やまもとのグレーゾーン

札幌の絵描き山本雄基のきまぐれ雑感と日常。

カテゴリ: 故郷十勝帯広

ずいぶん前に地元の伝説のラーメン屋のことを書いた。
この記事は6年経った今も定期的にアクセスがある。
http://yamamotograyzone.ldblog.jp/archives/51983583.html

あれ以来僕は寶來(宝来 ほうらい)ロスとなり、ラーメンというジャンル自体に対するある種の諦念すら感じていた。

ところがである。
お盆で帯広に帰省した先日、寶来の魅力を僕に教えてくれたM君から衝撃の情報が伝えられた。
寶来の味を再現した「衆來(しゅうらい)」というラーメン屋がつい最近オープンしたというのだ。
すでに食したM君が言うには再現率は88%とのこと。

本当なのか。こんな奇跡が起こるのだろうか。
いったい誰がどう情報を知り、M君まで届くに至ったのか。そして誰がどんな経緯でお店を始めたのか?
次々と浮かぶ疑問、しかし何よりも今すぐに自分でその味を確かめたい。

翌日さっそく家族を誘い、衆来へ向かった。
住所は西19条南5丁目、春駒通り沿いだ。
あの寶来とは似ても似つかない、シンプルな店内。
入口から臭い蒸気も出ていない。
メニューには、寶来では隠れメニューになっていた「シナチクラーメン」の表記が。
厨房に立っているのは若いお兄さんで、彼がラーメンを作っているようだ。
本当か?本当にここであの味をまた体感できるのか?注文待ちの時間もまだ信じられない。 

ついに目の前にシナチクラーメンが現れた。息を飲む。
見た目や臭いは確かに近く、期待に胸が躍る。
こんなに全集中力を注いでの食事の機会はなかなか無い。
寶来では定番だったホワイトペッパーをしっかりと振りかけて、実食!!!
 IMG_5364

夢ではないのか。。。確かにこれは寶来の味だ。
謎の酸味と爽やかさ、そしてゴボッと口に入ってくる極太麺。
欲を言えばもう少し味を濃く、シナチクもより細かく裂いてくれれば文句無し。
それでもこれは唯一無二、あの寶来を継いだ味に違いなかった。美味しい。
母も妹も、もちろんM君も同じ感想だ。
しかしあまりの胸の高揚に、まだ状況を把握できていない。 
だってこんなに嬉しいことがあるかい。
美味しいだけではない。奇特な体験の記憶が鮮明に蘇るんだ。
 
母も早速友達の寶来ファンにLINEで伝えたところ、
その友達は情報だけで涙がでてきたそうだ笑

M君も感動しすぎて3日連続で食べていたようだ。少し濃いめと注文すると再現率はさらに上がるらしい。
僕も負けじと翌日、札幌に帰る前にまたどうしても食べたくて再訪し、濃い目注文で食べた。うーん、確かに昨日より近いぞ。
あとは時間が経って発酵成分が熟成したら完璧ではないか。静かな興奮が収まらない。
店内にいるお客さん達のオーラ、聞こえてくる会話の断片に寶来ファンとしての一体感が伝わってくる。

これは大変なことになるぞ。今おそらく帯広中、水面下でこの情報が広まっていることだろう。
なにせ寶来の閉店時には地元の地方紙かちまいで特集されたほどである。 

結局このお店が始まった経緯は謎のままだ。謎のままの方がいいのかもしれない。
ただこの味を再び帯広に復活させたいという願望が継続して存在したままで、
その願いを形にした衆来は、多くの人達を救済するに違いない。
僕もこれからは帰省の度に必ず通う事になるだろう。
大変な決断をされた若い店主さんを、全力で応援したい。 

(追記:2017年1月4日、再訪。新年開店と同時に入店、満席である。シナチクラーメンは表メニューとしては消えており、シナチクは細くなり、もう濃いめで頼まなくても良いように味がチューニングされていて完璧でした。)

IMG_5361

衆來
西19条南5丁目24-19
11:30-14:30
17:00-20:00
水曜、第2第4木曜定休(水曜祝日の場合は翌日) 

母方の祖父の23回忌で帯広へ。
久々に親族が集まる。
子供の頃盆正月のたびに遊んでいた従兄弟たちもすっかり大人だ。
2歳になった甥っ子は、お坊さんや法事のヘンテコさを満喫しているようだった。

祖父は樺太の落合の生まれだった。
さらに、ひいじいちゃんの遺影は立派な制服なので、
どんな仕事をしていたのか聞いたら落合で消防団の団長をやっていたのだとか。
若い時に亡くなったらしい。へえ。
祖父は戦後樺太から函館へ、仕事探しにさらに岩手の花巻へ、そこから北海道に戻り、
そこからまた二転三転…と大変な人生が次々ばあちゃんの口からでてくるわ、
昔の人は兄弟姉妹も多いから誰と誰がどう繋がり誰に呼ばれてここに移動して、
などなど、簡単に聞いていてはとても把握しきれない。
芦別の明治鉱業という炭坑で11年働いている時に、僕の母が生まれたのだとか。 

父方の祖父母も同じ市内に住んでいる。
会って少し人生を聞けば、
そちらはそちらで色々と濃いエピソードが出てくる。

先祖話は、たかだか2代遡っただけでも
バラバラの地域関係と壮絶な人生観が顔を見せる。
母曰く、色んな話がちぐはぐになっちゃってる部分もあるようで、
どこまでホントなのかわからんらしい。

法事の前日、札幌国際芸術祭のイベントで中谷芙二子さんのトークを聞いた。
その人生にはまた全然別の壮絶な過酷さがあり。
中谷さんは実は祖父母に近い世代なんだと気付く。


うちの両親は昭和中期生まれ
バブル崩壊やらやはりいろいろ大変だったのだろうが、
具体的な人生話は今までそんなに沢山聞いてこなかった。
ちゃんとしたサラリーマンで、地方生活。1つの幸福の形。

さらに1代後の僕は、
親世代が必死に築いた平和平凡を、よく知らんまま当たり前の生活基準として育ち、
呑気な気分のまま勝手無邪気に退屈を感じ、結果、芸術方面をめざして今に至るのだと思うと、
その自由は2世代かかって作られたタイヘンな自由なのだ。
生き抜く感覚が祖父母、父母、僕では、全くちがう。
北海道における、近代から現代への意識、家族編。。。。

美術畑に浸かる僕の現在の日常、特に震災後は、
入ってくる情報もシリアスな事柄が多くを占めるようになった。
全体的にカリカリしている。
でも地元に帰ると色々とズレを感じる。
都市と地方、日常と非日常。
どちらが正しくどちらが優れているという話ではない。
しかしこのズレは大事な思考のきっかけだと思う。 

人生のいろいろを聞いてるうちに、僕の凡庸さがある種の時代性と思うと同時に、
その感覚をどうやって意識の中にうまく取り込む事ができるのか、考える。
1つだけ意識しときたいのは、
いま芸術を行いながら生きるのならば、
1、2世代前に笑われないくらいの何かしらの大きな負荷を自らかけにゃ、
笑われるわってこと。 

22日、展示オープニングセレモニーで
開会式&テープカットに参加。
相変わらず日本式フォーマルな場は苦手なので目が泳ぎながらだったが、
無事にオープン。お客さん沢山!
 
自分も完成した全体の展示をみるのは初めてだ。
札幌でも毎年芸術の森で札幌美術展というローカル企画を
やっているのでその印象と比較すると
同じ北海道でも趣が違う感じ。
チョイスされた7人の作家の作風ももちろんあるからだけれども
作品から感じられる独特の孤独感があるような気がする。

十勝に限って言えば、夏も冬も空気の攻撃力が強い。
これから冬になるが、札幌の雪によるキビシさと帯広の寒さによるキビシさは
キビシさの質が違う。 そういうことをぼんやり考えながら展示室をまわっていると
それぞれやってることは全然違ってもなんだかしっくりくる。 
特に最後の部屋の戸張さんの写真作品は、
風土的な力とデジタル写真の魅力がミックスされておりグッときた。

展示構成もまとまっており、ボリュームもちょうど良い。 
美術館の自主企画として久しぶりとの事。
これは地元の人にはぜひ見て欲しいです。
もちろん、遠いですが札幌方面の方にも。。。

図録も展覧会会期終盤に完成予定とのこと。
ミュージアムショップで絶賛予約中!!

夜は学芸員さんと作家さんで打ち上げ。
なんと待ち合わせを30分間違えて遅刻してしまった!
たまにやっちゃうけどよりによってこのタイミングにやるかオレ!
反省。。。

今回初対面の作家さんが多かったが皆さんきさくで盛り上がる。
鎌田さんの気迫と愛を十分に感じる熱い会だった。 


一夜明けて、 昼から鎌田さんの進行による自作のアーティストトーク。
今日もお客さん沢山!
しかもさすが地元なのでお客さんの中には、
両親に祖母達にいとこ、
自分も子供の頃からよく知っている両親の友達、
自分の友達、お世話になった中学高校時代の先生、
ハンブルグのみきこさん(偶然ながら同郷なのです)のお母様&祖母様まで! 
10年以上ぶりの方々も。これは恥かけねえわ。

今年は人前でトークを何発かやって少し慣れて来てるのと
自分のできたての作品があるので話したい事いっぱいあるし
ちょっと楽しみでもあった。

打ち合わせは敢えて無しで
鎌田さんの攻めに必死に回答。
できるだけシンプルにストレートに、
専門用語と抽象的な言い回しは使わないように質問に答えようと
意識したがどうだっただろうか。
絵を鑑賞する最初の入り口のポイントあたりを強調したつもり。。。

自分のやってることを口だけで説明するのは難しいけど
こんな立派な場で、しかも自分の作品の前で話したので
せめて親族への理解が深まってくれれば良いなあ。

トーク後、いろんな質問を受けたり
仕事で偶然横浜から帯広に着いて
この展示のポスターを見てわざわざ来てくれた方まで
いらっしゃって驚いた。

とにかく、良い形で展示が始まって良かった!!
こんな機会を頂けてありがたいです。


終わってそのまま札幌へ。
途中由仁町へ寄って大井敏恭さんの新しいスタジオ兼展示スペースを拝見。
めっちゃ理想的な制作環境だった。

さあ大きな仕事の片方が無事に終わったので
今月の残りはもう片方、デカい作品の仕上げ磨きと梱包だ。
 

搬入が終わって美術館オープニングまでのこの2日間はオフ。

ジンギスカン白樺や高橋まんじゅう屋などをうろつき、
おもいやりファームで唯一無二の牛乳を飲んだり、
出身高校へ行ってお世話になった先生に会ったり地元友達と飲んだり。 

六花亭で日が落ちてからの作品の見え方も確認。
Photo 2013-11-20 17 14 50


ところで浦幌町で、
とかちアーティストインレジデンスなるものが発足したらしいという
情報を聞いていたので 出向いてみる。
作品があるっていう場所はうらほろ留真温泉っていう山奥の温泉だった。
熊の看板もあるし、道路の果てだ。
小さな温泉の裏に、作りかけの作品が置いてあった。
Photo 2013-11-21 15 48 33

温泉周辺はケータイの電波もなく、
それ以上の活動は知れずに終わる。
(あとでweb調べてみたら士幌町でもやっていたみたい)
作家さんはドイツ人と聞いてちょっと会ってみたかったけど
諦めて温泉を楽しむことに集中する。

せっかくやってきたので、
ここの温泉名物の「鹿しゃぶしゃぶ」を
食べてみる。
2~3人前のたっぷりボリュームでまとめて、なんと2000円。 
鹿しゃぶ…うめえ。
BaAxSLsCIAABeFj
思いのほか臭みはなく、めちゃあっさりしているので
バクバク食べられる。
留真温泉まで来られた方はぜひご堪能あれ。

昨日は大事な後輩達の結婚式。良い式でした。
搬入直前の寝不足でナチュラルハイになっていた…

その後2次会をやむを得ず欠席してスタジオで深夜まで梱包作業。
昼と夜の落差が凄げえ…。 
今回から、作品の梱包を木の枠でがっつし保護する方式に
アップデートしたために、めっちゃ辛い。
辛いけど、これくらいやんないとやっぱ駄目だ。後々のためにも。

さて少し眠って朝から、
仕事でほぼ徹夜したYちゃんとフィットシャトルを道連れにして
梱包した小中型の作品を積み込んで、
朝から法定速度キープの高速で帯広へゴーゴー。札幌から3時間弱で到着する。
 
美術館の搬入は初。
今展の企画者である学芸員鎌田さんと、
学芸員石尾さんのサポートを頼りに、
そして専属のヤマトさんのスタッフ2人を付けてくれる。
こっ、これが美術館の搬入か。

あらかじめ送ってキープしてもらっていた大作2点含む全作品の
梱包を手分けしてサクサク解いて並べていく。
Photo 2013-11-18 13 35 50

配置は大まかに決めていたのでそれを元にスタッフさんに
作品を移動してもらうのだけど、
指示するボス的なVIP感覚に慣れずにキンチョー。
しかし常に配置による空間の変化を遠目で見れるので
すっごいありがたい。しかも早い。

結局少し元のイメージと変わり迷った部分もあったけど
学芸員さん達のアドバイスにも助けられる。
客観的視点とジャッジの早さにプロ魂を感じました。
無事しっくりくる配置決定。
Photo 2013-11-18 15 38 43

途中、すでに展示完了している隣の展示室の細木さんとご挨拶したり、
搬入中の他作家さん達の展示室にオジャマしたり、
展示が出来上がっていく様を体感するこのワクワク感。 


スタッフさん達は、超便利な三脚つきのタテヨコレーザー水平器を
駆使しながらサクサク作品を壁に取り付けていった。
技を学んでおこう…。
Photo 2013-11-18 15 56 11

この方達は聞けば、今シーズンだと札幌の近美のシャガール展とか
芸森のマインドフルネスの展示作業も担当したんだそうな。

取り付けが終わり、照明調整へ。
ライトの数も十分に用意していただけたので、
もっと明るくしてください要望を連発、
スタッフさんも「作品大丈夫?近美の展示なんかは光度制限のあったりだったけど、
現代のこういう作品は明るいのがいいねえ』っつってノッてくれた。
 
自作は光当てればそれだけ透明層の中に光も入って色がくっきりでるので
見え方がだいぶ変化するので、これだけ要望通り当てられるのはうれしい。
LEDに変えたばっかりだから省エネも大丈夫!とのこと。 

そんで立派なキャプションの位置決めもバッチリ、
ちょっぴり時間押しちゃたけど
この日のうちに展示完成!
チラッとだけメインの壁面を載せます。
Photo 2013-11-19 15 51 33

今展は各作家ひと部屋ずつ与えられている構成で、
自分の部屋が展示の最初に来るので、
180cm×180cmのこれら2つが最初にドーンと明るく目に入ってくるように
してみた。

ようやくビジョンが形になったこの瞬間。
感無量でございます。 

やっと肩の荷が1つ降りた…!

約一ヶ月の帯広での個展「グレーゾーンが踊っている」
無事に終了いたしました。ご来場頂いた皆様、企画して頂いた弘文堂さん、ありがとうございました!!
展示の様子は1つ前の記事で確認できます。

初日と最終日は在廊していて、たくさんのお客さんが来てくれた。
中学以来の友人や、親戚や、親の友人や、友人の親まで、地元の知合い祭りのようになったり、
高校時代の美術の先生(僕を美術の世界に引き込んだ張本人)ご一家、
先生が学校で宣伝してくれて生徒さんつまり僕の後輩も沢山来てくれた。
芳名帳を見ると、会えなかったけれど懐かしい高校時代の友達の名前もチラホラ!
みんな〜なにしてる??
もちろん初めて会うお客さんもたくさん。できるだけキャッチーに展示の説明をするよう心がけた。
何名か札幌での展示をみてくれている方達の名前も。ありがたやありがたや。

うーむ、皆さんどんな感想を抱いてくれたんだろうか…
前回同様やはり気になる…もっと会場にいたかったな。

小さな作品は、おかげさまで数点お買い上げいただけたので、
これで画材買い込みにより溜まり始めて困ってたクレジットカード返済ができます!!(涙)
いやホント、冬を越すのがキビシくて暖房費と制作費で過去最大級にヤバかったのだけど
またなんとか制作を続けられる…まったく綱渡りだ。

展示が終了し、帯広コンテンポラリーアート(http://tokachiart.jp/)の関係者の皆さんの打ち上げに乱入することに!
僕も帯広到着日に池田緑さんの展示を見たとこだった。

美術作家、舞踏家、建築家、学芸員、画商、TVディレクター、謎の人達、ギャラリー門馬の大井さんまでという多彩なメンツに囲まれておおいに盛り上がった。

学芸員さんには、今回の個展について展覧会タイトルと今後の作品の展開に厳しい指摘を頂く。
うむやはり批評あってこそのいろんな手応えだ。

つーか地元でこんな集まりが発生しているのも不思議だし、そこに自分がちゃっかり参加しているのも不思議な気分。

さあこれからさらに制作の奴隷の日々が始まる…
今年はとにかく予定がキビシい!

帯広オフ編と最近のことはまたネタ溜まり中。


_MG_1389


KOHBUNDO ART CASE #05
山本雄基 個展『グレーゾーンが踊っている』

2011年5月21日(土)〜6月19日(日)
10:30〜18:30
毎週水曜定休
最終日は16:00で閉廊
初日/最終日は作家在廊

KOHBUNDO ART CASE
北海道帯広市西2条南9丁目6 六花亭3階
(当画廊へはエレベーターをお使いください)


さて残り一週間を切ったのでラストスパートの再告知。
上の画像は今展に向けて作った新作4点。

ギャラリー全体の雰囲気はこんな感じとなっています。

kohbundo_000

入り口に新作4点、続いてこないだまで札幌で展示してた6枚パネル。



kohbundo_001

6枚パネルの次は、去年500m美術館に出品したものと個展に出した作品。



kohbundo_003

反対の壁にも札幌で見せた作品を。渋いゾーン。思ったよりまとまった。
写真左が入り口、ガラス張り。奥はエレベーターゾーン。


kohbundo_004


kohbondo_005

ギャラリーの外にも。エレベータゾーンと、喫茶に続く階段の踊り場に。
うっかり見落とされそうなので、ぜひこのひとたちも相手にしてあげてください笑。


という感じで、
小振りながら、各壁ごとにちょっとずつ趣きが違う展示となりました。
壁も照明も白いギャラリーなので、展示しやすかったです。

新作のツヤ感は実物じゃなきゃ伝わらないのでもどかしいです。
最終日は終日会場にいるので、ぜひご来場くださいませ〜!!


3日滞在して札幌に戻る。わが家にはかわいいワンちゃんがいるのだけれど、悲しい事にどうやら僕は犬アレルギーのようで帰省するたびに鼻水が止まらなくなり目が痒くなるというトラップ。3日くらいがちょうど良い。
ただ今回は友人との同窓会とタイミングが合わずほとんど誰とも会えずじまい。皆、30歳目前でどこで何をしてるんだ。

帰る間際に友達2人と会うも、ナンパな話についていけずに終わった笑

帰りはJR特急で。

_MG_0585


JR帯広駅はこんな形。建物の上部がギザギザ状なのは、日高山脈がモチーフだからと聞いた事がある。

_MG_0588


日高山脈は帯広から西を見ると、パノラマで壁のようにそびえている。平野や広い空とのコントラストもあり、存在感は独特。特に夕暮れの青い山脈はたまらない。

_MG_0587


この壁の遥か向こう、大都市札幌での生活ももうすぐ11年目になるのだ。

2010年は過ぎ2011年になりました。
今年も宜しくお願い致します。

しかし去年も似たようなことを言っておりますが、2010年は終わったけど、まだ2010年度は終わっていないので、この時期はどうもムズがゆいキモチになります。今年の抱負とか去年の反省とか言ってみても、あと3ヶ月残ってるよなあ…なんて思うのは、学生が長かった上にその後教師をしていたからなのかも。それに冬が終わって春が来るタイミングでこそ、次のシーズン!!て気がするので。

さてさてそれはさておき、帯広に帰省してからすぐに、弘文堂ギャラリーのART CASEを見て来た。

_MG_0577

こちら市街中心部にある六花亭本店。ここの3階にギャラリーがある。

_MG_0576


大晦日だったので休廊していたけど、運良くギャラリーの方が作業をしていたので無理を言って開けてもらった。感謝。年始は6日から開廊のようです。

_MG_0574


僕のは中央壁の右2点。小さなスペースだけど、白壁白ライトで入り口はガラス張りと、シャープな空間でした。
個展に向けてのビジョンがつかみやすくなった。よし。


その後、駅前の長崎屋でウロウロ。するとこんなものが。
_MG_0578


_MG_0580


コーヨーホビーの鉄道ジオラマ!!
懐かしいー、子供の頃夢中になって見てたなあ。
今見ても手作り感に感動する。こんなのが未だに展示されてるとは。

昭和の香りが漂うプラモ屋って感じ、店のオジサンもそれっぽいビジュアル。ちょっと興味を持って「ジオラマの写真とっていいっすか?」と、イトコの息子4歳のためのお土産おもちゃを買うついでに聞いてみた。
すると、承諾してくれたものの逆に興味を持たれてしまい「クラブとか入ってるの!?」と熱く語られた。すいません鉄道プラモおたくではなかったんです…ただ懐かしかったので…と少し申し訳ない気持ちになったが、昔を思い出したという事は熱く伝えた。


実家もばあちゃん家もみなTVがデジタルになっていた。PCもネット環境も無くデジタルものにめっぽう弱い我が家もデジタルTVか…案の定未だに使い方がよく解っていないようで、画面の時計が消えたと焦りながらリモコンの訳解らんボタンを押して混乱していた。

大晦日の夜は家族が紅白歌合戦を見ていたので、一緒に見てみる。
いろいろおもしろかった笑

元日は親戚集まり。うま煮とかおせち系の料理が苦手なため、なんとなく困ったり、相変わらず自分のやってることをうまく説明できずになんとなく困ったりしながら、カニの足だけ食べつつ4歳児と遊ぶ。仮面ライダーとポケモンと嵐がブームのようだ。「おじさんは詐欺師だよ!」と自己紹介すると、妹に「子供に変なこと教えるな」と怒られる。

今年の年末年始はちゃんと帯広の実家に帰省。親戚の車に乗っかって3時間強。
高速道路が悪天候で通行止めだったので、久々に日勝峠を通って帰って来た。
日勝峠、雪の量がいい具合でいい景色!

_MG_0531


_MG_0535


_MG_0538


_MG_0546


_MG_0541

もっと晴れてたら、ひろ−い十勝平野が一望できるんだけど、
今回はこんな風に見えた。

_MG_0552

峠を越えたら冬の風景と牛。いいねえ。

_MG_0554


_MG_0557


_MG_0564_2

帯広に着いたら、札幌より雪が積もっていた。そんな事もあるのな。
バス停が山の中…これは、いいのか?

KOHBUNDO ART CASE #00 PRESENTATION

12月18日(土)〜1月11日(火)
10:30~18:30 水曜日定休
北海道帯広市西2条南9丁目6 六花亭本店3階 KOHBUNDO ART CASE


帯広の老舗額縁店である弘文堂さんが運営している弘文堂ギャラリーの横に、
KOHBUNDO ART CASE という小さなスペースが新しくできました。
そこは若手作家の新しい作風を紹介するスペースとして考えているとのことで、
毎月個展形式で展示がされるようです。

プレオープン企画の今展では、個展が決まっている5組の作家作品が展示されており、
僕の作品も2点出品しています。帯広の方、また帯広に行く予定の方、ぜひご覧ください。
今回の2点はすでに札幌で見せている作品ですが、
5月予定の個展では新作で攻めますのでご期待ください。

地元愛をすごく持っている僕であります。
もう札幌に移って来て10年が過ぎようとしていますが、
根を張っているのはやはり帯広で、帯広周辺で育った経験が今の作品にも間違いなく色濃く反映されてます。
なので、その地元で展示できるのはとても良い気分。

ところでその前の月の4月には、札幌の六花亭福住店でも個展があるのです。
ダブル個展の為に必要な作品数を計算してみると、大小合わせて26作品。。。
3、4ヶ月で26か…
ちなみに、最近1ヶ月で出来た作品は小さいのが3つ。…きっ、キビシい!!

その後10月には栃木で個展、こっちは大きな作品も含めさらに20点ほど必要予定…
きっ、きっ、キビシい!!

このキビシさをどう解消していくかが、まあ半分くらいは楽しみなのですが。。
寒いからといってコタツでヌクヌクしてもいられねえっすわ!

怠けていたブログの更新を連発4本やってみた。なんだかスッキリ!!

しかしネタを一つ忘れていたのでさらに追加。

 個展に大谷短大の学生マルちゃんが来てくれた時、出身地が近いと言う事で話が盛り上がった。まるちゃんは十勝の池田町出身で、子供の頃よく十勝川の堤防で遊んでいたという。

 僕は子供の頃に隣町の豊頃町に住んでいたことがある。そんで「堤防」というキーワードにピンッときた。僕の中で、十勝の田舎で堤防とくれば、十勝石なのだ。マルちゃんに、十勝石探ししてた!?と聞いたら、やっぱりしてたんだって!非常にエキサイト。

 十勝石とは、要するに黒曜石で、十勝岳あたりの火山活動で生成された石らしいのだけど、ググって見たら画像があったので載せちゃいます。

neruT0jn


こんな風に、割ると中が真っ黒でとてもキレイな光沢がある石。
なぜか当時の僕たち小学生はこの十勝石の存在をどこかから聞きつけて、ジャリの中に混ざっていることもいつの間にか知っていた。

なので、学校が終わってからみんなで十勝川の堤防の上に行って、ジャリ道の中からこの十勝石を探すのがとても楽しかったんだ。

たまに、真っ黒だけでなく赤い模様が入っているものもあって、それは桜十勝と呼ばれ、見つけたヤツはその希少価値具合にうらやましがられた。

僕らにとって十勝石は宝石のようなものであって、定期的に探しに行っては、ちっちゃいカケラでも大事に持ち帰って貯めこんでいたものだ。たくさん集めていたのに、あれはどこに行ってしまったんだろう。引っ越しの時に大地に返してしまったのかな。

去年僕は、ふいに豊頃町が懐かしくなってフラリと一人で遊びに行った事があったのだけど、その堤防の道はもうずいぶん舗装化されていた。今の小学生達は、同じように十勝石を探す場所を見つけ、興奮したりしてるんだろうか。

そんな原体験を突然思い出し、やたら盛り上がってしまった。しまいには、自分の絵の絵肌を光沢加工してるのは、十勝石に原点があるんじゃないかな!?とまで言い出す始末。いや、案外その線はほんとにあるかもしれないな。ひっさしぶりに十勝石探ししたいなー

昼に突然地元の母からメールが届いた。
ラーメン屋に並んでいるという報告と、
その長蛇の列を撮った写メールだった。

おもしろいのは、
ゴールデンウィーク中に全く同じメールが、
友人のM君からも届いたこと。

なぜラーメン屋の行列に並んでいるだけで写真付きメールが次々と送られてくるのか。
それには理由があるのだ。

この地元帯広市で有名なラーメン屋・寶來(宝来 ほうらい)は異色なラーメン店。

何が異色かと言うと、まず麺が手打ちで、うどんのように太い。
そしてスープがぬるくて若干すっぱくて、臭い。
創業以来スープを注ぎ足しながらここまできたという噂があり、
底の方は若干腐っているのではという説すらある笑
そんな発酵系スープなのになぜかあっさり。
そもそも食べる以前に、臭みを含んだ蒸気が暖簾の横にある排気口から排出されているので、
店内に入る時点で勇気がいる。

水のおかわりを頼むと、
おばちゃんが2リットルのペットボトルの空容器の中に水を入れて、
少し凍らせたものをドンって持ってきてくれる。

要素を並べただけでは信じられないかもしれないけれど、とにかくものすごい人気なのだ。

親子3代でファンだという人もいれば、
週一で食べなきゃ禁断症状がでる人もいるらしい。
麻薬が入っているのか!?

店の客の8割は、メニュー表に載っていない「シナチクラーメン」を頼む。

僕は高校時代に噂を聞いて初チャレンジするも、当然のように違和感を覚えた。
しかし浪人時代に、すでに家族で寶来の虜になっていたM君に何度も連れて行かれ、
3度目あたりで「あれ…わかってきた」という感覚に陥り、
以降は行くたびに倍くらいの美味さ感じるという事態に陥った。
今では世界一うまいラーメン屋だと確信している。

うちの家族も皆、あそこはさすがにキツい的な拒否反応を最初示していたが、
そのおいしさを熱弁し続けたら、
親父を除いてみな同様に何度目かで虜になった。
親父はどうしても受け付けないらしい。
何度食べてもあのクセのある味に耐えられない、アンチ寶来ももちろん一定数存在するのだ。

M君とある日店内で、なぜこんなラーメンがうまいのかという話をしていたら、
相席のサラリーマンが突然会話に入ってきて
「…ですよね?僕も帯広に赴任してすぐに、行列が気になって食べてみたら、
本当にマズすぎて吐きましたよ!
でもどうしても行列ができていることを解明したくて、
果敢にチャレンジしたら、何度目かでわかってくるんですよね」
と熱く語ってくれた。
僕らの話に共感するあまり話したくて我慢できなかったんだろう、やっぱみんなそうなんだ!!
肯定派も否定派も寶来を体験してる人は、
寶来話になったとたんに楽しそうに盛り上がるのもまたおもしろい。

ラーメンの概念を崩し、特別な価値を再構成するラーメン屋と、
それについてくる帯広市民。ハイコンテクストすぎる。
サブカルとも言えるが、世代幅の広さと実際の味のクオリティが突き抜けている。
この地元の事実に僕はささやかな誇りをもっている笑

ところがこの寶来、
店主がもう結構なお年で病気になってしまい、
この5月で閉店することが決まっている。

それで街中のファンが連日詰めかけているらしく、
ものすごい長蛇の列(2時間待ち!)になっているらしい。
それを自慢げに報告してくる友人や家族。というわけなのでした。

僕は実家に帰る暇がなくて、
閉店までにはもう食べる事ができずとても悲しい。
機会があれば多くの人に体験してほしいなあ。


<追記>
2016年夏にまさかの続報が。
http://yamamotograyzone.ldblog.jp/archives/52247666.html

なんと、夢の力を痛感した。
おそらくほんの短い時間の夢。
小5の時に死んじゃった大好きだったじいちゃんが出てきた。
設定は、1日だけ生き返ってきてるというドラゴンボール9巻な状況。
じいちゃんは こないだ会ったいとことその息子とくっつきながらソファに座ってくつろいでいた。
僕は小5に戻っていて その光景を見ながら 目の前にいるじいちゃんがうれしいのと、ひ孫に会えてるのがうれしいのと、明日またいなくなっちゃう寂しさに襲われ、思わず泣きながら、話すより何よりまず抱っこされたいと思っていた笑

じいちゃんとコミュニケーションを取ろうとした瞬間に目が覚めて、あら!?泣いてる!!しかも寝ぼけて現実でも小5の気持ちのままだ。もう夢でも現実でもどっちでもいいから、あの空間にもう一回戻ろうと急いで二度寝したが、ダメだった。

皆さん夢で泣いたことあるんだろうか 僕は初めてだ、驚いた。
あの光景は、誰にも邪魔されない幸せそのもの空間で、そんな良い光景を作れることに衝撃を受けた。

こういうのって100%自分の意識や記憶が作り出したイメージなのか、それとも自分の外のスピリチュアルな何かが働いたのか?
わからないけど、とにかく幸せな瞬間を頭の中で生み出せたんだなー。
どうやらユートピアは人の頭の中には存在してるようだ。精神世界、恐るべし。

なるほど、そしてこのような正体のわからない見えないものの魅力は、きっと過剰になると毒気もまた強力なんだろうなともふと考えた。
何事もバランスが大事だ。

今回はじいちゃんがフワリと何かの拍子に会いに来てくれて、頭の中に遊びにきたんだと思うことにした。いや、間違いないな。

しかしじいちゃんは、偉大だったなー 。ものづくりさせたら、きっと美術を勉強してその道で生きようとしてる今の自分より圧倒的に実力が上だ。
二階建ての車庫兼物置小屋を大昔に自分で作っちゃったりして、今もその小屋は存在してるのだ。


2週間くらい前だったか、歩いてたら突然地球儀のことが気になりだした。

以来、仕事してる間すら地球儀になんとなく思いを馳せている。なぜ、今部屋に地球儀がないんだ?といった具合に。

先日アリオの丸善に行ったら、あらなんとタイムリー、地球儀コーナーがあったので、鼻息がやや荒くなった。

手に取ってサワサワしてみる。そしてクルクルしてみる。
う〜んなんてすばらしいオブジェクトだ!
全体の形が、いい。台座に支えられた球の感じ。
球の傾きがまた、たまらない!なんでこんな絶妙な角度に傾いてんの地球。いや、逆か。もともとこの角度に傾いている星に生まれたから、この角度が絶妙だと思うのはアタリマエなのか。

地球を模したこの物体を、なぜ、カッコ良いと思ってしまうんだろか。
この、いかにも地球儀らしい原型は、やはり地球が浮いてて傾いてて回ってるという要素を、できるだけ詰め込んだ結果から生まれた型なんだろな。いいなぁ。

丸ばっか描いてる身ですが、なんたってまず宇宙に浮かぶ星が丸いってこと、が、いいですよねぇ。少年ロマン。もう僕の年齢は少年ではなく男の人だけども、少年ロマンは男の人になっても大切。ちなみに僕の少年ロマンは小さな頃に地元帯広近辺のさらに田舎に住んでて、星がキレイに見えていた環境によって育まれたような気がする。

子供の頃には小さな学習地球儀が家にあった。南アメリカ大陸が人の顔に見えてしまったり、どこかの地名の響きがなんか嫌な感じで、無意味にちょっとした嫌悪感というか怖さがあった。それでもたまにクルクルしたり、しげしげ眺めたり大事にしてたが、ある時表面がベロっ!と剥がれてしまったんだよな。

ああ、地球儀が欲しい。欲しい。結構高くて買えない。だからブームが過ぎるのをじっと待つのです。

このページのトップヘ