やまもとのグレーゾーン

札幌の絵描き山本雄基のきまぐれ雑感と日常。

カテゴリ: 海外美術鑑賞記

その3

ミュンヘン
いやあ、これは来たタイミングが良かった。今見たい絵画が驚くほどまとめて見ることができたので、絵描きとしてはドクメンタよりも直接的な勉強になった。

ハウスデアクンスト、展示は渋めだったがインストール中のサラジーが細かい映像も使ってたりで良さげ。
展示とは関係なくショップで売ってたケネスノーランドの画集がめちゃ良いので購入。ノーランド、あんま見たことない70年代以降の作品の方がよく見る初期よりずーっといいのね。どっかでステイニング系のグリッド作品を見たときあたりから怪しんではいたけれど、さらに額のニッチな使い方とか、シェイプトキャンバスの豊かな解釈に到達していて、ただのポストカラーフィールド画家ではない。

初訪問のレンバッハハウスは最高!!青騎士派の色彩とタッチは大好きです。ブリュッケよりブルーライダーさ。絵具によるイメージがモコモコしてる感じになんとも言えない可愛さがある。マルクとマッケの部屋や、ミュンターとヤウレンスキーと初期カンディンスキーのコンボ。
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これはヨダレすぎるわ。

加えて現代エリアがまた贅沢な顔ぶれで、
例えばCharline von Heyl。
まとめて6枚も見たのは初めてなので構造の一貫性がよくわかった。
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細部
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物質的な厚みはなく、キャンバスの肌理が埋まってない程度にはガサガサしてる。なんでかって、どういう順に色を重ねたのか、どう塗ったか、描き始めから完成までのプロセスを意識的にかなり目で追えるようにわざと作ってあるからだと思う。目で追えるくらいの手数なのに複雑で、加えてイメージの出所は相変わらず全く読めず、その辺がとてもおもしろい。プロセスの提示の豊かさはドクメンタで見たホイットニーもそうなのだけど、あっちは色面のバランスの取り方など視覚的に納得ができるぶん、ヘイルの方がよりわけがわからないのだ。
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素晴らしい。キャンバスに描く前までのプロセスを想像するのもまた一興。描き始める時点ですでにフォトショなどで完璧に手順を決めてかかっているのかもしれない。

Glosseも同じく、プロセスの複雑化をおもむろに見せていたり、それが大きな画面サイズの中で色彩の混ざり方や拡張する空間と絡み合って、インスタレーションの時とは違った、極めて絵画的なイリュージョンが発生している。そして実に装飾的な色彩感覚。
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スプレーって相当うまく使わないと痕跡が凡庸になってすぐつまらなくなるのだが、ここまでできるんだねえ。僕も最近多用しているメタリック、パールカラーを巧みに使っていたので参考になった。
 

ケルンでも見たGuyton...は痕跡を追う鑑賞作業がほぼ無いのでまあ絵肌としてはつまらないのだが(けなす意味ではなく)、その軽さがカッコ良い。そのつまらなさはおそらくら当時のウォーホルや当時のリヒターの態度に直系的につながるんだと思う。

ブランドホルストはKERSTIN BRATSCH(撮影禁止)。グラデーションのブラシストロークは発明だな。あれ見ちゃうと、真似したくなるもん。それにしてもインスタレーションの組み合わせが大胆で読めない。絵画の展示の仕方も、大きな紙がベースのために、木枠キャンバスのようにそのまま壁にかけるような仕組みにはさせてくれない。そういう、見づらいひっかかりを多数掛け合わせて視覚表現にそのまま取り込んでしまうところがおもしろい。でも僕にとってはちょっと反骨精神が多すぎる印象。やや疲れてくる。

しかしこれら優れた00〜10年代の絵画に慣れてくると、クオリティの話とはまた別にもはや50年前のジョーンズやラウシェンバーグは以前にも増して重さ遅さの絵画として見えてくるし、ウォーホルでさえ真っ当な絵画としてハッキリと古典と認識できてくる。そのくらい、とり挙げた絵画は良い意味での軽さ速さが際立っていて同時代の感覚として納得できるんだよなあ。もちろん、それが全てだとも思わないけれど。
さらには立派な美術館に収まってる時点でこれらも過去のものになっていく。さて自分の作品はどうだ?

ピナコテークデアモデルネでもいつもヒットなローズマリートロッケルや
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こちらでもヤウレンスキー
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など。
他にもたくさんいいのがあって書ききれない。
 

ドイツからイタリアに電車移動中、風景眺めてたら日本人のナイスミドルガチ鉄オタ20年選手に遭遇、アルプスの鉄道の魅力をドバドバ語られて、オーストリアで降りていかれた。
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 アルプスを鉄道で移動するのは2回目、ずっと景色みれられる。
 

◯ベニス
アルセナーレ。序盤のMarcos Avila Foreroの映像、
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複数人が川に入って水だけを打楽器にしてリズムを合わせていく作品が、共同作業のプロセスと創造性の美しさを明快に提示していて素晴らし。しかしあれ、その後の流れがなんとなく面白くない。。。なんだこの展示構成は。どうしたベニス!?と不安になる。大好きなオロツコまで若干スベってる印象。
いやCharles Atlas、Anri Sala、Alicja Kwade、日本からは松谷武判さん、THE PLAYなど、単体で見ると良い作品ももちろんあるのだけどなんでだろ。
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サラの作品、壁に転写された模様と一箇所で回り続けてる転写機。
ビジュアルが美しく、それだけで終わらせてくれない意味深な関係、背景もわからないのに面白い。

屋外の菅さん作品は、ベニスでもあまりに溶け込んでいた。
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客の悪ふざけだろうadidasのスニーカーが作品ゾーンに浮かんでいたが、それすら取り込んでいたのでさすがだった笑
 

ジャルディーニの方はなかなか面白くて少し安心、気になった作家メモ
Taus Makhacheva 高地にロープを張り、綱渡りで絵画を運ぶ映像。
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どういうことなのか、ひたすら運んで映像は終わる。行為の背景は何も映像内では語られず、あまりに無意味に見えるが、どうも描かれてる絵画の内容に意味がありそうだ。でもやっぱりわからん。にも関わらず、不思議とずっと見ていられる良い作品なのだ。説明書きをカタコトで読めば、運ばれてるのはコーカサス戦争が画題になってる絵画らしい、と言われてもコーカサス戦争が全くしっくりこないのでウィキで調べたらロシアとイスラム勢力の戦争だったようだ。なるほど少しだけ腑に落ちた気がする。
Philippe Parreno ガラスケースに電気と蛍光灯でチカチカしながら音が鳴ってる作品、単純に全体的にカッコ良い。パレーノってこんな作家だったっけ。
Sung Hwan Kim 置かれているオブジェと映像の関係がいまいち良くわからなくて、なのにいちいち繊細な作業を感じるし美しい。
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気になる。
 

国別パビリオンは、もともとあまり楽しめなくて、こんなん今更だけどパビリオン自体もそれぞれ規模が違い、クオリティも恐ろしくバラバラ。そんで結局安定感のある大きなパビリオンを優先的に見て、残りをダメ元で突撃して良かったらラッキーみたいな態度についなってしまいがちなのがなんか嫌。
そのため、体力があるうちにまず企画展示を見てからの後になっちゃうし、どうにもやる気が起きないのだがジャルディーニ周辺だけは押さえた。
話題のドイツ館Anne Imhofは、
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最初の20分を外から見ることしかできなかったがめちゃ面白そうだった。

アメリカ館のマークブラッドフォードは元々好きな作家、
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しかし今回は彼の作品スケールに対してパビリオンが小さすぎる気がした。
その他流し見、、、
ちなみに日本館は一部行列ができてたので並んで見たらそこだけ体験型になっており、その仕組みを知らなかったら強制的に鑑賞者が作品の一部にされてしまう構造だったのがちょっとなあ。


一方、ハーストの大規模個展はあまり期待してなかったが思いの他見応えがあった。
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まるでドクメンタベニスで散々見て来たシリアス、リサーチ、世界問題真正面系の作品傾向をブン殴るようなウソ満々のドキュメント映像と海底から発見された設定の巨大オブジェというかフィギュアというか。ポストトゥルースという考え方の悪用? ものすごいお金かかってそうだし、現状に対するパンク精神は少しもブレてないんだなあと感心した。その態度は潔くてカッコいいわ。でも確かに1つ1つが俗悪モノとしてハイクオリティでよくできているが、斬新さは感じず、もし大金持ちになったとしても欲しいものは一個もないし笑、見てる時はニヤニヤして楽しいのだが1日経つと余韻が全くないのもいつも通りだ。

イタリアは食べ物が美味しいのでそっちで気力を回復させる。
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ベニスでは立ち飲みバルをハシゴするのが楽しいのです。
 

◯ミラノ
アンブロジアーナ絵画館にて、カラバッジョの果物籠を初見。宝物状態で展示の1番奥に展示されてて撮影禁止。背景は黄色ではなく薄いベージュなんだ。たぶん果物籠の周りにもモチーフを描いてたのを最後に塗り潰しているような感じ。塗り跡は明らかに果物籠より背景が手前にあるのだ。その処理によって、シールを貼ったように果物籠からイリュージョンが削ぎ落とされている。ギリギリ、下の机から前にせり出した籠の部分及びその影のみが、空間を維持してる。右端の、画面からはみ出る枝と葉の描写は他部分と比べ簡略化されていて、かつ籠からも独立していた。なぜカラバッジョはこんな絵にしたかったんだろう。意図的に、奥行きの空間をペラーっと圧縮させながらその矛盾を堪能してたのではないかな。

ドゥーモ横の現代美術館は、見事なまでにイタリアのみの現代美術史の流れを見せていた。超ローカル!!未来派もモランディも如実にキリコ発で、キリコがいかに尊敬されてたかよくわかる上に、キリコからよくぞそういう風に枝分かれしたよなってとこが面白い。また未来派から、キネティック、発光系の仕掛け作品に発展するのもちょっと笑えた。マリオメルツなど
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が出てくるまでの流れもこう見せられるとよくわかる。

ブレラ絵画館。
僕の苦手な、キリストの死連発とサロメ&生首な宗教画連発が来た!!さすがイタリア。この感覚がいつまで経ってもわからんのよね。要は残虐な死体の絵画をこれでもかと見せつけられるわけで、ここに信仰心や崇高さを重ねられないので、西洋画の学習のためには鑑賞は避けては通れないけれどめちゃくちゃ疲れるし具合悪くなる。
基本的に教会もすいませんお邪魔しますなんか雰囲気怖いっすここ、感は拭えないし、宗教画でなく現代美術を見てても、ちょいちょい同じ苦手な感覚の作品がある。Paul Thekとかまさにそれでまじ苦手。西洋に慣れられないところ。
おっと、話がズレた。
それを差し引いても、ここかなり好みの古典がたくさん。
ティツィアーノ、数多く見てきたライオン爺さん画の中でもこれはいいぞ。
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ティツィアーノお得意の、絵画内の一人が絵画内で起きてる事柄を遮ってこっちを向いてくるという技。この絵ではついに、ガイコツがこっち見てる。


ルーベンス版の最後の晩餐は、おまわりさんコイツです!と指さされてドヤ顔のユダにちょっとウケた。
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足元の犬は法の象徴なんだって。
筋肉描写をしていないかつ動きの要素が少ない画題におけるルーベンス、テンションが2割くらい落ちてみえる。

その他良いカラバッジョ、ピエロデラフランチェスカを見れた。
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教科書でみた、マンテーニャのキリストも。
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最後は郊外にあるPirelli Hangar Bicocca。
あまりにデカすぎるキーファー。前回の札幌国際芸術祭でキーファーのドキュメンタリーが上映されててその中で映ってた、建築積んだ作品と巨大絵画のインスタレーション。
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デカい倉庫にデカい常設。デカけりゃいいというものでもないし、しかもキーファー自体は僕は全然好みじゃないのだが、ここまでデカくても変わらずボロボロで、デカいほど重いほど説得力と安定のキーファーになるので、思わず笑っちゃうわ。わざわざ来た甲斐はある。さらに別の企画展もあってそれで無料ってどういう仕組みなのか。

企画はRosa Barbaというフィルム作家のインスタレーションで激シブ。玉川で働くM君に見せたいやつ。会場がこれまたデカいので映像も大写しで機材とのバランスも良く、こんなインスタレーションされたらそりゃカッコ良いわ。

だいぶ端折りましたがひとまず終わり。
 

K見夫妻には道中、ツアーコンダクター役のお返しとしてたくさんご飯を奢ってもらいましたーダンケ!
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その2

ドイツ後半

◯ミュンスター彫刻プロジェクト
初ミュンスター。自転車レンタルしての彫刻巡り、レーンがきちんと整備されているので25kmくらい回って楽しい。けどさすがにくたくた。
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ピエールユイグはもちろんロマンティックで多様な仕掛けで謎もたくさんでとっても良かったけど、ゾーニングの曖昧さの観点で見ると今回はがっしり建物で囲っているぶん、前回のドクメンタの方がより良かったな。光の当て方とかも今回はややキザ過ぎるし。しかし今回の参加作家の中で1人だけ飛び抜けてスケールがデカいよなあ。何かわからんマシンが置いてあったので係の人に聞いたら、キャンサーを測定するとかなんとか。キャンサーって癌だよね?英語力不足もあり、どういうことかわからんまま。。。癌の測定が作品全体の循環構造に関わってるなら、ゾーニングの考えも変わってきそうだぞ。
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旧作品の中では特に、港千尋さんの「ヴォイドへの旅」で読んでからずっと体感してみたかったブルースナウマンはやっぱりすごかった。
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作品に入っていくことで感じるスケールの歪みはモエレ沼公園にも近い。構造がこれだけシンプルでも感動できるのは、作品の大きさ、コンクリの白や、凹みの深さ、斜面の角度、直線の幅、などが緻密に人の体および知覚から逆算されているからだろう。

旧作も新作も落書きだらけの作品がけっこうあり、ある程度補修の跡もあったりなかったり、結局はそのまま受け入れちゃってる感じがこれぞ公共だよね〜って、とてもしっくり来てしまった。
全部見るのは断念して2日目は街の中心部を徒歩で回る。ヒトスタヤルが圧倒的に良かった。
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テクノロジーの扱い方が。なんというかこの作家を説明するのは難しいのだが、少し前にブログでゼルダの新作を絶賛しショック受けたことを書いたのだけど、このようなバーチャル世界での体感の進化を感じられる時代の作家を象徴してる気がするのだよな。それだけでなく、大きな世界問題も引き受ける器もあり。。。なんなんだ。
あとBarthollもなかなか良い。3つともよかったが火の熱で電気を作る構造がシンプルでチープだけど、造形としてしっかりしてるので説得力がある。
ちなみに、シュナイダーを2時間待つほどのガッツは無かった。
油断してたがLWL美術館の常設展も何気にいい作品がある。特に、、、
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素晴らしいポルケを発見した時の嬉しさよ。

街には中心に大きな教会があったり、大きな美術館博物館があったりと、そんなに大きな街じゃないのに、そもそも文化レベルが高いように感じた。
彫刻プロジェクトの始まりは、ムーアの彫刻の設置に批判があって中止になったことに対するアクションと聞き(しかも今回はそれを題材にした作品もあった)、確かに当時は現代美術に対して保守的な面もあったのかもしれないが、街並みを見る限りやはり、日本、、、というと範囲が大きすぎるので自分の活動周囲における公共性や美術周りの考え方とは、比較にならないような文化ベースが存在している。もちろん彫刻プロジェクトの継続による成果もあるのだと思うけど、おじいちゃんおばあちゃんまでが一緒に自転車に乗って、熱心に作品について議論してるのだ。作品選定に市民も関わると聞いたことあるが。普通市民が選定に関わったら、害のない、いいひとな作家、かわいくて、個性を尊重した、オブジェらしき凡庸な作品が選ばれそう。だからそこはきっと先導役がいて、予めリストと説明がありそこを支点に熟議するのかな。

さて比較して日本の文化レベルを愚痴っていては仕方がないし、国と文化の関係など成り立ち自体が違うので歴史から紐解かなければ意味がない。しかしそこを考えだすと話が止まらなくなるし最後は途方に暮れる。では自分のできる範囲でどう動けばよいのか、を考えた方が生産的だよな。ひとまずものすごく短くまとめておくと、大前提としてどこで活動しようと自分自身がイケてる美術家になること、その他、美術と自己表現のちがいについて謙虚に伝えられるようになることや、さらにまずは自分も含め最低限大人が大人の品格を身につけることだと思う笑
 

◯カッセル
ドクメンタ14。会場毎にいくつか。
評判通りフリデリチアヌムは全体のラインナップを振り返ると見るとムムムな不満足感で、面白かったのはハンスフーケのドクメンタ2の記録写真
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とか数点、あくまでギリシア現代美術館の常設をそのまま持って来たという行為ありきの存在だった。

全体のコンセプト(移民難民、障がい者、グローバル資本主義の限界、などに特にフォーカスしながらなんとか多様性を考えなおしてみたけど結局まとまんないし、ここはアテネに学んでみよう?)を鑑賞者として忠実に追おうとしても、結局それでもヨーロッパ中心視点なのは当然だ。国際ニュースで見る大きなサイズ的世界問題の大きな欧州としての当事者視点による構成なので、どこかよそよそしさを持って鑑賞することになっちゃうし、目立って日本に関わる作品といえば佐川一政という狂気だし(作品自体はおもしろかったが)。
前回のドクメンタもそのへんはあんまり変わらないのだけど、個々作品のクオリティが高かったことに加え、作家とキュレーターの信頼関係、作品同士のゆるやかな関連が直に見えるような全体の包容力や希望にとても感動した記憶がある。
今回は、もっとなんというかバラバラしてる。ゆるやかにテーマに連動していく構造はあっても、並ぶ作品のクオリティも作家選定のエリアのおそらく意図的にかなりバラバラ。
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例えばドクメンタハレの広いホールにこんな素朴な刺繍作品があったり。雑貨風味ながら描かれているのは戦争を含む生活史。

いや、そのバラバラが挑戦的で面白くもあり、むしろ前回にも増した多様性、ローカルの提示として開き直るならばこっちも自身の表現に合った個別の作品を追えば自分の現代美術表現者としての現在位置を確認しやすいんじゃないかと思って見ることにした。コンセプトの読み解きを楽しむだけでなく、そういう見方を許容してくれる展示の方向性ではあったのでは。
ドクメンタハレのStanley Whitney
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順序のニュアンスの多さ、それをわざとらしく見せつけない軽さは、実物を見ることで理解できた。良い画家だ。
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しかしこんないかにもドクメンタに似合わない、ギャラリーのような展示をなぜここで今さら?グリッドは古代建築からのアイデア何々の書いてあったけど。70代黒人画家というのも選ばれた要素の1つなのかな。

自然史博物館のRosalind Nashashibi
(とガラスパビリオンのVivian SuterとノイエのElisabeth Wildもセットで)
ビビアンの庭、という映像作品をすぐに見て、
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(あっ、魔女の宅急便を視聴してるシーンが。。。)

各シーンの美しさに感激、調べてみたら映像内の母娘(どちらもアーティスト)両者の作品とナシャシビ自分の絵画作品もあるとのことで確認したらどれもこれまた美しい。
別会場のNashasibiの絵画、
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サラッと薄塗りの中に、読めないが具体的なイメージを感じる作品群。

離れたガラスパビリオンに展示されているSuterの作品は、雑味がいい。
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粗悪に見える支持体の布は、タヒチ時代のゴーギャンの荒いキャンバスを思い起こすし、塗られたベッドを取り囲むように垂れ下がったたくさんの絵画は一枚一枚を見せることではなく連続したインスタレーションとして、絵画的な魅力を放ったまま別の切り口での純粋さを生んでいた。

ノイエギャラリーのWildの作品もまた、小さくて渋いながら実直なコラージュ作品で、21686248_1574981295895696_5389837844115052006_n
3者とも具体性を帯びた抽象表現をしており、
かつ離れた会場同士の作家を映像で結びつけている構成が良かったなあ。 
 

…これらは、どうしても僕が絵描きだから反応するに決まってるのだ笑。ドクメンタ鑑賞における絵画好きのための救済措置的存在。というか自分のやってることの立ち位置にシンクロできそうな存在。
きっと、Vivian親子が森に住んで制作する背景など深掘りすれば、さらに全体テーマと共鳴するおもしろさがあるのだろうけど。

今回daybookは買わなかったが、そうだあれは展示を回りながら列に並んでる時や作品見てる時、昼飯の時、次の日の鑑賞に備えて寝る前、、、などにリアルタイムで読んで背景に納得するためのものだった。
 

その他、埋葬博物館のTerre Thaemlitz
『愛の爆弾』という映像、少し古めの作品のようだけど強烈に見入ってしまった。
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映像に日本語訳がついているので言ってることが直接わかるせいもあるかも。調べたら10年以上日本在住の作家なので、説明抜きでの共感レベルが他作品と全然違う気もする。そこを抜いても各シーケンスのリズム感の良さと読みきれない心地よい謎、音のセンスも素晴らしいし、アトムへの言及もあり。懐かしのマックOS9の画面で始まり画面で終わる。

ノイエギャラリー
えらい行列が出来ていた。新旧入り混じりモノ系作品が多い。いかにも複雑そうな読み解きはここでも放棄してしまったが、先日見たばかりの映画『残像』の主人公であった画家ストゥシェミンスキの作品が見ることができて感激。背景を映画で予習したので、ここに作品がある重みも違う。
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一回書きの線のバリエーション。囲むか開けるか、んー渋い検証!
 

その他気になった作家メモ
パライス
Roee Rosen
ノイエノイエ
Maret Anne Sara
Arin Rungjang
Andreas Ragnar Kassapis
Ross Birrel
カッセル大学
Angela Melitopoulos
など。
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キリがないのでこの辺で。

今回は展示会場が中心部にまとまってたので非常に回りやすかった。それに各会場とリンクした作品選定にさすがと思う。
途中、札幌の芸術祭のとある問題の渦中だった作家Hくんと合流して当事者としての話を聞きながら意見交換したり(よりによって国際展の本場で)、
ハンブルグチームとディナーで合流、美味しいステーキを食べながら綿引さんの誕生日を祝ったり。
それにしても、ミュンスターもカッセルもめちゃくちゃ日本人多くて驚いた。ここまで来ちゃうくらいの現代美術好きって、たくさんいるんだなあ。

続く

8/30日から18日間、美術漬けの欧州旅行より帰国した。
K見夫妻の新婚旅行も兼ねてだったのだが旅行プランはほぼ僕が立ててしまったので、
どちらかといえば苦行に近い鑑賞ラッシュ。
3カ国8都市、20以上の美術館及び国際展を休みなしで。
2日目でもう一人の同行者S君の足にはマメができるわ、途中全員体調を崩すわ、まあいろいろあったが無事に帰ってこれたので良かった。
 

以下、3回に分けて鑑賞記

その1

パリ。5年ぶり2度目。
○街の中
5年のあいだにテロが何度も起きていたので、どのくらい変わったか気になるところだったが、さすがに観光客の多いところでは大きな銃を持った軍人さんが徘徊しており緊張感が違うわ。それ以外では、歩いている感じあまり変化はない。美術館の荷物チェックも思ったよりいつも通りだな。

○ポンピドゥー
前回展示されてなかったマチスの「コリウールのフランス窓」にようやくご対面できた。マチスの中でも最も抽象構造に寄って、かつ暗い作品。不在の黒。戦争への反応。マネとデュシャンのあいだ。う〜ん、感動して思わず記念写真を。
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企画展はホックニー。撮影禁止。
贅沢な回顧展。そのままの意味で絵が描ける画家の線や塗りを見ることは、極めて清々しい。
やってることは団体公募展の人物及び風景を描く作家に近くもあり(その世界最高レベル)、何を描くかにおける刺激はやや足りないものの、どう描くかの部分、つまりモチーフの扱い方や描写の技術があまりに理解の深い絵画表現なんだよなあ。その延長として近年のiPadペインティングのようにテクノロジーへの柔軟対応(爺様なのに!)には感心する。
80年代以降に現れるキュビズム的な作風は、彩度の高い色の当て方など参考になるが、やはり優等生的な空間構成で、近いセンスで言えばやはりホジキンの方が読めなさの魅力でいえば僕にとっては強いな。 
 

○ピカソ美術館
初来訪、素晴らしい。
いろんな時期の作品を満遍なく見れるので、ピカソの正しい楽しみ方(できる限りちがった、傑作から駄作まで幅広い表現をたくさんみる)をここ一館でもかなり実現できるのが良い。
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古さを感じないあまりに多用な表現、ポストモダン以降の具象系絵画はまずピカソに回帰共鳴してたのだな。
 

オルセー
5階の印象派名品ゾーン、ラインナップはマネの草上の昼食を初め確かに名品祭り、
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んー、これらを連続して見れるのはやっぱいい。
オルセーでマネを見る前に、フーコーの「マネの絵画」で予習するのオヌヌメ。

しかし、外光が直接作品にかかってていくら外光大好きな印象派とは言っても作品にまで浴びせなくても、、、それでいいのか!?
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それにしてもゴッホはいつも、頭でっかちになりがちな感性をガツンと殴ってくれるなあ。絵肌が直接涙腺にくる。
こういう作家は他にあまりいない。
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星月夜は初めて見たのは実は札幌のゴッホ展だった。今回で3回目、何度見ても感動する。
この絵肌の感じとブルーの色合いは写真じゃムリ。
ゴッホも僕らと同じ北斗七星を見ていた。
そしてゴッホを堪能しながら毎回思うことは、いつも一緒の部屋に置かれてしまうゴーギャンがいつまでも不憫であること。。。ゴーギャンも良いのだがゴッホの圧が強すぎる。

○ルーブル
前回見れなかったプッサンの『アルカディアの牧人たち』を見るのを楽しみにしてたのに、プッサン部屋と北方ルネサンス部屋が見事にクローズ。ありますよねえこういうことは。それでも他にも前回クローズで見れてなかったシャルダンのエイ、
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アングルの背中などは見れたから良しとする。アングルのフラットも240年経つとバリバリだ。
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5年ぶりのパリ在住みっちゃんに美味しいご飯連れてってもらいました。
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ナチュラルワイン、滅茶苦茶美味い!!
 

ドイツ前半

○ケルン
新幹線でドイツ入り。今回はユーレイルパス使って鉄道移動です。
パリからは要予約で新幹線料金が発生するので注意。ということを直前に知って焦ったが大丈夫だった。
ケルンに着いて早々、ハチに刺されてウィルコメン。

ギャラリストみきこさんの計らいで、
以前自作を購入してけれたビッグコレクターさんのビッグオフィスに一緒にご挨拶へ。
写真はここには載せられないが、
オフィス内が美術館みたいで、イミクネーベル、ベルナールフリーズ、デビッドリード、カタリーナグロッセなどなど驚きのラインナップ、、、しかもそれぞれクオリティ高いものがたくさん!?衝撃。1つ1つをコレクターご本人自ら丁寧に説明してくれる。凄いなあ。
僕の作品に目を留めてくれたきっかけは、今年3月アートマガジンに新人枠で掲載されていたのを見て、わざわざこれもご本人が自らの足でギャラリーに来てくれて3枚も買ってくれたのだった。自作は立派な保管庫で大事に取り扱われており、小作品の同じ棚にリヒターがあった笑。
彼自身のコレクションをまとめたカタログと、アーティストブックをお土産にもらった。
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これコレクションカタログより。写真奥にはMary Hailmannの作品も。。。
お土産返しは日本の達磨!うーん、ここにきて仕事しに来た感がグッとでた。帰国したらすぐにガンガン作品をつくろう。

コロンバとSankt Peter koln教会は休館で残念、ルートヴィヒではインストール中のガイトンを見ることができてラッキー。
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ここで作品張るのね。

ケルンでは、O先輩オススメの、前回食べ逃した人気ポメス屋さん念願のリベンジ達成!!
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夜は5年ぶりにデュッセルドルフ在住の荒川くんと会えた。最近やってるパフォーマンスの話や、前回から現在に至るまでの話。5年空くとお互いの状況の進み具合が目に見えるので面白い。

○デュッセルドルフ
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トマスサラセーノの巨大体験型の作品。
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最上階に張られた網を歩ける構造はアトラクション状態で、普通に怖い。下から見るとわからないが、登って歩いてみるとやはり造形的な美しさがあり、階層の重なり方がよく計算されている。しかしこれだけのインスタレーション、人が落ちないような安全面での構造計算の徹底と作品の完成度を擦り合わせていくことを想像するだけで気が遠くなる。
プラス、地下階の映像展が良かった。
ハズレのないケントリッジに、以前ロンドンでも見たことあるリチャードウォーカー。
k20は風邪でほぼダウン。

続く

北京滞在最終日。

宿の近くの店で朝から餃子をほおばる(外に響くカーーッ!!ぺッッ!!を聞きながら)。
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ふつうに美味い。

滞在最終日は先日入り逃した毛主席記念堂、やっぱり気になるので手荷物預り所を調べる。
天安門広場の道路渡って東側すぐ、国家博物館の並びだった。
カメラももちろん預けなきゃいかん。
30元とられて、いざMao主席とご対面へ!

やたら混んでるとの情報だったが、意外とすんなり。
列がだんだん進んでいき、途中3元で献花用の花が売られているがこれはスルー、
デカい建物内に入ると、兵士数名とMao主席の巨像と献花ポイントが。
手を合わせる参拝客もたくさんいるが、警備の人がどんどん急かすので、列は進む。

裏の部屋に回るとついに、暗い部屋だ。ちょっと緊張するわ。
超デカい建物の割にこの部屋は小さく感じる。
やはり兵士数人に囲まれて、
がっちり透明のケースに入りスポットライトを浴び、共産党旗を半身に纏って
仰向けMao主席の遺体が現れた。

しかしここでも警備が急かすので、
実際Mao主席の遺体を見られるのは遠目にたったの20秒くらい、すげえ演出だな。
僅かな時間で出来る限り凝視してみたが、顔に妙な半ツヤが…
冷凍状態の遺体があんな半ツヤな表面になるだろうか?
特殊処理をしているのだろうか。どうも蝋人形っぽいんですけど…
まあたとえ蝋でも顔はデスマスクだろう。
リアルに老け顔のMao主席には、うおっときたよ。

写真 2014-05-07 11 48 38
 
Mao主席の遺体を見終わったらすぐ外に出る。あっけない。
あっけないけれど、首都のど真ん中で建国者の遺体が見られるなんてやっぱし衝撃的だな。
永久保存と言うが、100年後200年後もこのままの体制が続くのだろうか…
蝋人形なら大丈夫だろうけど笑
1000年2000年続けばキリスト的存在になるのだろうか。
そうしたらデスマスクのリアリティはものすごい威力だよな。
どうもキリスト様と重ねがちな思考になるのは深い意味は無く、
ヨーロッパで浴びる程キリストの遺体の絵画を見たことを思い出してるからなのと
別文化の中で同じようにケタ違いな崇められ方をされてるからなんだけど。
ああ、不思議だ。

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エアポートエクスプレスで空港へ。

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 空港もめちゃくちゃ広い。とてもカッコよい。
安いエアチャイナだからかゲートまでかなり遠かった。
さて初北京、ニュース等の情報だけでは何かと殺伐とした印象を受けるが
だいぶ印象は変わったなあ。たかが1週間だけでも、現地で見て回るのは大事だ。
所々違和感はあるけれど、おそらく上の世代が抱いて来た20年前の中国のイメージとは全然違う。
経済発展のパワーをとても実感する。現代美術シーンにおいても同じ。
Lさんも信頼できそうな人だ。でも今後どうやって付き合っていけばいいか
正直まだわからんなあ。近いうちに798芸術区で個展をやって欲しいと言っていたが、
さすがにその展開は早過ぎる。板室、ハンブルク、札幌、できれば東京、
このバランスの中に北京も入るとパンクしそうだ。
旅直後は冷静な判断もできんのでゆっくり考えたい。

帰りも4時間くらい。羽田着は東京の夜景が近くに見れていいな。
うお到着して飛行機を降りた瞬間に、千住さんの作品が!
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入国審査所の向かいにも、巨大な千住作品が!
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そうか羽田での帰国者や外国人旅行者などを最初に迎えるのは巨大な千住作品なのか…
1人まじまじと見ててちょっと怪しかったかもしれない。
改めてまじまじと見てると、滝のたらし込み的な部分に特殊テクニックを感じるな。
ブルーの狙いすぎなキレイさといい、確かに見応えとJapan感とあるけれど
どうもワクワクしないんだよね。
 
東京2泊の宿は前回気に入った外人だらけの一泊2000円のエースインです。 

Facebookでオススメされた場所に今日は行ってみる。
まず世界遺産の頤和園。けっこう郊外にあり地下鉄使って30分くらいかかった。
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大胆に水のある光景はそういえばめずらしい。
ヨーロッパ各国は街の中心に川があったのに比べ北京はいつも砂っぽい。
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昨日に引き続きまた登りが…

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トランプやってる。

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これが昔の貯水池兼避暑地の別荘、なんでもかんでもスケールがデカい。
ここも軽い登山状態で足がもう限界だ。

続いて中央美術学院美術館へ。
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北京でトップの美大の横にある、

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付属美術館。立派だなあ。建築は磯崎新だって。
展示は修了制作展だった。ここまで来て学生展か!とちょっとガッカリしたが 
いざ見てみると興味深い。
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若いお客さんは学生かな、観客のオシャレ度が全体的に高め。

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草間弥生のもろパクリとか、

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Neo Rauchのモロパクリとかもあったけど

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こういう古典的水墨画などもあり

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なかなかおもしろい。つーか院生こんなにいるのか。絵画だけで相当なボリュームだ。
そして、デッサン力あります!的な絵が結構多めなのは東京っぽくもある。

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彫刻、インスタレーションも良い悪いは置いといて、バリエーションに富んでた。
こんだけ色々でてくれば、きっと優れた作家も輩出されてくるわな。

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デザインの方も、こんなイイ感じのがあったり。

勉強できる環境はどんな感じなのだろう。
798芸術区の本屋やここのショップを見ると、
現代美術系の本はたくさん読める環境のようだけど、
西洋の同時代の現代美術はどのくらいの頻度で展示されてるのか。
ギャラリーみると割と国内の作家が多いようだけど、
現代美術館の状況は今回だけではイマイチ掴む事ができなかったな。

最後の夜は、A12Tのメンバーと待ち合わせて中華をごちそうになっちゃった。
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北京ダック!!
 
話を色々聞いた感じだと日本の学生の方がリアルタイムの情報量は溜め込んでるっぽいけど
実際のところはわからんなあ。彼らはそれほど現代美術オタクっぽくないし。
日本文化は凄い好きみたい、恒例のマンガアニメチェックタイムに、
国の仲が悪いのは政府同士ばっかりで若者は今の政府嫌いな人もたくさんいる、など。
あと「カーーーッッッッ!!!ぺッッッッ!!」だけは法律で禁止して欲しいと言ったら
めっちゃ爆笑してた。私たちはやらないよ、確かにあれはイヤだけど
空気が汚いから仕方ないと思う面もあるって。ううむ、マトモな人達だ。 
楽しい。

いやあしかし久々に全英語での会話はなかなかドッと疲れがでる。
今も、何回もsorryって聞き直すし、けっこう聞き間違ってるし
数日前も聞き間違いで何度か意思疎通失敗しちょっと迷惑かけた。
成長してなさすぎてヤバいなあ。

今日は少し寝坊してしまったが、万里の長城(八達嶺長城)へ!
北京北駅から電車で1時間ちょいで行けるみたい。
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駅の地下、セブンイレブンがあった。売り場の雰囲気まったく日本と同じ。
おにぎりも売ってる。

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北駅の入り口では、すでに次の列車のチケットを待つ行列ができてた。
げえ〜1時間半も前なのに!仕方なく並ぶ。
怪しいツアー押し売りのおばさんおじさん達がめちゃくちゃうるさい。

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無事チケットを買えて、出発30分前くらいからゲート前に並ぶも、
5分前くらいになったらドドドと人が押し寄せて1列だったのが横入りなどで4列になり
並んでた意味がなくなった。さらに、
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ゲートが開いたら電車までみな全速力で走り出した笑。
座りたいからオレも走る!なんなのこのルール!!?

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電車に揺られ、見えて来ました。

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おお〜到着、平日なのにやっぱりすごい人の量だ。

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北側、この急な坂を登る…これはつまり、ほぼ登山だな。

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せっかくなのでベタに記念写真も…
陽気な知らん外人さんといっしょに!

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北側の男坂のある程度登った地点から。
いや〜視界の限界まで長城が続いてるわ。

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今度は南側の女坂へ。
「せっかくだから」という合言葉を胸に、北も南も登る謎の気合い。

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北向きの壁はしっかり城壁だ

そしてゴミ箱が設置されててキレイ。
人々は相変わらず「カーーーッッッッ!!ペッッッッッ!!!!」をやってるし
キレイに使ってるとは思えないので、整備がしっかりしてるんだろうな。

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てっぺんまできた。ヘトヘトだ。ここまで登山だとは…
長城の存在に慣れちゃえば、景色も The 山の上からの景色だ…

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下りもロープウェーは使わず壁の外側を歩く。

駅の近くまで戻って来たら、
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馬とラクダが激走していった。

電車(つーかたぶんディーゼル車)で寝たのでちょっと元気になり、
時間があまったので繁華街の王府井に行ってみる。
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歩行者天国。
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やはり大都会らしい大都会だ。
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屋台が並んでるエリアがあった。
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げ。ゲテモノゾーン。
う〜ん、ここは何と言うか観光客向けな感じがしてあまり面白くない。

面白いのはやっぱり宿の近くの素朴エリアだな。
宿の近くの夜景はこんな感じだ。
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露出失敗して黄色くなったけど、もっと暗い中でトランプやってる光景。

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狭くて低いスケール感が、なんか映画のセットみたいだ。不思議。

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これで250円程度。
いろんな生活スタイルがあって、それぞれのレイヤー毎にそれぞれ幸福感があるんだろう…
さっきスーツ姿でスクーターに乗った若者が目の前の狭い道を過ぎていった。
このエリアから巨大ビルに働きに出てる人もいるのだろうか。

宿に帰ると、チェコ人の同部屋にいちゃんが、
オレも今日万里の長城行って来たんだぜ。って言ってた。
どこまで行っても風景が同じだった!!Same!All Same!と嘆いていた。確かに。
彼は色々旅してるらしいので、じゃあどこが一番ワンダフルなんだい?と聞いたら
Homeだって笑 チェコは行った人みんな素晴らしいと言うもんな…。 

朝から今日も再び天安門広場へ。日曜だからか行列も凄い。
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写真左に見える、毛主席記念堂で毛の遺体を見ようと思ったら、
荷物があったら入れないとガードマンに言われた。
アッチに手荷物預り所があるからと言われたがアッチがどこなのかわからんくて
結局諦める。んーめんどくさい。

そのまま天安門の方へ。
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この巨大モニタの存在感。
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そういや少し前にtwitterで拡散されてた、
PM2.5汚染がヒドくて巨大モニタに太陽を代わりに写してたってのは
このモニタに単純に太陽のシーンが写ってただけなんじゃなかろうか。 

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天安門広場の端。兵士。

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天安門前。

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Mao主席、これは絵画か写真か、
遠くて確認できず。
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天安門前にはギャングのような黒服ガードマンが並んでいてこれも怖い。 
門をくぐって故宮博物館に入る。
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 紫禁城!

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国を治める者にとって時間を司るのは重要とのことで
日時計があったりした。 

以下、適当に羅列。
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巨大博物館の割に展示物は思ったより地味だった(宝はやはり台湾の方にあるのか。。。)が、
広大な敷地全体を堪能する感じ。

出口をでてすぐの人だらけの歩道を歩いていると、
片腕がガバッと無かったり半身不随な人達がお金集めしてて
何とも言えない気持ちになる。


本日後半は、再びギャラリー巡りでLさんと待ち合わせ。
草場地という、798芸術区からさらに北東のエリアにも
現代美術のギャラリーがいくつかまとまってるので車でそちらへ。

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到着。
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まずWhite Space Garelly。
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空間は素晴らしいが作品はあまりヒットせず。
ここでもディレクターに裏の倉庫を見せてもらう。
若手中心に扱っているらしい。
Lさんは以前買っていた小型のペインティングを引き取っていた。

次にShangARTへ。
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大手画廊で、ヤンフードンなどを中心にトガッた作風の作家が揃っているっぽい。
このZhang Dingの展示は実際ライブもやったらしい。
あんまピンとこないけど…

最後、Garerie Urs Meile。ここも大手でアイウェイウェイなど扱う
スイスベースのギャラリー。建築が立派でカッコ良い。
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すぐ横がこんな感じの商店街だからギャラリーの存在感が異彩放ってる。

Tobias Rehbergerの個展、めちゃ良い。
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ここでもディレクターを紹介してくれたが、
作品画像見せたらまだまだだとキビシい事言われて凹む。
加えて、良い作品の条件は未来へのポテンシャルが必要だ、
若いうちに評価されるのは良くないことだ、という話。

んんん、しかしどこへ行ってもLさんはギャラリーディレクターと仲が良い。
どんだけ作品買ってるんだろう…
一緒に連れてってくれたギャラリーはどこもハイレベルは佇まいで、
こういうことだぜ!!!!ってどーんと叩き付けられた感だ。
このエリアには他にもいくつかギャラリーまだあるけど
Lさん曰く見なくていーよだって…強気。


798芸術区で解散、見逃してた展示等見る。
UCCA、今やってるのはちょっと微妙。
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ミュージアムショップの画集品揃えは一通り揃ってる感。

東京画廊もこのエリアだった。
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この奥にある店がオシャレだった。




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帰りはバスで。だいぶ移動にも慣れて来た。

ぼーぜんとする疲れの出た一日だった。

ゴージャス宿は今日まで。
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さらば。ここからは自分で予約した700円程のホステルに移動。すごい落差!
でもそっちの方が今までの旅っぽくていいや。

やはり赤信号無視レベルが高い、
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この距離で交通量も多い横断歩道をガンガン歩いてくる人々どうなってんの。
さんまの名探偵というファミコンソフトにこんなミニゲームがあったな…。

地下鉄で移動したのだが、駅に入ると必ず荷物検査があってめちゃ面倒だ。
そんで地下鉄駅構内は予想以上にキレイ。
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どこの国でも地下鉄乗ったりしたら、ああ都会のインフラはどこも同じだなあと
慣れの安心感と少しのつまらなさを感じる。
しかしそれは油断だった、なぜか降りる予定の前門駅が封鎖されてて次の駅から歩くハメになった。
なぜだ、荷物重くて辛い。
降りて歩いてたらまもなく観光エリアだ。偶然通れたので地下鉄の謎も良しとしよう。
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15分くらい歩いたところでどんどん光景が変わっていく。庶民感がすごいある。
小さな家々と砂っぽい道路、ひと昔前の中国のイメージ。スト兇離船絅鵐蝓爾離好董璽犬文景だ。 
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宿に到着した。こんなエリアにあるとは。
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お香の香りが漂う宿、問題ナシ。普通にベッドも大丈夫。
ただトイレに紙がない。もしものためを思ってホテルから紙持って来ておいて正解だった。
宿の受付さんに、前門駅が閉まってた理由を聞いたら、
メーデーの影響だって。なるほど!!

歩いて天安門広場のほうまで行ってみる。 
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前門まで来た。観光客も沢山いる。
この辺りも整備されててキレイなのだが、
まもなく感じたのは、至る所で
「カーーーーッッッッ!!ペッッッ!!」
と尋常じゃない勢いでツバを吐く音が聞こえてくること。
これだけはすさまじく不快でホントカンベンして欲しい。
老若男女わりと関係ない。

さらに進んで天安門広場へ。また荷物検査。
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兵隊さんの見張りが怖え。
しかし、さすが世界一の広場。広過ぎる。アメリカのスケールを超えるデカさだ。
曇ってるのはPM2.5というよりは天気が普通に悪いのと風で砂埃が舞ってる感じ。
真ん中にデカい毛沢東記念堂(マオ様の遺体があるらしい)があり、遠くには天安門が見える!!
が、今日はそれらには行かずに、
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広場の横の中国国家博物館へ。
この建物もすごいでかい。広場を挟んだ反対側には同じ作りの国会議事堂がある。
ザ・共産主義的シンメトリーだ。

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土曜だったので一時間近く並ぶハメに。入場料は無料。
入って見たら天井が高い!!

地下から見る。
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古代中国基本陳列!!ってデッカく掲げられた先には北京原人から。
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お、これ構図が気になる

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古代だけでさすがにものすごい量です。おもろい。歴史の層が厚い。
三国志など中国史をやって来なかった身としては
わからんことも多いのだが。
古典展示は造形としてみてるだけでおもしろいが
色彩感覚や造形感覚で言えばドーハのイスラム美術館の方が好みだったかな。

一階に上がって近代以降の展示がけっこう強烈。特に、
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抗日戦争ゾーンはこんなのがいっぱいあり、辛い。
そもそも日中戦争から太平洋戦争って流れで覚えてる日本人感覚とは違い、
1945年まで中国ではずっと抗日戦争なんだな…ということを今さら感じる。
(ちなみに後から調べたら、抗日戦争記念館も北京市内にあるらしく、行きそびれてしまった。)

戦後、
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核実験成功の展示なども…

写真パネルでもなんでも、現代は象徴・記念的な出来事全部万歳な感覚で展示してた。
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いろいろ違和感。

一階の真ん中の部屋には、赤い壁に中国史の絵画群が。
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マオ様の絵がごっそり。ヨーロッパでごっそりみた宗教画のような存在感。。。
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う、上手い…がっちり西洋古典の技法でモチーフが超中国っつーか偉大なマオ様の行い。
これら、戦後に描かれたものが多かった。

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でたー、スターリン×マオ!フラットな画風!

2階より上は企画展示。
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この企画がおもしろかった、各国との国交でプレゼントされたモノ展。
変なモノいっぱいやりとりされてんのね。
ちなみに日本からは…
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小さい帆船の絵は、平山センセーの日本画だった!

あと思わぬ企画のこれ。受付の怠惰なポーズはさておき。
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記念中法50周年と書かれていて、その記念のフランス名品展。中は撮影禁止だが、
ムーラン・ド・ギャレットが来てる!こんなとこで再会できるとは。
目玉作品はそれくらいかなと思いきや、中に入ってみて驚き。
スタートがまずポンピドゥーから、スーラージュとレジェの良作が一点ずつ。
ピカソ美術館より中期のピカソ良作が2点。
さらにルーブルからもラ・トゥールの大工の聖ヨセフが!
なんと、ホントに名品展じゃないか。
そのかわり全部で10点程度。作品毎に液晶モニタで鑑賞ガイド映像が流れており、
それでスペースを持たせている感じ。へーおもしろい。
余計な作品はこのようにむしろ無いほうが、名作を集中して鑑賞できるな。

別ブースではイタリア古典展もやってて、そっちは微妙な油彩が並ぶ感じだったけど
一点だけ、イタリア時代のプッサン「Triumph of Ovidio」が来てて、これが良かった。

盛り沢山すぎて死ぬ。
当り前だがいろいろ違いを喰らった。
悶々とする場面もあったが、
館をでて再び見えるデカい天安門広場を眺めながら、
街のど真ん中の最重要地区にこんなデカい国家博物館があって
全力で中国文化万歳!をプッシュしていることにヤラれた。

疲れ果てて近所のマクドナルドへ。セットが300円くらい、日本の半額だ!
宿に帰ってから近くの大衆食堂で食べた晩飯も、
羊串2本と鳥モモ1本にチャーハンにコーラで200円程度だから
すっげえ安い。食費が安いのはいいなあ。

 

ホテルで朝食バイキング、うーん落ち着かねえ。
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昼、Lさんがポルシェで迎えに来た。
まずブオーンと車を飛ばして見えて来たのが
レム・コールハースの中国中央電視台本部。うおーカッコ良い!
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数年前に隣の別館が火事になってたが、さすがにもう修復済み。 
外から見ただけだけど、入ってみてえ〜。
その近くのデカいビルにLさんの会社が入ってるんだって。
国際的イベントを主宰する会社の社長のようだ(英語なので聞き取りが正しいのか不安だがたぶん)。

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大都会ですな。

美味しい本場中華をごちそうになったのち、
798芸術区へ向かう。
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数年前から噂には聞いていた現代美術のギャラリーが集結してるエリアだ。
北京の中心地からはけっこう離れていて地下鉄駅も遠く、バスで来るのが一般的なようだ。
しかしずいぶんと人で賑わっている。今日は休日だからかもだけど
このエリアは今はギャラリーだけじゃなく雑貨屋やオシャレなカフェ等も充実してて
観光スポットとかオシャレスポットとして定着しているらしい。

そのエリアの中に、仲良くしている若手ギャラリーと併設して
Lさんのプライベートコレクションルームを作っている最中とのこと。
中を見せてくれた。
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この部屋は一番天井が高くてギャラリー側になるようだ。
こんな感じのホワイトキューブ部屋が5,6部屋はある。
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まだまだ作りかけ。この798エリアは工場地帯だったらしく
ドイツ式の工場跡地をそれぞれギャラリーに改造してるんだって。
秋頃に完成するみたい。

その後ギャラリーをいくつか回る。
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Faurschou Foundation BeijingでDanh Vo展。カタカナ読みは日本だとヤン・ヴォーか。
めちゃ良い。自由の女神を型にして分解して置いてるインスタレーション+
スナック菓子っぽいダンボールの印刷が金加工な作品。強烈な皮肉を3重くらいにミックスしてる感じ。
自由の女神の作品はどっかヨーロッパでも見た気がする。
空間もやたら広くていい。
隣にはPACE Beijingもあったけど展示替え中で見れず。アートフェア期間とか関係ないんだな。
そういや出展もしてないし。

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オープンカフェ、賑わってる。天気も気温もちょうど良くてこりゃ気持ちが良い。
ちなみにPM2.5、ぜんぜん感じないです。
聞けば確かに日によってはヒドいらしいけど、普段はこの程度とのこと。
むしろ風で舞う砂埃のほうが気になる。あ、これ黄砂か。

次はLong March Spaceというギャラリーへ。Zhang Hui展。
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入り口は殺風景。

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げげ、初めて知った画家だが、良い。
このギャラリーもまたデッカいホワイトキューブだ。
Lさんがディレクターを紹介してくれて、作品説明。
これは不意打ちだ、最低限の説明して興味を持ってくれたとは言っていたけど
リップサービスか。。。まだこのギャラリーレベルには全然達していないよ。

そしてギャラリーの裏まで見せてくれたがビックリ。
さすがに写真は載せられないが、
展示室と同レベルの広さの裏展示ルームがあり、この作家の別の作品や、
主要取り扱い作家一通りが並んでいる、そのレベルも明らかに高い。
こりゃやはり一流ギャラリーだ。Lさんとディレクターがそこで色々話してるのを見ると、
こういう所で作品の情報などを共有して売買も行われるんだなあとリアル感。
国内の取り扱い作家も当然西洋式の現代美術の潮流の研究の上で作品アプローチしてる、
とのこと。
ちなみにこのギャラリーも、アート北京には出してない。
アートバーゼル香港には出すらしい。なるほどそっちか…

次はBeijing Communeというギャラリー。ここはアート北京に出品してて
レベル高かったギャラリー。
ここも入り口が殺風景だ。
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Ma Qiusha展。これまた初見。
ペーパーワークスで、こちらはそんなにヒットしなかったけどレベルは高い感じだ…。
フェアに出してた作家群の方が好みだったな。
聞いたら、ベルリンのレジデンスで3ヶ月一緒だったLiang Yuanweiが
このギャラリーの所属だった!なるほど…
ここではディレクターには会えなかったけど、担当の方がやはり裏を案内してくれて
同じように裏ルームで何名かの作家の作品が出ていた。
いやー殺風景な入り口といい、裏ルームといい、
観光地化してる中でこのある程度クローズな空気を保ってるのがやっぱし
なんか演出というかちょっとレベル違いのギャラリーの仕組みとして大事な要素な気がする。

アートセンターでは若手の展示。
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ちょっと微妙。
その他いくつかギャラリー回ったけど、
膨大なギャラリーがあって、空間はキレイだけどほとんどが質は微妙。
これはNYのチェルシーだろうがベルリンだろうがどこでも同じ現象で
いくつかの質の高いギャラリーは全体の1,2割で残りは微妙っていうバランス。
そういうの含めシーンが根付いて盛り上がってる感じだ。イイ感じ。

それにこの798エリア内に変なオブジェが道にたくさん設置されてるんだが、
Lさんはそれはダサいと思ってるようで、こんなのは全然ダメだと。
アートのクオリティを作るためにコレクションするその意味について、
熱く語ってくれた。本気で北京の美術の状況をさらに良く作り上げる気だと。
こりゃ少なくとも投資目的でやってる人の発言ではないなあ。
本気で美術に狂ってる(いい意味で)人だ。この思いは信頼しても良さそう。

百聞は一見に如かず、噂だけではわからん798芸術区の現状を体感し
結構なカルチャーショックを受け、再びアートフェアの会場へ。
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今日はじっくり見る。
これがさっき行ったBeijing communeのブース。
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これがLさんと色々協力関係にあるA12Tという若手ギャラリーのブース。
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Lさんの紹介で色々話させてもらった。
作品のセレクションは正直若手感満載で趣味っぽいのが気になるなあ。
立ち上げてから2年目でアートフェアも今回が初参加とのこと。

あとはザッと。
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これは有名どこかで見た事ある。

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この辺はちょっと目立つ。作風はおいといて質はそこそこ高めな気もする。

あとはうーん…、
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張り紙が即席…

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国内のギャラリーが多い中、
突然スペインのギャラリーなんかも混じってて、突然濃い。

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別会場、古典ゾーンで完全に分かれてる。
日本と似てるな。ガードマンが軍服っぽくて怖いんすけど。
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こういう高級そうな陶器は見てて普通に面白いが、

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イカツいのがあったり、

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げ、スターリンの肖像画も売ってる!!これはビビる!!
共産主義国ならではの展開…
ある意味古典ブースもいろいろ衝撃的だ。

何周かしてヘトヘト。じっくり見たが、
やはり90パーセントは微妙…ってもはやこれアートバーゼル以外のフェア見た後の定型文だなあ。
日本からはミヅマと東京画廊だけだったかな、どちらも北京に画廊を持ってるので
実際は北京からの参戦っていう感じに見えた。
8割は中国国内のギャラリーなので、割とドメスティックな展開なのだな。
その辺も日本と似てるんじゃないか。 
798芸術区のほうが刺激が強いっす。

今日はここでLさんと自由解散。
ホテルまで徒歩15分くらいなので歩いてみる。初街歩き。
途中、大衆食堂っぽい店が並んでたので入ってみる。
ラーメン約200円。
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 肉がビーフでイマイチだけど、手打ち系太麺はけっこう好みだ。

治安が悪い感じは全然しない。 

個展の撤収を終えて、大黒屋さんから直で北京へ向かう。
今回の大きな作品を購入してくれた北京のコレクターのLさんから、
Art Beijing(北京のアートフェア)が始まるから是非見に来て欲しいとお誘いがあったため。
しかも飛行機代をもってくれるという大盤振る舞い提案されたので、
ヘンに借りを作って大丈夫かいなと心配し数人に相談等しながら、
でもLさんは感じの良さそうな印象だったし、北京に実際行ってみて
現状を確かめてくるべきという判断で行ってみることにした。
NYやヨーロッパは体感したけど、色々騒がしい中国は未体験だし興味ある。

新幹線のチケット売り場へ行くと、なにやら人が多い。
なんと事故で新幹線が止まってる!ヤバい。
パニクってあたふたしたが、調べてみればすぐ鈍行に乗れば超ギリギリで間に合うらしい。
前途多難だな〜まあ交通費浮くからいいか。

3時間ちょい電車に揺られ、無事羽田にチェックインできた。
いつも成田から札幌へ戻ってるのに、羽田から海外へって変な感じだ。
海外旅行は成田からっていう先入観のある旧世代。。。
しかし久しぶりに羽田を使ったが、都心からこんなに近いんだな!と改めてその価値を感じる。

いざ行くとなってもつい北京リサーチ全然進んでなかったので、
空港で安いガイド買って飛行機の中で読んでたら
あっと言う間に着いた約4時間のフライト。近いなあ。

Lさんのドライバーが空港まで迎えに来てくれる。
彼はほぼ英語が話せなかったのでもどかしい。大丈夫か。。
いきなり雷雨に迎えられた。そして運転は荒いけどいい人だ。
いい人だからと言って信用していいのかとまだ20%くらいは気を張りつつ大丈夫そう。
高速からの光景が、さっそく異国感すごい。
大きなビルの頭に、でっかいネオン漢字がドンドンドン!って乗っかっててヤバいっす。
見とれて写真撮り忘れた。
そのままアート北京へ。
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こないだのアートフェア東京よりやや小さい規模っていう感じがするけど
十分なボリュームだ。

じっくり見てるヒマ無く急か急かと誘導されると、人だかりの奥でLさんがトークしてた。
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中国語なので内容がわからんのだが、どうやら作品をコレクションする意味や
今後の北京のアートシーンの展望について語ってるようだ。

トークが終わって再会のあいさつ。ううむ、若手の大物感がある。一体何者なんだ。
この日はさらっと説明を受けた後に、2日分はホテルも用意してくれた。
立派なホテルでげげって感じ…。
アートフェアもまた明日再度見にくるってことで、
明日から本格リサーチ開始だ。 

宿のWiFiを掴むが、噂通りtwitterとfacebookが使えない。youtubeも見れないらしい。
少し調べたら、Bluesurfaceというサービスを使えばイケるらしい。
お試し期間一週間は無料登録できるとのことで早速試したら、あっさり使えるようになった。 

妹の結婚式をハワイでやるってことで
強制的にハワイに行くことになった。

南国、青い空、青い海…どれも似合わないことは自分でも認めるが、
むしろこんな機会でないと行かない場所だ。

調べてみると、ホノルル美術館は良いらしい。
(ハワイまで行ってもやるこたぁ同じ)
他にもビショップ博物館やパールハーバーにあるいくつかの博物館、
トレッキングコースなどけっこう興味深いポイントたくさんある。

しかし展示直前で制作時間がヤバいため自分だけ2泊4日、
そのうち結婚式が丸一日当たるため、自由時間は飛行機が着いたその日だけ。
どれだけ回れることやら。

新千歳空港の国際線から初めて海外へ行くぜ。
国際線連絡通路の入り口にラーメン村があるのであれはズルいよね、
蟻地獄のように入っちゃう、一幻でえびしおラーメン。
えびスープも、ちょっとズルい気もするが美味い。
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国際線ロビー長谷川仁さんのパブリックアートがある。
ツアー客ばっかりなので大量の日本人と空港まで一緒、
着いてからも、入国審査もインフォもカタコト日本語だらけで
外国来たぜえええって感じは若干弱まる。
夜出発で朝着なので、時差ボケはほぼ無しだ。

しかし、着いたら雨降っとる。おれ雨男。
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通路に謎の絵画が並んどる。どことなくカッツっぽい大胆さも…

さっそく空港からまず山側にあるホノルル美術館別館にいくため、
行き方をバス乗り場の人に聞いてみるが、バスの通り道じゃないから
タクシーを使ったほうが良いという。げっ、いくらかかるんだ。
タクシー運ちゃんに言っても、正確な場所がわからんっつって
自分のGPSで道案内するハメに。カタコト英語でベラベラ喋る陽気なおっさんだ。
高速道路に乗って、途中北側の山をどんどん登っていき、
結局35ドルもかかった。

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 この別館「ホノルル美術館スポルディングハウス」は、
コレクターの邸宅を改装したリッチ系の現代美術専門美術館。
高台なので景色がとっても良くてワイキキ方面が見える。雨でなければなあ。
入館料はいつものアーティストカードで無料にしてくれた。ほほほ。
タクシー代もこれでカバーだ。

映像系の企画展をやっていたのだが、
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ブルース・コナーの作品2点が良かった。ハイセンスだ。

あとここの目玉はホックニーの舞台美術まるごと恒久設置があるところ。
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ちょっと暗いのでうまく撮れなかったのだけど、
この照明の調整も本人がやってるとのこと。
サーカス小屋のようになっていて奥に大きなハリボテのような木を中心としたセット。
全体的にかわいい…。
荒い筆跡がイイ感じ、コウモリはベルベット生地で黒い存在感。

ここ、レジデンスプロジェクトもあるらしく、
大きな庭の一角がレジデンスしてた作家の丸ごとインスタレーションになってた。
ちょっと微妙だったけど、どういうプログラムなのか気になるところ。
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鑑賞満喫し、今度は山の下まで徒歩で降りて美術館本館へ向かうことにする。
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さすが眺めの良い場所なので高級感が凄い。立派な家がたくさん。
門にシーサーみたいなのいる。
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1.5キロほど歩く。下に行くにつれて普通の民家やボロアパートなど
日常風景が増えてくる。
…今のところ、ハワイっぽい体験は美術館内でラッセンみたいなロン毛Tシャツのおやじを
見たことくらいか。

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 どこだって高速道路は便利で暴力的な存在感。
これを渡って、ホノルル美術館本館に到着。

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建物の雰囲気が独特でいい感じ。お客さんも沢山入ってる。

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古典に紛れてヴィック・ムニーズの写真があったり、

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モディリアニ、

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乳の位置が…
さすがに古典宗教画はこのレベルのが多い。

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ポートレートの部屋、ホイッスラーの隣にカッツ!

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こないだカッツが油彩描いてるだけのドキュメンタリー見たばっかなので、
制作風景思い出しながら筆跡追って見たが、やっぱり職人的絵具さばき。

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ロココな食器、

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印象派も一通り、

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 近代も充実。左はディエゴ・リベラで右はドローネー。
オレ、ドローネーやっぱ好きだわ。

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ピカソ、ブラック、レジェ、噂通り小規模ながらいい並びだ。

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右、マティスの戦時中のちょっとダークな色彩の油彩。 

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キリコ、タンギー

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 モダニズムはさすがアメリカ。
ルイスの大作、ケネス・ノーランド、ロバート・マンゴールド。
ノーランドのステイニング使った幾何学系抽象が地味に良い。

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フランケンサーラーの珍しい縦長。

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これもレア、マザウェルのめちゃ小作品。
寄ってみると、しっかり形の下描きしてるのが見えておもしろい。
もしかして売り用にわざとサービス精神で見せてるんだろうか。。。

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ガストンもいいのがドーンと。

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ラウシェンバーグ、デヴィッドスミス、ボンテクー。
う〜ん、戦後アメリカ系は普通に良作が揃ってて見応えある。

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中庭もこういうエリアがいくつかあってとてもいい空間だ。

さらに、
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 日中韓、東南アジア、インドまでのコレクションがゴッソリ並んでて
こっちも相当見応えがある。

フィリピンのがけっこう面白くて、
アジアンテイストのキリスト教イコンの彫刻が並んでて異彩放ってた。
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企画の1つで春画をやっており、
ゴッソリ春画を見た。なぜかハワイで春画を見る不思議。
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あ、アソコに紙が…
この時代も紙で拭いていたことと、
それがくっついてるところをしっかり描写してるところに勝手に感動した。


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増設された別館では、
現代美術の企画もやってたけどけっこう微妙、
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しょぼい作品群の中に、さりげなくエドルーシェの版画や、
チャップマンブラザーズが紛れてて、謎。

もちろんハワイ美術のエリアもあり、こっちもおもしろかった。
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ミニカメハメハ像、

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なにかっぽいハワイアレンジされた油彩群、
どこの地域でも同じ現象が起こるのだなあと。

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鯉のぼりのある風景画も。

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これインパクト、表現主義的なマグロ。

という感じでザッと全体像、
鑑賞には3時間近くかかった。多すぎずちょうど良いボリュームで
想像以上にいい美術館だった。

道路挟んですぐ、アートセンターもあって
大きなギャラリーでは若手の作品展やってた。
ちょっとイラストっぽい作風が多く、今っぽい。

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 向かいの公園、木が凄いよ。

バスに乗ってワイキキ方面へ。
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やっぱり木がすごい。

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 宿の近く、せっかくハワイなのでクヒオビーチに寄ってみる。
相変わらずの雨で写真に撮ってもハワイ感がでねえ。
でもまあそこそこ賑わっている。 
晴れてたって海で泳ぐ欲望はゼロなのでこれくらいが丁度よいかも。

家族と合流し夕食を食べ、
自分は安く済ませるためホステル泊。 

翌日は結婚式。
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家族の泊まる宿からみた海。天気は未だ回復せず。
結婚式の写真はわざわざこのネット上で不特定多数に晒す必要もないので割愛するが、
なかなかシュールな感じだったなあ。
ダンナさん側のご家族ともまともに長時間話したの初めてかも、
いい人達で良かった。家族が増えるって不思議な感じですね。
甥っ子と遊ぶのが楽しい。

夜はクルージングしながらディナータイム。
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 自分はデッキで景色眺めてるのが楽しかった。
貨物船かっけえっす。 

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翌日朝、ようやく少し晴れ間が見える。


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バスに乗って朝一で空港へ。
あっと言う間のハワイ滞在、けっきょく博物館系は一切みれずに
終わってしまったのでちょっと残念。

しかしワイキキのビーチ近くのエリアは日本人だらけの
ショッピング街で、その辺は全然つまらないっていうか
いかにも表層的欲望な光景に違和感を感じた。
バスで隣のエリア行ったらすぐ軍事施設あるし…不可思議な観光地だ。 

そんな風になんとなくしこりを感じながら乗った帰りのハワイアン航空の中で、
ダニエル・イノウエのドキュメンタリーをやってて
なかなか硬派な内容。この方の事も442部隊の事も知らず、
パトリエティズムについてやや考える…。
ハワイアン航空、これを帰りにぶつけてくるとはなかなかやるな。

帰り、また新千歳空港のラーメン屋台で
今度は銀波露で食べる。半日胸焼けする。
もう超こってり系ラーメンは食べられないお年頃なのか。

中央駅の西隣の駅に隣接しているバスターミナルまで歩いていく。
ターミナルの位置さえわかればバスに乗るのも慣れたものだ…
初めてベルリンからハンブルグ行にトライした時がなつかしい。
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昼出発で、
途中平原の向こうに虹が見えつつ、
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乗車時間は8時間…
さすがに遠かったが、無事ベルリンに戻って来た。

戻って来たと言っても宿はベルリン初のユースホステルだ。
だから今回はなんとなく旅人気分で不思議だ。
フンボルト博物館近くのユースは一泊8ユーロと
今迄の宿でも一番安い。クオリティも問題ナシ。
さすがベルリンだなあ。
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すると宿で、こんなインフォを見つけた。
コンピューターゲームミュージアム?
そんなのがベルリンにあったのか!ここで気付いて良かったよ。
帰国前にぜひ立ち寄っていこう。 

地下鉄に乗って、ドイツ博物館へ。
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「ドイツ」が冠につく名前の博物館ってどんだけなんだと期待していったら、
ここ、めちゃくちゃおもしろい!!!名前負けしてないわ。
人類のテクノロジーの歴史全部があって
丸一日かかる。
 
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マッサージチェアで休みたい。

展示をざっと羅列してみました。これでわずかなのでハンパじゃない。
地下の採掘現場の再現までしてる炭坑の展示から、
ナノテクノロジーまで。
たまに英語表記もあるけれど、
基本的に各ブースにドイツ語でビッシリ説明書き。 

こんな展示もあった。
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原発の仕組みについて。
燃料棒と格納容器の中のおそらく原寸大模型まで。
震災後、これを見てすぐに、
ああ原発かってわかるようになってしまったんだなと思いつつ、
感心する。
このような詳細までわかる展示は日本の博物館にあるのかな? 

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博物館からの眺め。ここまで南に来ると、山脈も見えるんだな。

疲れ果てながら市街地まで戻る。
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ストリートミュージシャンがグランドピアノ!?
これがミュンヘンスタイルなのだろうか…

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土産屋さんにはハト時計。

朝から歩いて約15分、美術館群へ。
ミュンヘンの大きな美術館は1つのエリアにまとまってるのでわかりやすい。
まずはアルテピナコテーク(古典絵画館)へ。
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建築がやけに立派だ。階段を登ったらコレクションが並んでいる。
ここも有名作品多し。

デューラーの「四人の使徒」が。
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それとデューラーの自画像がイケメンすぎて可笑しい。
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何気にダヴィンチも。ドイツにもあったんだ。
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しかし、ちょっと微妙な出来かも。

イタリアでたっぷり見たティツィアーノも。
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ベネチア派のタッチはこのようにボソボソしている。

リューベンスの部屋が充実していた。凄い大きい最後の審判リューベンスバージョンが。
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この強烈な描写。

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この群像の驚異。
ヨーロッパ滞在では実物を通してすっかりリューベンスの表現力の高さを思い知ったなあ。
多作で工房制のせいなのか明らかに手抜き作品もあるけれど。
打率はレンブラントの方が高い。

レンブラントの作品ももちろん。
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このキリストの下にいるのは、レンブラント本人ではないか?

たまに、このような虹を描いた作品を見かけるのだけど、
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1500,1600年あたりの虹の描写にはプリズムカラーが見られないことが多い。
光は白っぽく描くと言うのがルールだったのだろうか。

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ムリリョ。

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ブーシェのエロ画。


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隣のノイエピナコテーク(近代絵画館)は時間無かったので駆け足で。
ちょっと地味だけど。

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クレーも、滞在期間中にたっぷり見て、
ようやくその良さがわかってきた作家の1人。

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エルンストの小作がバリエーション豊富にあったり。

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分析的キュビズム以後のブラックはイケてるというのも発見の1つ。


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ここに来て、マッケにちょっと惹かれる。

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マルケにも惹かれる。



鑑賞後、ミュンヘンの音大に通う知り合いのMさんと会ってランチへ。
行きたかったピナコテークデアモデルネ(現代美術+デザイン美術館)はなんと改装閉館中と
聞く。ガーン。
こないだ調べた時はやってたはずなんだが… 

その後、
もう1つ、私設の美術館なのかな、ブランドホルスト美術館へ。
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撮影禁止だけれど、ここのコレクションが豪華!!
入ってすぐウォーホルのペインティングがあって
その後ポルケの素晴らしいペインティングと続く。
その他60年代以降のミーハーな作家チョイスは、
名作を手っ取り早く見られるのでありがたい。
 
中でも、最上階の広い1フロアは全部トゥオンブリに当てられていて
レパントシリーズが一挙に見られたのは感激だ。
何時間でもいれそうな感動的な空間だった。

その後Mさんに紹介されたミュンヘンの美大に通うSさんと会って
いくつかのギャラリーを教えてもらった後に市街地で乾杯。
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市街地には歴史的で大きな建築がたくさんあり、
他の主要都市とはまたひと味違うゴージャス感。

ミュンヘン美術院にも連れて行ってもらう。
ここもスタジオの天井が高いなあ。
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中にいた学生さんとも少し話す。
ベルリンがうらやましいとのこと。
ミュンヘンもブランドホルストとか良い環境じゃん!って言うと、
あれしか無いからミュンヘンの人は飽きてるんだ、
ギャラリーも少ないし、
狭いからみんなベルリンに行きたがってるんだって。 
なんという。まあでも、そんなもんなのかなあ。
札幌人からすれば、贅沢な悩みなんですけど…。 

コーキ君と午前中から夕方まで郊外のギャラリースペースを回る。
まずは、サー・ジョーンズ・ソーンズ美術館へ。
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コーキ君も、人にレコメンドされてて初めてくる美術館との事。
建築家の個人美術館で、一見なんの変哲もない入り口だけど
入ってみると遺跡のように複雑で、物だらけの高密度な博物館という感じでかなり異質、
前情報無しで来たのは勿体無いかも。

次に、Camden arts centre(カムデンアートセンター)へ。
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図書館を改造したアートセンター。
1階にカフェとブックストア、2階が大きめのホワイトキューブがいくつかあって、
3つの展示が行われていた。
展示自体はちょっと微妙だったけど、スペースがおもしろい。

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その後夕方まで再びギャラリー巡り。
やっぱり、NYでもパリでもどこでも、
なかなか良い巡り会いは訪れない。
住んでるベルリンでさえ、ヒットの方が少ないものな。
それでもなかなか、参考にはなったな。

ロンドンブリッジ駅でコーキ君とお別れ。超ありがとう!
おかげで効率よくいろんなとこ回れたし、
ロンドンで一度も激マズな飯に当たらなかったです。
しかも米の鍋炊きの方法まで覚えた。

ガドウィック空港からドイツへ戻る。
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なぜか魚に見送られながら。
ベルリンではなく、ミュンヘンへ。
帰国後最後の都市巡り!

空港へ着いて気付いた、市街地への行き方調べ忘れてたわ。
目の前にあった近未来なインフォに聞いてみる。
大きな画面とタッチパネルがあり、質問ボタンをタッチしたら
インフォのオバサンがデカデカと画面に現れて会話して解決した!21世紀っぽい。

0時くらいに、中央駅すぐ近くのホステル到着。

先日全部見れなかった大英博物館へ再び。

ミイラをみて、
こんな時代を超えて見せ物にされるとはまさか考えてなかったろうに…
とおそらく多くの人と同じ感想を持ちながら、
各文明の装飾具などの美しさにも惚れる。

日本コーナーの展示もしっかりしてるっていうか
驚いたことにめちゃ現代の物の展示まであった。
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工芸作品はもちろん、アイヌ工芸の展示も。
森村さんの作品とか、
畠山さんの震災後の東北の写真まで。 

時間オーバーで企画展のポンペイ展が見れなかったのが
大きな心残り。けっこう人並んでたししゃーないが…

次は昨日途中でタイムアップしたナショナルギャラリーへ。 
ターナーの「雨、蒸気、速度」はテートブリテンではなくこっちにあった。
さすがに良いです。
同じ壁面に、これまた有名なコンスタブルの「乾草車」も。
こっちが意外に画像で見るのとギャップがあって、
割と先入観イメージでは素朴ななんてことない風景画だったのだけど
思いのほかサイズがデカイし塗りがワイルド。
やっぱし実物の情報は違うなあ。 

ゴッホのヒマワリの一番有名なバージョンもここにあって
人だかりができていた。
教師時代、光村出版の教科書の付録でこの絵の原寸大ポスターが
付いてきたので美術室に貼っていたなあ。
ポスターを前に美術部の生徒を捕まえて一方的に、
朽ちかけた花の配置や種部分の細かい筆の置き方、
全体の塗りの違いなどピックアップしてこの絵の良さを語っていた。

しかし実物は色がぜんっぜん違うなあ。
長時間複製を眺めてただけあって、
先に作った印象がさらにギャップを感じさせる。
ほんの少しだけ緑方向に寄ったような黄色が基調で
その絵具達による光の反射のさせ方はどうしても
複製では再現ムリだろうって感じだ。 なるほどな。

もう一回古典ゾーンでファンアイクとデラフランチェスカを
脳内に叩き込み、移動。

V&Aへ。しかし大英博物館とナショナルギャラリー後に
V&Aの規模を喰らうのはさすがに無茶だった。やや目眩がする。
ボウイ展は有料だし諦める事にして、他の広大な展示を駆け足で。
ラファエロの巨大絵画部屋などがある。
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せっかくイギリスに来たんだし、ウィリアムモリスくらい浴びとくかっつって
ミーハー心満載で部屋に向かうも閉鎖中!!あらあ。

ワシントンDCの博物館に続き宝石ゾーンでのめちゃデカいダイヤの
光の反射っぷりに感動する。
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ダイヤからの反射光をキャッチしようといろいろ撮ってみるが
なかなか難しい。


だんだんロンドンにも慣れて来て、
つい一時間程寝坊してしまった。
疲れがたまって来てるのか、
歩いててもなんとなく頭がフラフラする。


まずはテートブリテンへ。
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ロンドン来る前はテートブリテンはテートモダンと何が違うのかよくわかってなかったが、
一周して納得。
なるほどイギリス美術のゴリ押し、ローカル美術館だったのか。
これが全体通して非常に面白かった。
展示ラインナップに関しては今回はテートモダンよりこっちのほうが好み。

企画はシュヴィッタースの回顧展。撮影不可。
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渋い構成主義的なコラージュなどが並ぶ。
割と小振りな作品が多めで地味なんだけどとても好み。センスが良い。
そもそもこの人ドイツ人じゃないかと思って解説など読んでみると
イギリスに亡命してたりハードな人生だった。
晩年は具象画描いたりして、ああ…ってなる。


2階のホールでも別企画、こちらはサイモンスターリングの映像を
薄暗い中で巨大スクリーンと良い音響で。
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ここの会場をフィクション化した内容で、
いろんな展示の歴史と詩的な要素が入り交じる、
んで3DCGであろう技術やカメラワーク等作り込まれていた。
初めてサイモン作品を見たが、いやなんてしっかりした作家だと思いました。

さらに別企画はランドスケープ特集で
ここの展示もロンドン流なのかわからんが
共通したテーマや構成を持った古典と現代の作品を並列させていた。
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普通に常設もかなりおもしろかった。
僕が大きな美術館の常設が好みなのは、
単純に絵画が多いからな気もする。。。
つってもテートブリテンはローカル軸の美術史を追えるのが
楽しい。
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古典~1960年代くらいまでは、
ちょっとメインストリームから離れた美術的にはやや田舎臭いけども
各時代毎に変に気になる作家(例えば過剰演出絵画のジョン・マーティンとか) 
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が気になった。

60年代以降、ブリットポップなホックニーやハミルトンが出てくるあたりから
グンとメジャー感が増してくる。
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90年代の部屋なんて、
ピーター・ドイグやゲーリー・ヒューム、クリス・オフィリ、フィオナ・レイ、
後期ブリジット・ライリーの絵画がズラリと並び、
さらにダミアン・ハーストのインスタレーション、レイチェル・ホワイトリードの彫刻 など
豪華極まり無い。しかもほぼ代表作と言える品揃い。
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最後の一番新しい2000年代以降の部屋も、トマ・アブツやライアン・ガンダーなどが
すでに並んでおり、
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そうかこうやって並べられるとイギリスだけに限っても
こんな顔ぶれになるんだね…イケてるぜアピールを喰らった。

一体どうしてだ。自国の現代美術文化でこんなブランド力を見せつけることが
できるのは、優れた作家輩出の打率が高い(ように見える)のは、
美術館、博物館がガッポリあってハイレベルな勉強ができるからなのか?
それはヨーロッパ全体的に同じ事な気がするのになあ。
特別な政策か何かのせいなのか?文化を支えるお金持ちがとっても多いからか?
結局、戦勝国だからなだけなのか?ふーむ。

さらにさらに別館はほぼターナーの個人美術館みたいになってて
こっちもとてもおもしろい。
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クロードロランの影響を抜けたボワッボワ気味な画面になってからと、
未完成のまま残されたいくつかの作品の画面作りが興味をそそる。
ターナーの理論的な色彩研究にスポットを当てたゾーンもあって、
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スペクトル研究や、イタリアなどまで旅行して光の違いを分析したり
カタい感じのターナーの側面が見れる事が良い。


次はナショナルポートレートギャラリーへ移動。
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肖像画専門の美術館。
歴代の王室の面々や貴族等はよく知らんので割と流し見してしまったが、
ダーウィンやシェイクスピアなど突然超有名人の肖像がでてくると
おおっ、ダーウィンも描かれたんだ…となんとなく感慨深くなる。

時系列展示で、写真ブースを超えるとやっぱりおもしろくなってくる。
ベーコン、フロイドとかも当然あるし、
Sam Walshのポールマッカートニーも目立つ。
ウォーホルやカッツなどの英国外の作家のも。
現代では、ジュリアンオピーが描いたダイソン社長の肖像などがあった。


そろそろ体力が持たんが、隣がナショナルギャラリーなので
つい入ってみる。今日はさわりだけにしよう…
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っつっても、ホルバインの『大使たち』、
ヤンファンアイクの『アルノルフィーニ夫妻像』と傑作が続く。
いつみても北方ルネサンスのこの辺りの描写の緻密さにはそれだけで
圧倒されるけれど、ホックニーの秘密の知識に書かれていたように
如実な光学機器への関心を示す冷静な態度もグッとくる。

ダビンチの岩窟の聖母別バージョンがあったけど、
これはなんとなく違和感。

しかし何より一番おおお!?となったのは、
ピエロデラフランチェスカの『キリストの降誕』 。
そんなに有名な絵ではないはずで僕は初めて見たが
全館写真撮影不可なので画像リンク貼ってみた。
↓サイトの一番下の絵です。
http://www.emimatsui.com/subject/new_testament/new01.html

これはなんというか…絵画の不思議が詰まっているような画面作りで
周りに並んでいる作品と比べて浮いてたので気になってしまった。
正方形の画面にこの配置、地面の影や植物、
後ろの2人の未完成な顔も含めて妙に現代的とも言える。
何が現代的なのかはわからんが異様だ。

これにより疲れがやや回復し、バロックゾーンに行く前に閉館時間に
なっちゃったのでトラファルガー広場から国会議事堂まで歩いてみた。
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ああようやく少しロンドン観光って感じ…そしてまた一瞬で疲れ果てた。
 
夜はコーキ君についていって知り合い会に参加。
ってメンバーを見れば某女性写真家さんなどと普通にお酒を共にしてるなど。 
こういうことが起こるのが海外マジック… 

今日はギャラリー巡りの一日。
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ロンドンの地下鉄は深いよなあ。

かなりの数のギャラリーがある。
一番まとまってる地域は、ほぼ歩いてまわれるので
サクサク回れる。
高級ブランド外エリアと一致してるので
どうも他の街でギャラリー巡りするより落ち着かん。
なんかこう…貧乏人ですいませんて気持ちになってくる!

途中ロイヤルアカデミーでマネ展もやっていたけど
これ見てたらキリない。いろんなところで代表作は見たのでやむをえずスルー。

ギャラリー巡りで気になったのは、
White CubeでEberhard Havekostのペインティング、
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Carrol/fletcherでRichard Walker、

David ZwirnerでMarcel Dzamaなど。
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街の中心部を歩く。
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赤いバスが目立つ市内だが、
ここまでバスだらけだとさすがにビビるわ。

続いてサーチとサーペンタインへ。
さすがに別格な規模でどちらも見応えあり。
サーチはロシアの若手作家紹介企画と、
地下のリチャードウィルソンの重油の作品も見れた。
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このJanis Avotinsっていう画家、いいな。



サーペンタインでは屋外がフィッシュリ&ヴァイスの岩の作品、乗せ方の造形がいい。
本館ではローズマリー・トロッケル(また)の回顧展。やっぱり良かった。
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近所のヴィクトリア&アルバート博物館に入ってみるけど
すぐに閉館時間になってしまった。
ヘトヘトだからちょうどいいっちゃいいけど、
大英博物館があって、さらにこのクソデカイ規模の博物館があるとは
どういうことなんでしょ。。
時間があったらもう一度来てみよう。常設はここもタダだし。
企画でデヴィッドボウイ展もやっているのだけど
ジギースターダストしか聞いたことないからあまりピンと来ないのは
勿体ないんだろうか。


いやしかし、円安がさらに加速してて、マジ慎重にならねばヤバい。
物価が高いと言われるロンドン、地下鉄はやむを得ないとして
パンばっかり食ってればなんとか粘れるはず。
タダ美術館多いし。 

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帰道、ハト糞を浴びすぎている車を見た。 

まずはバービカンセンターで、
デュシャン、ケージ、カニングハム、ラウシェンバーグ、ジョーンズ
の企画展を見にいく。
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下のホールで大学の卒業式をやっていて、
どっかのご家族のシャッターをまた押して上げた。

バービカンは広くてやや戸惑ったが、
展示室は3階だった。
あら、下調べ不足で
カニングハムの舞台の公演はやっていなかったけれど、
フィラデルフィアで見逃した、階段を下りる裸婦供花嫁、など
重要な初期油彩を見る事ができてガッツポーズ。

期待をしていた大ガラスのレプリカ展示はなんと、
あの無骨な木枠に入ったストックホルムのバージョンだった。なんでぇ〜?
テートモダンにも無かったので、残念ロンドンバージョンを拝む事はできず。。。

5作家がどういう風にインスピレーションを交換し、
作品のアウトプットに繋がっていったかというのが丁寧に追えるような展示に
なっており、企画のおもしろさが光りまくってる。
アイデアをリレーのように受け継いでたりして、
あんたたちラブラブだな!!!!と思わず叫びたくなるような
内容でした。

その後Facebookでロンドンにいることを発見され、
偶然ロンドン観光をしていた高校教師時代の生徒と会う。
まさかこんな場所で会うことになるとは!
大英博物館近くのカフェで近況等を話す。

知らないうちに立派に大人らしくなって、
すっかり無精ヒゲ面ボサボサの貧乏画家になっちゃった元教師は感無量ですよ。。。。
大英博物館のファラオ像の前で記念撮影をしシーユーアゲイン。 

そのまま僕は博物館巡り。デカすぎてすぐにクタクタになる。
半日じゃ回りきれん…とりあえずロゼッタストーンをガン見して
ぐるっと一周して終了。
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ぐわ〜これは見応えたっぷりだが、
今からこのボリュームを喰らうのはちょっと辛い。
入場無料だし、もう一回来よう。 

まずは早速テートモダンへ向かう事に。
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ミレニアムブリッジ。ノーマンフォスター建築が目立つロンドン市内、
この橋はその中では地味だけど便利な位置だ。テートモダンが見えて来た。かっけえ。
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企画はリキテンスタインの回顧展(撮影不可)で、
ブラシストロークのシリーズから始まり、
おなじみの代表作→風景→巨匠オマージュ→鏡→
ヌード→初期筆跡抽象画→水墨画
という展示構成。 

リキさんの生真面目さが良く解る画家得な内容。
なんというか、巨匠の中でも優等生って感じ。

キャリア中期の一番有名な作風あたりから、
ドットと枠線をコミックや印刷の手法の絵画化しているのだが、
以降はその手法を自作のルールとして定着させつつ、
絵画史への展開や、
ブラシストローク、鏡など抽象的なモチーフへの展開、
後期は中国の水墨画への展開となっていく。

水墨画などまでいくと、もうドットは固有色の表現ではなくなり
霧の様な空気の層になり、
また例えば山と空の境界線も、線ではなくてドットの大きさの段差によって
表現されていて、マンガ期とはだいぶ離れたアプローチ。

手法を固定化させた上でのシリーズ展開なので
禁欲的な苦しさがたまに感じられる。
表現主義的なブラシストロークとの掛け合わせなど。

鏡の反射や、パーフェクト/インパーフェクトシリーズなどだと、
モチーフ自体がドットの抽象性と相性が良いのかしっくり来てるように見えた。
いや、その辺が単に自分の好みなのかも。


続いて常設、一部展示替え中で見れなかったが、
それがマティス&ライリーの部屋だったりして
ちょっとガックリくる。

テートモダンもMOMAやポンピドゥーとはちょっと違う構成をしていて、
ゆるやかに時系列を守りつつも、
いくつかのテーマ毎に部屋割して、
近代から現代の作品を並列させるやりかただった。


なので、近代以降の美術史をがっつり勉強するって感じよりは、
オレらの企画力、センスを通して見てくれ!って印象。
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こんな風にテーマ毎に説明のキャプションが。
確かにちょっとイレギュラーな組み合わせがあったりするのは良いけれど、
結局あまり気にしないで見ちゃうな。

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ヒルシュホルン、こーゆーの見るとベースはマトモな彫刻家なのかもって感じる。

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アルフレッド・ジャーの光る机がアップダウン。

ミニマル系彫刻がまとまってる部屋で。
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菅木志雄さんの石の作品が普通にドーンと展示されていて
おお!!となる。

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地味なアルバースもこうやって
ある程度のバリエーションで並べられると俄然良く見えたり。

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タービンホールは今は何も展示してなくてガラン。
これはこれでカッコ良い。
ここは建築がカッコ良すぎてズルいよね。
それとミュージアムショップが充実している。

なんだかんだ半日以上費やしてしまい、
残りの時間はまず、
ヘイワードギャラリーで光のインスタレーションを集めた企画展を見ようと思ったら予約制で断念、
近くのコートールド美術館へ。印象派祭りな美術館。

さすがにどこにでも大量にあって胸焼け気味の印象派、
これだけあると駄作と良作を見分けるには集中力が必要で、ついついサーっと見がち。だが、
マネの「フォリーベルジェール劇場のバー」がここにあった!
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後ろの鏡に写ってる角度が変なのでいろんな疑惑が画面内に沸き上がる。
それと柱の光が2つの白丸となって画面構成に
ぐっと違和感を与えていたり、なるほどねえ〜。

ぐったりして帰宅。
ロンドンのポンド硬貨が無駄に分厚くて重くてなんなんだ。
電車代高えし!1dayチケット800円くらいのを毎日買っちゃうのがベストかな。 

珍しく飛行機の時間が夕方なので、けんさんちでギリギリまで下調べ。
バービカンセンターでデュシャンとネオダダ近辺の展示やってるのね。
ロンドンでデュシャンとくれば、
ハミルトンが作った大ガラスのレプリカが見れるかな!?
なんだか大ガラス・ラリーみたくなってきている。

ベルリン・シューネフェルト空港→ロンドン・ガトウィック空港へ。
フライト約2時間弱。
空港からFirst Capital Connectっつー電車で市街へ。
1時間弱でロンドンブリッジ駅に着く。 
すでに夜で景色も暗いけど、少し歩いて地下鉄駅探しに彷徨いながら
テムズ川の向こうにタワーブリッジを発見し、
「おおおおここはロンドンだなあ!」とアガる。
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大都市に来たことを実感するこの瞬間はNY、パリ、どこも気持ちが良い。
自分が道に迷ってることなんてどうでもよくなってくるものだ。

うろうろ地図見てりゃ、地下鉄駅は発見できた。
そしてロンドンでお世話になるコーキ君と待ち合わせし、
家にオジャマする。

古いアパートで、
自分で壁塗ったりかっこよくアレンジしていてイイ感じ。
フラットメイトがちょうどいなくなったばかりで一部屋空いてるってことで
ベッドも用意してもらえて、こりゃラッキー。すんません。

各国で、みなさんの家に泊めてもらったりしていますが、
それぞれ部屋借りて、ここで生活してるんだと思うと
なんか感慨深いものがある。

ロンドン情報もがっつり教えてもらって、
明日から移動だ。 

オスロ2日目。
Facebook上でリアルタイム旅報告をしていたら、
I先生から、オスロなら海洋博物館にも行くべきだとのレコメンドが。

急遽予定を詰めて朝一で駅前からバス乗り、
博物館方面のビグドイ地区へ。ちょっと郊外。

博物館エリアに着くと、別々の建物が3つもあった。
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「Kon-Tiki」「FRAM」「Norsk Maritimt Museum」
…ん〜、下調べ不足でどれが何なのかわからない。 
名前からしてNorsk Maritimt Museumが海洋博物館っぽいので
これに入ってみる。
中は古い船や船の装飾、船の歴史を追う模型群、
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海洋絵画などが地味ながら並んでいてなかなかおもしろい。

次に隣のKon-Tikiって書いてる建物へ行ってみる。
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中にでっかい船の模型がドーン!
説明をババッと読んでみたところ、
Kon-Tikiっていうのは船の名前で、
ヨーロッパから太平洋の島々まで研究のために渡った偉大な船らしい。
語学力不足で詳しい経緯などわからずだったが、
こちらもなかなかの見応え。

あとからネットで調べたらハイエルダールっていう民俗学者が
南アメリカからポリネシアに文化伝承があったことを証明する為に、
ペルーからコンチキ号で太平洋を横断したとのこと。

なるほどそれで民族博物館にあるような装飾具類なんかも展示されてたのね。
モアイ像のレプリカがあるのもそういうことか。
 
時間が無くて「FRAM」と書かれた妙な形の建物は断念したのだが、
後から調べたらここが一番オススメらしい…なんてこと!!
フラム号っていう北極探査船の博物館で、この船が丸ごと保存されてて
中に入っていろいろ見る事ができるらしい…めっちゃ面白そうじゃねえか!
しまった。

そこからちょっと離れて10分ほど歩き、
博物館系で一番の人気スポットらしいヴァイキング船博物館へ。 
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うわあ展示がとても洗練されている!
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デカくて黒い、洗練された形のヴァイキング船にぴったり合う様な建築。
船は土に埋まっていたのが発掘されたモノらしく、
女王の埋葬に使われてたらしいんだって。 

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いろんな道具類の装飾もおもしろい。

船だらけの異質な博物館群を後にして、
バスで今度は ヴィーゲラン彫刻公園へ。
ここはもっともっと異質だ。
ムンクと同時期くらいのノルウェーの彫刻家ヴィーゲランが
作った公園で、
妙なポーズをした人体や、妙な形に絡み合う群像が
広い公園内にズラリと並んでいる。 
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同じポーズをとってはしゃいでる人達。気持ちはわかります。

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どうでもいいけど犬、エラいな。

札幌の芸術の森にも作品があるので、
周りには知ってる人も多いかも?

しかも公園の中心には、ごちゃごちゃごちゃごちゃ〜っと
すしずめのように人の群れが凝縮された塔が建っていて、
その周りもものすごいポーズの群像が並ぶ。
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最初はおかしなインパクトとして見えていたが、じっくり見だすと
けっこう感動してしまう。人生に対して表現がダイレクトなんだもの。
赤ん坊、思春期、恋愛、家族、老い、全部このぐちゃぐちゃの中に
詰まってるじゃねえか。 
それにそもそも造形レベルが高い。
 
横にはヴィーゲラン美術館も併設されていて、
公園の彫刻のプランや、他のいろんなタイプの作品が並んでた。
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プラス企画展で、スウェーデンの作家マイケル・ヨハンソンの個展。
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スタイリッシュなインスタレーション。 
この作家さん、横浜の黄金町バザール2012に参加してたのね。

やべえ見応えあって、長居してたらだんだん時間が無くなって来た。
帰りの便は今日の夜だ。
急いで今度はトラムと地下鉄で ムンク美術館へ!
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地下鉄、やっぱ北欧はホームも電車もキレイだ。

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到着。

しかしムンク150周年サイトで見た感じ、
薄々そうなんじゃないかなと予想していたが
夏の回顧展でドバッと一挙に公開するせいなのか、
今は違う展示をしていた。

ドイツ表現主義ベースの個人コレクションの企画だった。
それはすでにドイツでいっぱい見てるからもういいっす!

にしてももう少しムンクも織り交ぜてるのを期待していたなあ…
ムンクは最初の一部屋と残り数点のみだった。
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もちろん並んでいた作品群は勉強になった。
晩年の有名なこの自画像も拝めたし、
フラットな色面を強調してる作品、
思春期の別バージョン、ヴァンパイア…
やっぱりムンクはヤバいぜハアハア!!

僕にはこういった狂ったレベルの感情へのダイブや世界の知覚ができないので、
そのような感覚を少しでも見せてくれて、
かつ装飾的なムンク絵画に惚れてしまうのかもしれん。

企画展はこんな感じ。
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帰りは中央駅からメタリックな快速で空港へ。
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離陸直後の夕暮れオスロ上空の不思議なフィヨルド風景で締め。

いやあ、オスロは小さい街ながらパンチが効いてて良かったな。
100年前の地元出の作家の名作美術と、最新の都市型現代美術の対比が
こんなに激しい場所はなかなかないかも。

僕は帯広からの札幌っていう、
ローカルのローカル出なので、考えさせられる対比だった。
当然ながら、
都市型パッケージされてるような大御所作家の皆さんだって、
必ずどこかの地域で生まれ育ったわけで、NYだろうとロンドンだろうと
それぞれがローカル性を持っているわけだ。
プラス、大都市には大都市特有の非ローカル性があるように思えて
そこに照準が合わさってるような現代美術コレクション。
大きな古典美術館も似てますわな。

一方で、ムンクはフランス(ニースにも!)やドイツに滞在して
当時の最先端の芸術運動に触れているし、
ヴィーゲランもフランスやイタリアに留学していろんな影響を受けている。
ずっとノルウェーに居続けたわけではなくちゃんと最先端を勉強してるんだ。
その上で作家本人の遺志や国の考えで、
最終的に作品が他国に散らばりすぎないようになっていて
それがそのまま観光資源になっている。
地元出の芸術家がそのまま観光資源になってる状態って羨ましいよ。
これも1つのローカル推しのパッケージングだと思う。

どちらにしたって、
少なくとも造形作家が一番大事にすべきことは変わらんのな。

まあ、ノルウェーはローカルとはえ立派な西洋の一部なので、
さらに遠い東洋日本の北海道からやってきた僕はまた
状況は違うけれども、何かが少しクリアに見えた気はする。

それと驚いたのが、
instagramでMunch150ってアカウントをフォローしたら、
自分が美術館で撮ってアップした写真を速攻Likeしてきた。
柔軟な態度に関心させられた。 

朝一の飛行機で今度はオスロへ。
航空会社がairberlinなので今回はテーゲル空港発です。

もちろん現地でムンクを見るために行くのだが、
いろいろ調べてたらオスロにも昨年できたばっかりの現代美術館があるとのことで
楽しみ倍増だ。
2時間弱でオスロ空港到着。

今年はムンク生誕150年らしく、
夏に過去最大級の回顧展が行われるらしい。
特設サイトもある。

ホントはその展示が見たかったのだけどなあ。
そのためか空港からすでにがっつりムンク推し! 
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もちろんタブローではなくプリントのパネルだ。
ウェルカムムードでとてもキレイな空港なのに、
いきなりこんな妙な絵を堂々と見せつけてくるの凄い笑

バスで市内へ40分。片道140クローネ。
北欧のクローネという響きはもはや軽くトラウマな高額っぷりだ。 
ノルウェークローネは今1クローネ=17円くらいなので、
やはり高い…。

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がんがん開発中な雰囲気の新興ビルエリアを通過して、バスは中央駅に到着。
いやあ今日は快晴で思ってたよりポカポカ暖かい。

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首都の中央駅の割とには小ぢんまりしてて、キレイな雰囲気だ。

歩いてすぐにまずオペラハウスがあるので行ってみる。
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海に面していて不思議な形。中もちょっと見てみたけどカッコ良い。

スロープから屋根までダイレクトに登れて、街並とオスロフィヨルドが一望できる。
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おお〜オスロフィヨルドは地味なフィヨルドだけど、
それでも見た事無い雰囲気の海って感じはするな。 

次に駅前からトラムに乗って、
早速Astrup Fearnley Museetという現代美術館へ向かう。
ぐ…トラムも一回500円くらい!
しかも最寄りの停留所の市庁舎前で降りてみれば、
駅前からでも全然歩ける距離だったし。
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なぜか市庁舎には入れないようになっていた。
この中にも絵画作品だらけだと聞いていたのだが残念。

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これはノーベル平和センターだって。
気になるけど時間の都合で断念。

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市庁舎前の広場から西への海岸沿いはニュー観光スポットって感じがして、
遊歩道になってて平日の午前中でも結構人が集まってる。
その先にAstrup Fearnley Museet があった。
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これまたインパクトある建築、レンゾ・ピアノ設計のようだ。

エントランスにいきなり置いてあるのがなんと、
村上隆さんの3mフィギュアじぇねぇか。
しかもこれ去年ガゴシアンで発表したばかりの超近作だ。
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後ろに回ると女の子のお尻がベロッと出てて、
パンツの食い込みがちょうど大人の人の顔の目の前に来るような彫刻なので、
日本の美術館に展示していたらクレームの可能性あり。
が、ここでは老若男女(ベビーカーの赤ん坊含む)が割と楽しそうにwow...!
な感じで鑑賞されていた。

賛否のありそうな彫刻だが、Takashiさんの絵画同様
細部の細部まで作り込みが尋常じゃない。 
単純な話、
例えばこないだイタリアで見て来たベル二ーニの
「聖テレジアの法悦」がエロくて超絶技法なことを考えると、
扱うモチーフこそ現代的で日本のポップカルチャーの一部だけど、
造形的なアプローチは極めて古典的なクオリティ主義なのではないか。 

地元の若者らしき人に「ちょっと写真とってちょうだい」と
言われ、作品とツーショットで取ってあげたりもした。
何処に行っても写真を頼まれるのは、
いつも僕の首から一眼レフがぶらさがっているのと、
頼みやすそうな隙があるんだろうな。 

美術館の半分は、狭めのブースが並んでいて、
地元を含む多種若手のラインナップ。
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日本の三宅信太郎のインスタレーションもあった。

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79年生まれ、Nate Lowmanという作家の絵画…
なんでこのくらいのクオリティでここにインしているのだろう。

もう半分はめっちゃくちゃゴージャス。
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まずハーストの代表作がズラリと。
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スポットペインティング凝視する。
凝視したってこのドライな画面に絵画らしい感動はしないのだが。
前にも少し書いたが、下塗りキャンバスに手塗り感のあグロスの効いた円。
キャンバスのサイズと配列の幅が完全にピッタリしてるので
作るのは見た目より面倒だろう。
プロセスを想起させるようにルールに従って作られたシンプルミニマルな画面に、
カラフルな色彩ドットによる装飾性、
これだけでもデミアンコンセプトに潜れるし、絵画になってますっていう作品だな。


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バーニーの大規模なインスタレーションも。
クレマスターのいくつかも流れてる。

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奥にはまたクリストファー・ウール。今やどこにでもありますね…。
最初に現物見た(バーゼルだったか)時の期待にそぐわぬ感動は、
もうしなくなっちゃったかもしれない。
やっぱこのシリーズよりも最近のスプレー擦ってる作品の方が良いかな。

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トレーシー・エミン。
布地の作品は初めて見たが、以外とセンス良いのかも。

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クーンズも、バスケットボールもマイケルも巨大絵画もズラリ。圧巻だ。

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この下ネタ絵画を凝視してみる。
遠目から撮った写真だと、転写の上にバサバサ描いた筆跡って感じに見えるが、

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全部細密描写。ヤバすぎ。
アシスタント総動員としてもやっぱこれ見ちゃうと唸るしかねえわ。
徹底されたスーパー細密描写による、
ナンセンスなデジタルコラージュイメージの絵画化。
絵画も、現代美術のアプローチにおいて色々な使われ方をする。

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さらにキーファー、ポルケの巨大作品が並んでいる。
やっぱりポルケの絵画には絵画愛があるよ。

…しかし、この超ミーハーなラインナップはどういうことだ。
しかもどれもマスターピースレベル。 
まさかオスロでこんな展示を見る事になるとは…
私設美術館らしいので、
超大金持ちで超一流ギャラリーのお得意さんがいるのかな。

割とどこでも最新の現代美術館は、
超有名建築家の建築と超有名現代美術作品群がセットになっていて、
入り口前にはオシャレな広場があったりして、街の少し郊外に位置して、
「文化レベル高いぜ!アピールのパッケージセット」
のようになっている印象。
その象徴的な存在をここに見た気がした。

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賑わう海岸沿いを戻って、西側へぶらっと歩きながら、

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次に国立現代美術館、ノルウェーの70年代以降のビデオアート企画展で、
サラッと見ただけだが面白かった。映像研究室の生徒さんに見せたい。


そして市街地を通り、国立美術館へ。
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それほど大きな規模じゃないけど、
印象派やブリュッケ、ピカソなどは一通り揃っている。
それより何よりムンクの部屋のラインナップが感動的。
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叫び、マドンナ、思春期など代表作がズラリ!やべー。
各作品で塗りの質もさまざま。
叫びの一番有名なバージョン、
ダンボール板にフレスコ、色鉛筆で描かれていることを知った。
そのせいか色彩も想像以上に柔らかくなっている。

晩年の「キャベツ畑の中の男」なんかはものすごく変な絵!
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見た事ある有名な中に突然これが入っててギョッとする。

鬱々とはしているけれど、やっぱりムンク絵画は装飾性の意識が高い。
実はマティスと同系列の、裏側に位置するって感じ。
若い頃はフランスやドイツに滞在して活躍しているし、
同時代の美術ムーブメントをかなり取り込んでいる上で、
自分が元々もっているローカル性や個人体験が奇跡的に融合されてるよなあ。

同じ流れの地元作家も風景画を中心にけっこうおもしろい。
作品が良いっていうよりは、風土性が如実に現れてるところが。
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ついこないだまで南方にいたせいか、余計にそのギャップを感じる、

ただしかしムンクは別格だわ。
ノルウェーの国自体がそのムンクをこうやって大事に扱ってるのが凄い。
ムンクの遺志で多くの作品はオスロに纏まって、
積極的に他国に貸し出す事で存在感を絶対的なものにしていったのだとか。
う〜ん、このバランス…理想的。

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ユースホステルは中央駅から北へ徒歩10分。
オスロにはホステル少なくてやはり割高な中、
ここが一泊30ユーロくらいで便利。 
食事はもちろんスーパーのパンやホットドックで済ませる。 

宿のすぐ隣にある現代美術館、ソフィア王妃芸術センターへ。
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ジャン・ヌーベルによって改装された建物はこれまた広くて立派。
どこの現代美術館も名のある超一流建築家が手がけてますね。

近代以降のスペイン芸術を軸に幅広いコレクション。
ひとクセっつーか3クセくらいある。
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基本的にヘビーなテーマの作品が多くて他の美術館より3割増しで疲れる。

スペイン美術、やたら暗くて重〜いわ!!パリの裸婦連打とはえらい違いだ…
スペインの歴史についても知らない事だらけなのだが、
このヘビーさはやっぱしフランコ独裁政権など社会背景からの反映なんだろうか。

まぎれて、このインスタレーション異彩放ってたな。良い。
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本物の鳥がぴーぴー鳴いてる笑
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Helio Oitucicaってブラジルの作家。もう故人なのか。

ここの目玉作品はピカソの「ゲルニカ」だ(撮影不可) 。
ゲルニカ前はやっぱり凄い人の量で、
めちゃデッカい画面を引いて見るのが困難だ。
基本細部を見て、人が減った隙を狙って好ポイントを確保。落ち着かん!

ピカソ作品も沢山見て来たが、ゲルニカは真面目直球だ。
そもそもこの巨大な画面をこんだけコントロールできてる所から
絵の上手さがダイレクトに滲み出てるし、
モチーフの一人一人がシンボル、記号、になってるあたりの
デザインセンスもあり、
悲劇的なテーマも本来のピカソの得意技だし、
破綻のない高度な負の歴史画だ。

「アヴィニョンの娘たち」のような何回見ても困惑するような謎は無いけれども、
ピカソの傑作には違いなかった。
 
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ちなみにこれ、戦後すぐくらいのピカソ作品。
まだ出てくるよ未知のピカソが。

戦後絵画らへんにはチラホラ抽象表現主義絵画も混じっており、
ロスコなんてヒドい扱いで映像作品の部屋と同じ部屋にコソッと展示。
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意外だったのが、スティルが何枚かあったこと。
アメリカ以外でスティルを見たのは初めてじゃないか。
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加えて良いマザウェルとか、謎に抽象表現主義の中でも渋いところを持ってる。
なんでだろう。当時アメリカとの良好関係があったのだろうか。

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ロペスの絵画、小さいのが数点。もっとドバッと見れるかと思いきや。
しかもあれあんま感動しない。
同じくロペスのこのリアリズム人物像の出来の良さにむしろ凄み。


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くっついてる図書館がカッコいい!!

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カフェもこんな感じ。
いや〜ここもずいぶん広くて、かなり時間かかってしまった。
結局他を見ずにタイムアップ…。

腹ごしらえに、これまたすぐ近くのケンタッキーに入った。
チキンを食べていたら、ホームレスのばあさんが
客席を回って物乞いしてきた。
うっ、Badなスメルが…しょ、食欲が減退する…
客は皆ガン無視を決めて、最後にゴミ箱あさりしていたら
警察に連行されていった。。。ハードだわ。

駅からバスで空港へ。
結局、駅もプラドもソフィアも宿のすぐ近くだったので、
マドリッドでは半径500m以内の移動しかしてないな。 
市街地や観光中心地はもう少し先のようだし、
どんな街かさっぱり実感が無い。

ベルリンまでは3時間のフライト、けっこう離れてるな。
到着したら、寒い!!!
寒いけれども、このさすがの安定感雰囲気。
一気に落ち着くぜ。おれはベルリンが好きだ。

ああ〜なんか…全然スペインを満喫した気がしない!!
半分は風邪のせいだ。
イタリアもまだまだ見たい場所がたくさん残ってるし。
北欧の都市なら割とサクッと見て回れるけれど
さすがに南ヨーロッパをこの日程で回るのは無理があったなあ。 

それでもごっそり傑作を見たんだから十分過ぎるけれど、
一気に詰め込み過ぎた。コンテンツ豊富すぎるわ。 
ちょっと咀嚼するのに時間が必要だ。
またじっくり来れたらいいなあ。
 
ちなみに、日本本土とヨーロッパのおおよその比較をすると
こんな感じだ。
日本&ヨーロッパ
緯度は日本はもっと南にあるのだが、
ドイツの北端に北海道の北端を合わせてみました。
マドリッドからベルリンは、だいたい、鹿児島から釧路くらい。
こういうスケールで文化圏を考えるのもおもしろい。

日本は狭い小さいと言うイメージがあるが、
こうやってみると国土自体は狭くないし、長い。 
ただ、山だらけだから住める場所は狭いのか。 

南ヨーロッパ鑑賞旅最後の街マドリッド。

宿を出てすぐのマクドナルドで朝食。
イケメン系店員がカプチーノにスマイル顔を描いて、
Y子にニコヤカにウインクで決めて来た。
さすがラテンの血はイケてるなあ。

まずはプラド美術館へ。宿から徒歩10分だ。
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絵を描く者なら一度は見ておきたい、
ベラスケスの「ラス・メニーナス」がついに拝めるのだ…! 

期待通りさすがの巨大美術館な上にそのラインナップが独特。
ここも撮影禁止なので残念。なのでサラッと書く。

ベタだけどグレコが並ぶ部屋とか変すぎる。
でもグレコはファーストインパクトから慣れてくると物足りなくなってくるかも。

ベラスケス。
まとまっていろいろなベラスケス絵画を拝める贅沢さ。
まず、おそらくベラスケスの肖像画は飛び抜けて似ていると思われる。
なぜそう思うかと言えば、
どんな画家も顔を描くときって独特の表情クセがでてるものだけど、
ベラスケスにおいては、どの顔も表情まで完璧に描きわけているから。
ベラスケス絵画は総じてタッチが荒くてバサバサしてるのだが、
顔だけは筆跡もボカし気味にしてデリケートに扱っているし。
とにかく、人物の顔の描写は異常に丁寧で上手い。

ラス・メニーナスを実物の大画面で目の前で見ると
絵とのやりとりができる感がハンパ無い。
この絵は近づいて見るとかなりタッチが荒いので、
その描かれた空間には入っていきづらく描写の細部に目が行く。
ある程度離れたところで明らかに適正距離があって、
そこからの眺めは不思議でしょうがない。
絵の中のいろんな地点からこっちを見てくる。
こっちから絵の方を見て、遠い鏡から跳ね返ってくる視線は国王夫妻のもの。

はぁ〜 この今自分が立っている適正距離は、
絵の表面にあたる地点から後ろの鏡までの距離に等しいんだろうな。
絵の表面にあたる地点というのはいったい何なのか…
そんな絵画の不思議がとってもわかりやすく深く現れてるなあ。

ラスメニーナスでもやはり
王女から、美人の女官、奇妙な道化師、画家本人、
と並ぶ顔の存在感が凄い。
まさに傑作。

そして、さらに総合的に圧倒された画家は何と言ってもゴヤ!
コレクションがかなり豊富で、全時代のゴヤを一挙に浴びる事ができる。
初期の日傘もあれば、カルロス4世の肖像画もあるし、キリスト磔刑画もあるし、
マハも並んでる。 1808年5月3日の銃殺も。
…ずっと前に初めてNYのメトロポリタン美術館で見た時の印象は、
ちょっとヘタでファニーでおもしろい画家だな、
程度しか思ってなかったが、それは大間違いだった。

昨年の東京のゴヤ展で気付き始めたが、
ゴヤの上手さは単純な意味の正確なデッサン力というよりは、
人の表情やポーズ、動き、精神性、
それに絵画そのものに対する深い愛情みたいなことまで感じさせる演出力にある。
加えて大事なのはユーモア。 

ゴヤで一番衝撃だったのは、晩年の部屋。
ブラックペインティングと呼ばれる連作が並んでいて、
とてつもなく暗いというか怖い。トラウマになるが凄い。
「我が子を喰らうサトゥルヌス」もこのシリーズの1枚だった。
「砂に埋もれる犬」の不穏で謎な画面も素晴らしい。 

ボッシュの「快楽の園」も拝めた。
描写自体は高解像度の画集等でかなりいいところまで鑑賞できるので
実物を見ても想像範囲内だけど、三面開かれている佇まいと淡いグリーンの
画面のキレイさには、おお〜ってなる。

他にも有名作揃いで、
しかもこうなんというかパワータイプな感じの作品がズラリと並び、
結局丸一日プラドに費やしてクタクタになってしまった。

ホントは近くのもう1つの有名コレクションが集まる
ボルネミッサ美術館にも行きたかったのだが、無理だった。 

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雨もあがって青空の下のベラスケス像。

せめてスペインらしさをと、
宿の向かいの怪しいレストランでパエリアを食べて見たら
ものすごく不味かった。店のチョイスを間違えたようだ。
どうもスペインからツイてねえな。
 

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