ送ってキープしてもらっていた大作2点含む全作品の
梱包を手分けしてサクサク解いて並べていく。
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配置は大まかに決めていたのでそれを元にスタッフさんに
作品を移動してもらうのだけど、
指示するボス的なVIP感覚に慣れずにキンチョー。
しかし常に配置による空間の変化を遠目で見れるので
すっごいありがたい。しかも早い。

結局少し元のイメージと変わり迷った部分もあったけど
学芸員さん達のアドバイスにも助けられる。
客観的視点とジャッジの早さにプロ魂を感じました。
無事しっくりくる配置決定。
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途中、すでに展示完了している隣の展示室の細木さんとご挨拶したり、
搬入中の他作家さん達の展示室にオジャマしたり、
展示が出来上がっていく様を体感するこのワクワク感。 


スタッフさん達は、超便利な三脚つきのタテヨコレーザー水平器を
駆使しながらサクサク作品を壁に取り付けていった。
技を学んでおこう…。
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この方達は聞けば、今シーズンだと札幌の近美のシャガール展とか
芸森のマインドフルネスの展示作業も担当したんだそうな。

取り付けが終わり、照明調整へ。
ライトの数も十分に用意していただけたので、
もっと明るくしてください要望を連発、
スタッフさんも「作品大丈夫?近美の展示なんかは光度制限のあったりだったけど、
現代のこういう作品は明るいのがいいねえ』っつってノッてくれた。
 
自作は光当てればそれだけ透明層の中に光も入って色がくっきりでるので
見え方がだいぶ変化するので、これだけ要望通り当てられるのはうれしい。
LEDに変えたばっかりだから省エネも大丈夫!とのこと。 

そんで立派なキャプションの位置決めもバッチリ、
ちょっぴり時間押しちゃたけど
この日のうちに展示完成!
チラッとだけメインの壁面を載せます。
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今展は各作家ひと部屋ずつ与えられている構成で、
自分の部屋が展示の最初に来るので、
180cm×180cmのこれら2つが最初にドーンと明るく目に入ってくるように
してみた。

ようやくビジョンが形になったこの瞬間。
感無量でございます。 

やっと肩の荷が1つ降りた…!

僕の出身地である帯広市で、
秋〜冬にかけて2つの展示があります。

まず1つ目。

道東アートファイル2013 in the LIGHT in the SHADOW
2013年11月22日(金)〜2014年2月2日(日)
9:30~17:00(入場は16:30迄)
月曜休館
観覧料 : 一般700円、高大生400円、小中生200円
北海道立帯広美術館

帯広市緑ヶ丘2番地 緑ヶ丘公園内

美術館のサイトに詳細あります。
http://www.dokyoi.pref.hokkaido.jp/hk-obimu/index1.html

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道東にゆかりのある作家に焦点をあてた
帯広美術館の自主企画展。
公立美術館で展示するのはこれが初なので楽しみです。
新作の展示です。
11月23日13時からは僕のアーティストトークもありますので
よろしくおねがいします。



2つめ、こちらはすでに10月より開催中!

山本雄基 作品展
2013年10月13日(日)〜2014年1月25日(土)
11:00-18:00(L.O17:30)
六花亭西3条店2階喫茶室

帯広市西3条南1丁目1

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こちらは2008年からの旧作中心。
大きめサイズの作品が3点あり、白い喫茶空間にゆったり展示しています。
小さい新作も2点あり。

というわけで
偶然会期が重なって地元フィーバーな展開、
ぜひご高覧ください。

札幌からでも冬の帯広はちと遠いかもしれませんが、
よろしくおねがいします。 


今後も、
3月には東京でVOCA展とアートフェア東京、
4月は栃木の板室温泉大黒屋さんで2度目の個展と
展示の予定が続きます。詳細はまた後日。
関東圏の皆様もよろしくおねがいします。 

札幌のCAI02にて、

『ー自分のためにアートを買いたいー  U50,000 』

というグループ展開催中です。
22日まで。

http://www.cai-net.jp/info/index.html#u50000_13 


今までコンクリートの壁だったメインギャラリーのraum1が
白壁仕様となってリニューアル。良い感じです。

自分も新作1点を出品しております。
帰国後に作った小さな作品です。

ドイツに行って作風が変わったかと言われると、
実はそんなに変わってなかったりして。
渡航前から意識していた画面内のことを
ずっとあーだこーだいじっていたわけですが、
1年くらいで劇的に変わることではありません。

ただ、その画面内の操作に関して、
無数の巨匠の実作品からヒントを得ながら微調整してきたという
感覚はあるので、
そういう影響がじわじわと滲んできていればいいなあと思うばかり。

残り僅かの期間ですがよろしくお願い致します。 


札幌のCAI
さんのウェブサイトからの転載です。



山本雄基アーティストトーク
日時 2013年6月1日(土)18:30〜
会場 CAI02 札幌市中央区大通西5丁目昭和ビルB2(地下鉄大通駅1番出口)
入場料 500円(ワンドリンク付)
主催:CAI現代芸術研究所

山本雄基アーティストトーク昨年11月、ドイツハンブルグのMIKIKO SATO GALLERYにて、個展を開催し、約1年間のドイツ滞在から帰国した山本雄基氏のヨーロッパでの体験を報告して頂きます。
札幌で活動してきた画家の目から観たヨーロッパのアートシーン、ハンブルグで開催した個展について、ドイツ行きのきっかけや、現地で暮らした1年間の苦労話など、普段では中々聞けないようなリアルな日常のお話も語って頂きます。
そして今回は、参加して頂く方との意見交換も活発に行ないたいと思っています。
お誘い合わせの上、皆様のお越しをお待ちしております。

1部 ヨーロッパのアートシーン 18:30〜19:30
休憩 20分
2部 ドイツ作家暮し 19:50〜21:30
意見交換 21:30〜


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というわけで
やることになりました。
ご興味ある方はぜひお越し下さいませ。


問題は、1年分のトピックをどうやって2時間くらいにまとめようか…
できるだけ、現実的な話と
このブログにもFBにもtwitterにも書いていないような

秘蔵(!?)の情報優先で展開していこうかなと思ってますが、
みんなが聞きたい話って何だろう? 

質疑応答タイムもとりますので、もし聞きたいことが浮かんだら
お金の話だろうと下ネタだろうとなんでもいいので
気軽にバンバン用意してきてください。できる限り答えます。
その方が限られた時間を有意義に使える気がするので。


よろしくお願い致します。

 

東京を2日間ぶらついた。やっぱり慣れん。
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朝のスーツのサラリーマンと女子高生とか、めっちゃ違和感。
どっちもベルリンではほぼ見なかったもんなあ。
中学校からずっと制服文化で育って来なかった身としては、
スーツ出勤も制服登校も基本廃止にしてほしいと常に願っています。
叶わないだろうけど。

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戦士の後ろ姿だ。

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う〜ん、巨大都市だ。

ベルリン滞在中にiPhoneの通話機能が逝ってしまったままwifi運用だったので
まずauショップで、SIMカードを見てもらう。取り替えたらあっさり治った。

さて東京で見ておきたかったものは、
IMG_4810
東大駒場の博物館にある大ガラスのレプリカだった。初めて来たよ。
博物館は撮影禁止だったが、
東野芳明と瀧口修造を中心に作られた大ガラス日本バージョンは
堂々と展示されていた。これでロンドン以外の大ガラスは制覇だ。

感想は、やっぱりフィラデルフィアのオリジナルとだいぶ違う!!
ストックホルムのよりは精巧に作られているし、フレームも金属製で近いのだけど、
オリジナルのあの存在感を思い出すと
どうも何かがスカッと抜け落ちている感が漂う。
オリジナルの方は、
長い時間経ってるので劣化の味だったりもあり、まあヒビもあるし、
そこは真似のしようは無いにしてもだ。

こっちは裏側の質感やガラスの質感、
下画面真ん中の三角錐のモチーフの透明部分の質感が、
明らかににチープなのだ。

レプリカがあるせいで、
オリジナルの唯一無二の存在、非レディメイド感が逆に強調されちゃってるよな。

やっぱ、ハイセンスでデュシャンオタクな芸術家っつーステータスを持った
リチャード・ハミルトンのロンドンバージョンも見たかったわ。

その他、お台場の科学未来館へ。
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ちょっと息抜きに、前々からちょっと気になってたメガスターを見に行った。
期待しすぎたのか、幼少の頃にど田舎で育ったからなのか、
作り物の限界はやっぱ感じるかなあ、都会向けのスーパープラネタリウムって感じだ。

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エンタメ要素が強い未来館なので、
さすがにドイツ博物館のようなハードさはないが
中学生相手に原発のディスカッションしてる場面があって
大事だって思った。

オージュンさんの個展も。
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この日の夜は、南千住の素泊まり宿に泊まる。えびすやってところ。
ここも前々から気になってたんだ。一泊2000円って安すぎる。
ドヤ街だったエリアなのでどんなもんかと思っていたけど、
特に問題もなく、昭和の雰囲気もおもしろい。
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この雰囲気!一畳分のスペース、狭いけど十分だ。
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避難口で爪を切る人がいるらしい。
 
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あの狭いスペースに、
外人さんもホステル代わりにけっこう泊まってるようだった。

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東京3日目も美術関連をチラリと巡り、

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ここも未見、国立科学博物館へ。
ヨーロッパにかぶれて博物館チェック。
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ははあ、なんか日本の歴史に出て来て知ってるあれこれが
たくさんある。おもしろい。
ただやはりさすがに先日のドイツ博物館には敵わず。 

そして新幹線で那須塩原へ。
夜到着し、この日は黒磯に移り住んだ彫刻家の坂井田君の家に泊めてもらう。 

昨日の美術館周りから。
宿近くのハンブルガーバンホーフ美術館へ。
何度も訪れたこの美術館もこれで見納めかと思うと切ねえ。
最後に見れる大きな企画はマルティン・キッペンベルガーの回顧展だった。
いつの間にやら始まっていたな、最後がキッペンベルガーか…。
あまり好きな作風ではないけれど、かなり充実した作品の揃えで
知らない作品も沢山ありさすがに見応えあり。
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ちなみになぜか日本語版wikipediaでもキッペンベルガーの記事は割と詳しい。

博物館島で唯一行ってなかったボーデ美術館にも。
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古典彫刻を中心に、宗教画や硬貨の展示等。

続いてずっと改装中で、
冬にはオープンするはずだったのに最近まで延期して
ようやく見られるようになったたMuseum Berggruenへ。
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ほとんど行った事がなかったベルリンの西の方エリア。
隣にはシャルロッテンブルグ宮殿があるなどずいぶん上品な雰囲気のエリアで
僕の知っているベルリンではない。

美術館の客層も年齢層高めのマダム感満載だ。
小振りながら上質な近代祭り。
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こんな小っさいセザンヌ。

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こんな小っさいピカソも。

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おお、クレーいいなあ。

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ベルメールのドローイングも。
気持ち悪いけど線が細くて見とれる。

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ベルリンにも良いマティスがあったんだな、似合わない。。。笑

そして今日はベルリニッシュギャラリー。
コーキ君に教えてもらった、Sergej Jensen(セルジェ・ヤンセン?)
の展示を見に。
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こ、これは良いペインターだ。最後の最後で思わぬ収穫。
ピッツバーグで小さめの一点だけ見てたが、だいぶ印象が違う。

その後、また街に出たりブラブラしながらお土産等を探す。
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日曜のフリマも覗く in マウアーパーク。
思えばベルリンに来て一番始めにここでチャリを買ったんだよね。

買い物目的で街を歩くなんて1年いたけどそういや初めてだ。
今さらながら、おもしろい雑貨屋さんとかおしゃれゾーンが
たくさんあって、イケてる街じゃあないか…。
知らないことを大量に残したまま、ベルリンを去る
このセンチメンタル感。

加えてベルリンに戻ってきてからとても天気が良くて
春の空気がすごい。
びっくりするほどたくさんの人が公園で日光浴したり
カフェの屋外でワイワイし始めてる。
そうかこうやって暗い暗い冬が終わって、
待ってましたと言わんばかりに一斉に人々が外に飛び出して来て
オラオラオラ〜って日光を浴びる訳ね…
滞在当初は公園の裸族率にとまどったけど
今なら納得できますわ。いいなあああこの開放感。

クロイツベルクのこのいつも散歩していた川辺を見よ!
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そして今日は鈴木君ちにお世話になる。
近くのカフェで春気分を味わう。
や、やっぱりクロイツベルク最高…!

ところでNYのギャラリー巡りの記事書いてたら
思うフシがあったので
ここについでだから書いておくけど、

学校卒業してそこそこコツコツ作っていて、
自分のウェブサイト作って連絡先載っけてたら、
いろいろ展示のお誘いが来たりする。

「ナントカア〜ト企画の…です。あなたの作品をウェブで拝見してナントカカントカ…」
という始まりで、例えば出展料いくらで若手の展示企画をやりたいとか。
アートSNSにご登録くださいとか。

そういえば遥か昔の学生時代に、道展(北海道の団体公募展)に入選したときにも
いくら払えば(高額)、
美術年鑑にアナタの作品が載るとか、
ナントカっていう批評家の文で新聞に載せてもらえるとか
怪しい電話がかかってきた。
当時は道展図録に出展者連絡先が載っていたからな。

ベルリン滞在中ですらあった。
某有名ナントカ宮殿でのグループ展にぜひご参加ください。
出展料はいくらいくら…と丁寧に日本語で書かれたメールが来るのだ。

もちろんニューヨークにも、「NYでの展示」を夢見る日本人の若者を
誘うことで展示が成立するような貸し画廊がちらほらある。

これらの多くは、
おそらくア〜トのうさんくささの部分をついた話であって 
実際に話にのったって何にもならん場合が多い。 
こういうメールが来るたびに、
ああ〜まだまだナメられてんのかなあと思う。
そして、思ってる以上にそういう業者は多い。
だから美術の信用ってのはなかなか作られないんだろうかとすら思う。

若い人達が本気で美術やりたいと思っててもピュアすぎると
引っかかっちゃたりするので危ない。 
まず、向こうからのお誘いで、
実作品も見ないで甘い言葉をかけてくるのは怪しい。

ニューヨークとかに振り回されず、その相手側のサイトデザインとか
取り扱いってるものとかを冷静に見て判断すべし。 
現地でギャラリー巡りすればわかるが、
そのようなギャラリーのレベルは微妙で、
微妙なレベルのギャラリーって、ごっそりある。
それらはだいたいパッと見でわかる。

できるだけ調べて、それで納得できるなら良いんだけど。
自分はそういう、作品を扱ってもらうような仕事を一緒にする決断をする場合、
信頼関係が成り立つかどうか探りを入れる。
最低でも作品実物見てる、スタジオにまで足を運んでくれる、美術に対する情熱を感じる、
基本的な知識や体験を備えている、相手の実績やなんの為にやっているのかなどのコンセプト、、、
そういうのを、こちらも上から目線で語るのではなく、言葉のやりとりの中で見極めようと意識するよう、見極められるような質問を投げかけるように、気をつけている。

数日ハンブルグでダラダラする。みきこさんは年末で変わらず多忙そう。
多忙そうだけど、ヴォルスブルグでステラの回顧展をやってるといってたのを思い出し、
みきこさんに「ベルリン帰るついでにステラ行きたいんで一緒に行きましょうよ〜、
今しかチャンスないっすよ〜」
と悪いささやきをしたら、シンキングタイムののちノッてくれたので同行。

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ヴォルスブルグ駅から見える巨大な建物は、ロゴでわかるとおり
ヴォルクスワーゲンの本社。でけええ。
写真では左側が収まってないが、この3倍くらい建物が続いていた。


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駅から南へ15分程歩く。コンパクトな街並でずっと歩行者天国が続く。
そして大きな美術館が見えてくる。

中は撮影OKだけど、ブログとかにあっぷしちゃイカンとの事。
とても天井が高くて、空間も広めな開放的な展示空間なので、
ステラのデカい作品もゆとりをもって展示してあった。
初期作品から最新作までバランスよく並ぶ良展示。
中期がやっぱりいいな。
レリーフになって、特に最近のは、、、、な感じだけど、
ま〜馬力がすげえや。

ドローイング展示がある意味一番おもしろかった。
思いつきをメモしたようなもので、
線の魅力とか、絵の上手さを全く感じないドローイング。
このヘナヘナな構想がペインティングに化けた時には全く違う迫力になるのだから、
興味深い。

ちなみに常設展示室には、ステラ作品よりさらにデカいキーファーの作品があり、
これには参った。キーファー好きじゃないけどこれはさすがにすげえわ。

電車の中でも仕事するみきこさんと別れベルリンに戻る。
ベルリンに戻ってくると落ち着く。僕もだいぶベルリナーになってきたかなあ?

フランクの運転で、まずはガブリエルさんの豪邸に絵を飾りに。
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すでに飾る場所は確保しておいてくれていた。
そのままフランクの手際よい工具さばきで設置完了する。
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ジャストサイズ。
絵を眺めるガブリエルさん、子供のようにめちゃくちゃ喜んでくれた。
こりゃこっちも嬉しいなあ。
作って良かったなあと思う気持ちも倍増だ。

ゆっくりお話したかったけれど、
今日のうちにバールさんの家にも届けなければいけないので移動。

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アウトバーンをぶっ飛ばす。車窓からはこんな港の風景が。
160キロのスピードにも少しは慣れた…が怖い。

400キロ離れたヘッセンのバールさんの家兼事務所へ。
これまたやはりデカくて立派な家だ…大量の建築本コレクションもさすが。
けんさんや堀田さんの完成度高い作品も並ぶ。
僕の最初にハンブルグで見せた小作品もバールさんの仕事部屋に飾られていた。
めちゃ久しぶりに自作に会った。アルマンの作品と並んでた笑

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持って来た作品は、メイン事務所の大きな壁に架けてもらえるそうだ。
これまた嬉しいなあ。
バールさんのご家族とディナー。おいしい!
娘さんが今度ローリングストーンズ紙の編集者になるとのことで、
ストックホルムでアバを聞いたらテンション上がったっていうにわかすぎる音楽話をしたら
爆笑されて、クリスマスプレゼントって自作の音楽コレクションCDRをくれました。

そしてまた400キロの移動でハンブルグに帰る。
今日はコレクターさんが作品を買う理由をまた少し体感したな。。
 

ベルリンに帰ってきて、
さっそくクラウスにオススメされたJudisches Museum Berlin
(ベルリン・ユダヤ博物館)

に行ってみる。まだまだベルリンには見るところたくさん。
上に貼ったwikiのリンクが詳しいのでいろいろ省略するけれど
ホント建築がヤバい。
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こんな感じで歴史的資料がズラーっと並ぶ。
入り口から最初の通路や展示、それと建築そのものが
ホロコーストに関連するような重い展示もありつつ、
そこから階段を上がってからは、
いろんな物がズラッと並んだユダヤ人の歴史を追って行く構成。

うーむ歴史の知識不足のため、
入り込んで鑑賞ってのは難しかった。
いかんなあ。

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なぜか初期ディズニーのアニメも。
めっちゃ良かったけど。


別展示室で、R.B.キタイの回顧展。
こちらは残念ながら撮影禁止のために入り口だけ。
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キタイがユダヤ人だったというのも恥ずかしながら知らなかったし、
ボンヤリとブリテッュポップアート初期世代の1人ってくらいの印象だったが、
実際通して見てみると、色彩やモチーフ等一部ポップではありつつ、
全体的には憂いを帯びたハードな内容の絵が多かった。
時代毎に絵の構成の仕方や描き方の雰囲気もかなり変化している。
 
そんでなぜかわからないけど、師匠の山本先生の絵画を思い出した。
鮮やかな色の配置とか、抽象と具象のバランスとか、構成の仕方に
共通性を感じるなー 帰ったらキタイについて聞いてみよう。 

美術館を出ると、
すこぶる寒くて、ちょっと雪が降って来た。
日もずいぶん短くなってるし、冬だなあ。

午前中にハンブルグ市立美術館で常設展示を見る。
現代美術の部屋が1部屋1作家、全13作家の見やすい常設。
http://www.hamburger-kunsthalle.de/index.php/15-years/articles/15-years-gdg.html


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おなじみリヒターはフォト系も抽象系も揃ってて質高い。
このカラーチャート絵画の筆跡が良かったな。



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 ポルケついにきた!!!!!
しかもこの透明支持体のデカいやつあり。 
これを望んでたんですよ〜なんでもっと早く見せてくれなかったの。

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透明部分はどうも透ける生地のようで、その上にニスっぽい何かで
下塗りして描写して、またニスっぽい何かを塗っているようだった。
よーく見ると、表面に小さな黒いツブツブがたくさんあって、
さらに凝視すると、これは虫の死骸だ!
マチエールになっちゃってる。キモい。

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 小振りだけど、これもめっちゃ良い。
こっちは真ん中上部に茶色いツブツブが。
これはどうも最後に塗ってるニスっぽい何かの滴りかけた痕で、
つまり最後の過程で、描写面を下に向けて吊るして乾かした可能性がある。

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描写の細部はこんな感じだった。

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これは透明素材じゃなくてプリント生地の布に描いてるやつ、デカい。

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額との関係がイイ感じ


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あとこれも見れました。
上のスイッチを押すと、下のイモが回るやつ。
どのお客さんも失笑してた!

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サインのところに24/30って書いてるので、
マルチプルなんだな。 


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 1990年近辺のクリストファーウールの作品も。
アルミの硬質な支持体にマットなホワイトとアルキド系のグロスペイント黒を使ってる。
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カメレオンって書いてるこの作品は、グリッドマス目の鉛筆下書きもうっすら見えた。

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てことは、文字は筆で描いてるかな。


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これすごく良かった。
落書きっぽく見えて、複雑な構成を持ってる。 
記号的な黒い描写はおそらく版で、
グレーがかってる部分はブラシで塗ってるのだが、
それがコンポジションを作ってるし、グレー層の前と後に
黒い記号の層があるので、消えたり消えてなかったり層が混ざったり。
十字の直線で画面中央をマスキングされてたり。
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あーなるほど自分の作品に欲しい構造がこの絵の中にガッツシ表現されてるから
気になったのか…

質感が硬質なせいもありでなんだか都会的な絵画だ。

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これらも微妙な版のズラしを表現していて、よーくみるとトリッキー。

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左の作品の拡大。ところどころ、柄がビョーンと伸びていて、
全体を見るとそのパターンが不揃いなので不思議だ。
興味深い。
これらの作風のあとにあのスプレーとストロークの抽象になるんだよな。



他にも、ブルースナウマンのネオン作品や、
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ローズマリートロッケルの作品群など、
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質の高いのが揃っていた。
ここの展示室の空間は正直そんな広くないし渋いんだけど、満足。


ハンブルガーバンホーフ(名前がややこしいがベルリンの現代美術館)
の正面の展示が新しくなったと聞き、
行ってみる。前回は真っ暗なインスタレーションだったのでどんな空間か
わからなかったけれど、

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こんな空間だった!
展示は、Martin Honertのインスタレーション。

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こんな感じの彫刻というかジオラマチックな作品がいくつも並んでて、
それぞれ素材などを変えながら、
共通して違和感のある情景を作り出していた。おもしろい。


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常設のこのボイスの黒板作品は非常に良いのだけど、
何やら監視員3人が困った顔で集まってると思ったら、
視線の先にはベチャッと水滴が!!やべえええ
雨漏り?ツバ? 
僕も一緒に顔を見合わせてポカンとしてしまったが
これはマズいだろ。

オープニングを無事に終えて安心するも、
昨日に続いて声がほとんど出ない。 

ずっと気になってたアンセルム・ライラ(レイラ?ライル?)の個展が
ギャラリーから徒歩5分の美術館やってるので、
http://www.deichtorhallen.de/index.php?id=275&L=1

やっと見に行ける。
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 多くの美術館がタダで入れるアーティストカードが通用しないのと、
 写真撮るのに2ユーロ取られて、それもプライベート使用に限ると言われる。
なんだよそのケチくさい仕様は、なんか権利関係なのかな。
…と一瞬思ったのだけど、そもそもそれが普通だったはずなのに
すでに感覚がマヒしてるから恐ろしい。
入り口だけ載せる。

しかし展示は大規模で質も高い!
バーゼルで中型の作品見た時はピンと来なかったけど
今回は数年間の軌跡を追える展示だったこともあって
興味津々。
個人的には5年くらい前の割とオーソドックスな抽象絵画が
めっちゃ良かった。ストライプのシリーズと、直線と曲線で構成された色面の抽象。
この時点で、鏡とかホイルを一部マテリアルとして使ってる。

近年になればなるほどスペクタクル度が上がってくるのが
ハッキリわかるので面白い。稼いでんのね…

デッカいアクリルボックスの額にホイルがクシャっと構成されている、
メインで押し出されていた作品のシリーズ名は、
「Foil Painting」って…Oil paintingのギャグか!?
つーかpaintingって言い切ってるんだな。
 
反射のマテリアルとかハデな感じは
パッと見クーンズを彷彿とさせるけど、
この人は絵描き脳な感じが強い。
だからなのか見てても興味が湧きやすい。
ただネオンを使ったインスタレーションとかはちょっとダサい。

フランツヴェストとのコラボレーション作品などもやってて
それもなかなか面白かった。

あとアメリカのポップアートに対するポルケとかリヒターの距離感、
ニューペインティングに対するバゼリッツとかの距離感に、
近いモノを感じた。 


鑑賞を終えて、
夜は大きな絵を買ってくれたガブリエルさん家のディナーに
みきこさんとご招待される。

家の近くまでくると
そこは街の中心から少し離れた閑静な住宅街に
広い庭付きのデカい一軒家が並ぶ光景…!
みなさんカーテンつけてないので家の中が丸見えなのだけど、
どの家もめちゃ広い部屋にデカい本棚と何らかの美術作品があった。

ははあーこうやって無数の美術作品の需要が発生しているのだな…と
いろいろシンキング。

そしてガブリエルさんのおうちはその中でもさらにデカい家で、
廊下が部屋みたいな広さ…!天井も高えええ
みきこさんと茫然としてしまった。
100年前の屋敷を、5年かけて自分たちでリノベーションしたとのこと。凄。

すべての部屋、廊下に大小様々な作品が飾ってある。
こんだけの壁面積があれば、
そりゃあ家族写真やポスターや本棚だけじゃ足りないだろうし
美術作品が有効なのもよくわかる。

日本人の旦那さんの人生観もぶっとんでいて話が盛り上がりながら
おいしいドイツ料理を楽しんだ。
声が出ねえしドイツ語は聞き取れなかったけれど…
ハンブルグに居る間はベルリンにいる時よりドイツ語に触れる率が高いので
こりゃ勉強せねばなという意識になる。

遅くまでお邪魔して家を出てから、
写真撮らせてもらうの忘れたことに気付いて外観をパシャ
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真っ暗でわからん…けどとにかくデカかったのだ。

先日わざわざスタジオに来て頂いて作品の話をしたクラウスが、
KURTUR PORT.DEというサイトにテキストを掲載してくれました。
全文ドイツ語なのでまだ自力で読む事ができないのだけど…
とりあえずGoogle翻訳のめちゃくちゃ翻訳から書いてあることを予想しつつ、
個展もろもろが落ち着いたらちゃんと訳してもらおうと思います。

http://www.kultur-port.de/index.php/kunst-kultur-blog/kunst-kultur-bildende-kunst/5821-yuki-yamamoto-parallel-circles.html

このテキストに加え、個展のリーフレット用にも書いてくれた。感謝!

MIKIKO SATO GALLERYは個展の際に
画像とテキストの入った三つ折りのリーフレットを作ってくれるので、
作家としてとてもありがたい。

ベルリンにいると、
自動的に日本で活発な何人かの人達の展示も見る事ができる。

坂口恭平さんの個展&トークイベントがあると聞く。
ちょうど先日ひがし君と坂口さんの話もしていたのでタイムリー。
行ってみる事に。
そういえば噂はたくさん聞いていたけど、
なんとなく無意識的にあまり触れていなかったような気がする。

が、実際行ってみると小屋やドローイング、映像展示と
盛り沢山。やっぱし興味深い人だった…!
トークは基本英語だったのだけど、
僕でも聞き取れる簡単でつたない感じの英語を駆使して、
それでもちゃんと言いたい事を伝えることができている印象。
youtubeとかでも後で見てみたけど、
普段のブワーって話す感じとはずいぶん違った。 
カナダに作品のコレクターがいて、それで資金を作ったとか、
新政府の話とか、なるほど…。
想像くらいまでならできるかもしれないけど、
実際今ある程度を超えて実践しているから凄い。 
人の心を動かす人間の魅力が感じられた。
それに若い世代だけではなく、
ヒッピー思想上がりレノン大好き世代の理解もありそうだと
ちょっと思う。

同時にアブナい感覚もやっぱり感じて、それも含めておもしろかった。 
とりあえず彼のエネルギーを体感しただけでなんかやる気になる。

そういえば、かずえさんに教えてもらって、
ユネスコのアーティスト証明書っていうものを
コペンハーゲン行く前に発行した。

この証明書、ベルリンでは30ユーロで作れるのだけど、
なんと世界中の有名美術館(ルーブルやMOMAも)の入場がタダになるという
恐ろしいカード。 
コペンハーゲンでも全部タダで入れた。。
ベルリンの国立の美術館は無効だけど、
マルティングロピウスバウやベルリニッシュギャラリーはOK!

http://www.igbk.de/
ここが発行所。
ポツダムプラッツの近くで、
何の変哲もないボロいビルの3階か4階。
パスポートと現金とベルリンの現住所、
自分が美術作家だと証明できる何か
(僕はレジデンスで発行しているオープンスタジオの冊子で大丈夫だった)
を持っていけばすぐに発行できる。
有効期限は2年。

他の都市はわからないけれど、ベルリンは簡単に作ってくれるようだ。

サマーバケーションシーズンが終わって、
アートシーンも賑わって来た様子。
この日からベルリンアートウィークで、いろんなイベントがあったのだけど
2つのアートフェア、abcとpreviewを見に行く。
これらを見るためにわざわざ列車の予約変更を駅の窓口まで行って
半分しか伝わらない英語の交渉をして、ドクメンタ日程を切り上げたのだ。

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オープニングだったので、やっぱりすごい人の量。

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会場を上から見てみる。けっこうワイルドな感じ。

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塩田千春さんの作品が。迫力あって堂々としていた。
ご本人もいらっしゃった。

以下ランダムに会場風景を。
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これライプ。

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ベルリンのいろんなオープニングに出現する有名な2人らしい。

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…という感じだったのだけど、ドクメンタ疲れが残ってるのと余韻が強く、
さらに作品を見るっていうより社交場になってて、
ぜんぜん集中して作品見れず。
本来なら作家とかギャラリーのメモすべきなのに、
サーッとなんとなく見終えてしまった。
今さらながらもっと気合い入れてみるべきだった。 
このabcがベルリンで一番クオリティの高いアートフェア
とのことだけど、 ピンと来なかったのは自分の状態のせいなのか、
それともいつもの微妙な展示を見た時の毒々しい疲労感なのか…。


もう1つ、同日オープニングだったpreviewというフェアにも行ってみる。
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ブースはこっちの会場の方がしっかりしてるようにも見えたけれど、
やっぱし作品レベルはabcのほうが全然上だった。

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ははは円はいっぱいいろんな人が誠に使いますよねえ…と
朦朧としながら円をモチーフにしてる絵画を撮ってみたり…

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たまにちょっと気になる人がいたり…

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すごく熱心にこの微妙すぎる絵の模写をしてる青年を観察したり…

やはり毒々しい疲れを溜めて帰宅。
こりゃあまりいい状態ではないから
しばらく鑑賞は抑えめにして、アートウィークっていうか
制作没頭ウィークにしようと決めた。

後輩の美術家西田君がブログで、
500m美術館で自作にタバコの跡と、
牛乳パックの投げ入れされた跡があった事を書いた。
http://takuji0808.exblog.jp/18292447/


それに自分もコメントしたらいろんな人も同時にコメントしてて、
すごい拡がりになり、togetterで西田君自身がまとめた。

http://togetter.com/li/348732  

北海道美術ネットには流れの概要がまとまっている。
http://blog.goo.ne.jp/h-art_2005/e/c2ff9448cb92e56ead8d9c857122bba4 



この西田君の行動は作家としてやるべきことだったと思うし、
問題を表面化させたので適正な範囲で有効だったと思う。
しかしまさかこんなにいろんな人が関わることになるとは。
それだけ今までいろいろ思っていた人がいたのか。

で、数日これについてのいろんな人達の発言は収まらず、
なんだか今はちょっと変な展開に。
参加した僕も何やらいろいろ誤解してるかもしれぬなあ。
twitterでは、言いたいことも言えないこんな文字数じゃポイズンですよな。

当の西田君本人は、
わりと冷静に作品は自分で直すと言っているし、
こういうことは言わなきゃダメってことを言ってる。
それで良いと思う。
その辺はもともとブログを持ってることもあって、
作家のバランス感覚としてマトモだ。
あの場に出品すると決めた時点で、
まずは何か起きたら(起きる前提でも)自分で対処するのも当たり前。

出品してたインスタレーションにはいろいろ言いたいこともあるが、笑
ひとまずそれは置いておくとして、僕も読み直しながらいろいろ考えた。

そもそも札幌の500m美術館て
数年前に期間限定の公共展示空間として作られた場所で、
大まかな特徴として、

・通勤通学の人達が毎日繰り返し通る類いの、
大通駅 ~バスセンター駅間の地下歩行空間で、相当大勢の人が通る。

・横のスペースはきわめて狭く、札幌駅の地下歩行空間のように、
端を通れば逆側の端は目に入らないというほどの通路幅の広さは無い。
つまりここを歩くと必ず展示が目に入るということ。

・500mに渡ってずっと展示が続く。現在は企画側が選んだ作家のグループ展を行う。
今後はコンぺ形式になるかもしれない。

・約1億(当初の予定?)を市が投入して改築/運営をしているのは、
度々新聞で取り上げられている。

というような、ちょっとヒトクセある場所。
去年から一部ガラスケースや照明、壁がきちんと整備されて常設化された。

ただたぶん予算の関係上で、
半分以上の壁面は剥き出しで防犯カメラのみ設置の状態。
展示作品についても保険がかけられず、破損、盗難については作家の責任という規約明記がある。
防犯設備が不十分で、今回の問題が表面化したことになる。

今まで水面下で破損があったことを主張しなかった作家にも
それに対して特に対応をしてこなかった(とされる)運営・企画側も、
このアプローチはいろんな事を気付かせてくれたはず。
予算の問題もよくわかるし、その上で今後どんな風に良くなっていくのか期待したいところ。


僕も常設化する前の2年前に作品展示して、
その時はやっと、白い仮壁が設置された段階だった。

僕は場に合わせて作品形態を変える作家では無いし、
作品の性質上額装もしたくないし、仕方なく落書きも覚悟だったけど、
少しの制作費は貰えるので多少のことくらいならカバー可能なのと、
それでも多くの人に作品見て欲しかったので、引き受けた。

もちろん展示して良いこともあり、自作については幸い何も起こらなかった。
その前は当時の通路そのままの固いブロック壁だったし、
少しずつ展示環境自体は良くなっている。
今年の企画は道外の作家も呼んで今までにない作家ラインナップで、新鮮に感じる。
これは企画に入っている高橋君のパワフルな行動力が大きい。
その部分もとても楽しみだ。

ただ、どうも議論後半の展開に違和感を感じたまま、
未だに納得できないんだよな〜なんでだろ。

例えば、公共の話。
花壇や自転車置場などとも比較されて、そこでモラルがあるのは当り前、
だから500m美術館でも、同じモラルが守られて当然。
作品に触れないように新聞やらTV、パネルなどで説明するべきだ、という意見があった。
ええ!?

公共の物を破壊するのは犯罪だし悪いことなのは当り前。大前提。
すでに多くの人は守ってる。
同時にそのようなルール守れない人をゼロにはできないので、
そりゃパネルくらいはあっても良いと思う。
予算内で出来る限りの、より良い環境作りを工夫するのは急務だろう。
西田君は今回自作でパネル貼って効果はなかったようだけど…。
僕は、できるだけスタイリッシュな線を床に引いて、超えたら
近くでブザーが鳴ればいいかもしれないと提案してはみたものの、
やっぱりそれも非現実的で設置費用分の大きな効果も期待できないかな。
モラル周知しても限界点はあるでしょう。


それに500m美術館はちょっと特殊ケースだから、
今回の問題で他の公共性のある場所と比較することには、僕はあまり意味を感じられない。
もっとズレた所に大きな問題ないかなあ?


だって、
そもそも通路だったところに税金使って美術展示!って、
いきなり現れた施設である。

幸い、500m美術館が好きだ、
毎回楽しみだというお客さんもたくさんおられるようで、
それは以前出品した者としても、とてもうれしい気持ちになる。

でも一方で、あるツイッターのつぶやきでは、
今回の500m美術館は作品が苦手なので、
通路を通りたかったけど上を歩いて帰ってる、
と言った内容も見た。
美術って、作品があるだけでそういうことを起こし得るんだよな。

すべての意見に対応はできないだろうけど
ウェブサイトに問い合わせ窓口も載っているので、
意見クレームがある場合はこれを利用して、
そこから運営側も有意義な意見に対しては、
何らかのリアクションを提示していくのがベストだ。

それでも気の強い人なら、
この作品あると本当ストレス溜まるんだ!って言って、
タバコを押し付ける事も、稀にはあり得るかもしれん。
それが当然当〜然いけない事なのは僕だって百も承知、

でもこの特殊な場所に関して言えば、
やはりモラルのものさしだけでは計りたくない。
ヘタにただ看板増えたり、ただ広報だしてモラルのお知らせはできても、
人によっては、やり方によっては、
「あれ、やっぱり市民に受け入れてもらえてないんじゃんあそこ」
て印象になってしまうだけかもしれない。

そのくらいは当然踏まえた上で、
市や企画側は最善策を今後も出来る限り考えなければならないし、
その上で何かがあった時は、当然規約に従った責任を作家自身が持つことになる。
企画側とよく話し合って希望もできるだけ伝えて、
破損の可能性諸々含めたああいう場所性を踏まえた作品を出品するか、
あるいは依頼されても出品を断るという選択肢もあり得る。


また、公共との比較の点でもうひとつ、
「駅の券売機」と「美術作品」を同等に扱う事はできない。
券売機にタバコの跡があったからといって一般的に感じるレベルでは実際小さなこと。
そして花壇にタバコ、道に空き缶、そういうものを掃除する仕事の人がいる。これも公共。

「美術展」の「美術作品」にタバコの跡が付いたから、牛乳パックが投げられたから、
問題なんだと思うんだよね。図書館の本の表紙が破れちゃったなんてケースとも違う。
その手の比較はナンセンスだと思う。
作家も無償で出品してるわけじゃないんだし、
しっかり語るなら「美術作品の破損」の問題として語る必要がある。


あんな場所なくなった方がいい、という意見に関しては、
僕は美術家として賛同しかねる。
少しずつ積み重ねができて、今こういう話が持ち上がってるところ。
美術はもちろん、
楽しみとか希望とか前向きなことや、何かを気付かせてくれるような驚きなども
持って来ることができる。
あの場所で何かできるアイデアを提案するのが、クリエイティビティだと思う。

半分冗談で、破損作品を並べる展示があれば挑戦的、という意見もあった。
もちろん、今やるとマズいし性格悪い意見だけど笑、これもひとつのアイデア。

他方、山下さんのブログには、
facebookで多数のイイネ!がついていた。

http://yamashita-tomohiro.com/blog/?p=1265


「その存在が認められた証拠なので、むしろ喜ばしいことだと思います。」
はさすがに言い過ぎだと思うし、それはドMだ笑
作家側の責任スタンスにはほぼ同意、しかし全体的に極端、
「てかアートってそんなに偉いの?w」とか、読者を煽るテクニックのようにもみえる。
山下さん自身の場合は本人の作家性もあるしわざと挑発してるのかもしれないけど、
マジメな人は挑発に乗っかっちゃうのでは?
イイネ!がたくさんついてるってことは、そういう考えの人もたくさんいるってことだ。
それもどうなんだろ。


500m美術館は、
普段美術館に足を運ばないものすごく多くの人達に
無料で作品を見せることができるというメリットがある。
それは、美術のおもしろさの広い共有・理解を獲得する大きなチャンスでもある。

かつ、市民に対する無差別攻撃のようでもある。
そこにデメリットやリスクを背負う意味もあるのでは。
ここがどんな場なのかという見極めについても、
従来の美術館やギャラリーとは全く違うシビアさで取り組む必要があるだろう。

市も、やや強引なくらいの、
文化政策に力を入れている!というアピールの狙いがあるんだろう。
すべての鑑賞者に受け入れられる美術作品なんか存在するわけないし、
反撃や、抗議の声が聞こえてくることも含めて、
おもしろい展開をしていくことが、現状の500m美術館の意義だと思います。
そろそろ今回はこれ以上外野がワーワー言うのは無意味かと思う。
いろんな提案が充分に出たのだし、運営、企画の方々にいろんなことを託したいです。

そして、今回始まったばかりの新しい500m美術館の企画、
excessive!展の展示画像をfacebookなどでチラッと見た。
僕は実際の展示を見に行けないから明確には言えないが、
「俺の話を聞いてくれ!」って服で文字書いてる作品、
なんか全部吹っ飛ばしてるように見えて、いいなあこのアプローチ!って思った。
あの場を一番ポジティブにするのは、
多くの通路利用者が、美術もなかなかおもしろいかも…と
思ってしまうようなするどいアイデアの作品だ。


http://500m.jp/


いま札幌にいないヤツが何言ってるんじゃって話ですがね…!



何人かの作家におもしろかったよとおすすめされて、
Berlinische Galerie
へ行ってみた。
ベルリンゆかりの作家の美術館?なのかよくわからないが…

IMG_1899
 
IMG_1901
Michael Sailstorferの大きな作品がいきなり。
木がぶら下がってぐるぐる回ってる…

IMG_1904
 特集展示はAlfredo JAAR アルフレッド・ジャー。
インスタレーションはハイセンス、政治的文脈はやっぱりつかめない。
ポリティカルな作品がこっちにはごっそりあるわけだが、そのうち慣れるんだろうか。

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右の大きなコラージュペインティイングはTal.R。タルアール初めて見た。
これだけ見てもあんまりグッと来ないが周りの評判は良い。もっと見たい。

IMG_1907

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その他いろいろ、どちらかと言えば好みの作品はあまりなくて、
この天井の高い建築自体にグッときた。

2階には戦後ベルリン美術がズラッとならんでいたが、
どこぞやと同じようなのローカル展、のなかにたまにロシアンアバンギャルド系のカッコ良いのが
現れる、みたいな内容だった。

7月の新しいアーティスト、
コロンビアのクワンは、入って一週間くらいになるが、
ずっと彼氏のサムと住んでいる。
クワンも男なのでゲイカップルなんだけど、
すごいラブリー。2人とも穏やかで、優しいのだ。
普通にこういうのが自然体なのってなんかいいっすねえ。
G&Gを彷彿とさせる…

というわけで最近仲良くしている。
一緒にギャラリーに行ったりバーにも行った。
サムはベルギーの僕と同い年の建築家で、
とにかく親切だ。僕のプアーイングリッシュに間違いがあったら(ほとんど間違いだが…)、
こういう順番で言えばいいんだよってちゃんと教えてくれます。 

僕がパスタを茹でようとしたら、
「僕らも作ろうと思ってたから、一緒に作ってあげるよ」と 
モッツァレラチーズ入りのトマトパスタを作ってくれる。ゴウジャスだ。
(僕の作るパスタはベーコンと炒めるだけのミニマルパスタ) 

サムがこんな感じなので、
クワンはどうやら相当甘えているようだ。

今日はかずえさんがまたコンサートに参加するとのことで、
会場にサムとクワンと行く事にしたんだけど、
サムは車を持っているので、乗っけてもらう!

かずえさんが参加するコンサートは100%実験音楽で
何度か見に行っているけど、今日のは多彩で入りやすかったな。

クワンに、ペインターならこのギャラリー結構おもしろいかもよって
教えてもらったギャラリーのサイトを見ていたら、
天野喜孝の名前が…!!
4年も前にこんなフラットポップな画風で作品発表していたとは知らなかった。
表面とかどんな感じなんだろう?やや気になる。
http://www.galeriemichaeljanssen.de/yoshitaka-amano-2008 

天野喜孝と言えば、まずはFFで好きになり、
その後ラッセンと同じ怪しい売られ方を見て嫌悪感を抱いて距離を置き、
(そういえば東京でやるラッセン展って気になりますね)
でも久々にやさいのようせいのキャラデザでやっぱりけっこう良いかもと思い、
微妙な距離感で今に至る。

↓やさいのようせい


やさいのようせいはスタジオが凄いんだという指摘もあったりで、

使われ方次第でいろいろ化けるフレキシブルさを天野氏は持ってるのかな。
つーか明らかにゲンダイ絵画っぽいアプローチは、
狙って作ってる感ありで誰か助言するバックがいるんだろうか。

そして日本ではあの怪しげなバイヤーがイメージを落としているんだろか。
不思議な人だ。 

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