去る4月30日、無事に今年一発目の個展が終了しました。ご鑑賞して頂いた皆さんありがとうございました。
いかがだったでしょうか。
最終日にはお客さん数人ともお話できました。
教え子達とも久々に会えて、その教え子達をケーキで釣って急遽搬出を手伝わせたり。ええ、人使いの荒い大人ですとも。
しかし会場には基本いなかったので、反応がどのようなものだったのか把握しきれていないので気になるところです。
そんなわけでお客さんとあまり対話ができなかった分、自己分析も含めながらここで少し振り返ってみます。
今回は、透明色のレイヤーのみで攻めようというのは最初から決めていた。
不透明色を使うとその色面が光を直接跳ね返して来るので、やや攻撃的な絵になる。
あまり攻め攻めな絵だと落ち着かなそうだと思った。
透明色のみで重ねると、絵の中にできる空間を覗いた時に、奥に奥に視線を沈めることができる。
で、下地の色からのやんわりとした反射で戻ってくるくらいが飲食しながらだとちょうど良い。
それに、前回の個展とは少し違った雰囲気でやってみようと。
階段は高い吹き抜けのキレイな白壁なので、空間を贅沢にゆったり使える良いチャンスだった。
階段を登ったところが展示空間のスタートなので、スタートでドンっとインパクトを与えられたらいいなあと考えて、
一番小さい作品と一番大きい作品を順に持ってきた。これはなかなか上手くいったと思っている。
踊り場のチビ作品と展覧会キャプション
2階から大きい作品を見る。
大きな丸がユニットになって、カラフルな丸の空間を覆う、
という構図がフッと浮かんで、こういう絵になった。
個展タイトルも、この絵が元になって決めたのだった。
階段を上って喫茶空間に入ると見えてくる6色作品、
こいつはどうやら今回の作品の中で一番賛否両論具合が激しいみたい。。
褒めてくれる人も沢山いたのだけど、
反面、とりわけ近い作家さん達からの評価が低い笑
酷評の一例
・場に馴染みすぎ、インテリア化
・1枚の中にいっぱい色があるのが山本作品なのにモノトーンじゃ微妙
・レインボーなカラーチャートが「ももいろクローバー」とか「セーラームーン」みたい
・わかりやすい色すぎる
・そもそも色自体あんま良くない
…などなど。皆さんはどう思ってるのだろう??
この作品はあらかじめ絵を引っ掛けるフックの数と場所が決まっていたので、
そこから逆算して、6枚同じ大きさで壁とのバランスが合う作品イメージを作った。
普段から色を沢山扱ってたら一度は試したい、色彩グラデーションの作品をここでやってみようと決めた。
お恥ずかしい話、色のグラデーションと来ればメトロポリタン美術館で見たケリーの大規模なスペクトラム絵画があるので、
何をやってもパクリにならざるを得ないとは思いつつ、あのあっけらかんとしたキレイさに憧れもある。
それとこの6パネルは、パネルをくっつけると丸の位置が隣同士で連結するようになっている。
こうしてみることで、自分に染み付いてる「1枚の中での丸の配置バランス」を崩してみようという試み。
1枚毎の色調が決まっているので、側面もカラフルに。
組作品というのも久々だったので、結果的にいろいろ試せる作品だった。
決してただのインテリアとか装飾にならないように、ちゃんと美術作品としてのモノを作ったつもりだったんだけど(絵画が装飾として機能する事はむしろ肯定的ですが、装飾だけになってしまっては絵画である意味が無い)、
まとめて辛口批評を頂いたので、考え込んでる上になんだかこの作品には妙な愛着が湧いて来てる笑
レインボーって、人によって強い既存イメージを持っている色なんだなあ。
6パネル作品の場所には事前にお願いして照明を追加してもらったので、一番光をしっかり当てる事のできた作品でした。
絵の中に光が入ると、かなり見え方が変わってくる。
窓際3点。茶色作品は、いつもの作品に近い丸の混ざり具合、水色の作品は、丸の混ざり方を少し変化させている。半不透明色を多用。
この2つも、モノトーン気味。今回モノトーンが多い理由は、全作品が色多用だとやっぱりウルサくて落ち着かないんじゃなかろうかという想像と、
モノトーンでできることを試してみたいという欲による。
中型作品は、とても薄い透明色を薄ーいまま重ねていったので、今までの押しが強めの作品とは
少し雰囲気が変わった。
これはこれで自分の引き出しを追加できた作品になったのではないかなと思ってます。
こいつらにも、もう少し光を当てられたらまた見え方が変わったなあ。
奥の小作品は、丸を重ねる技法で少し違うバリエーションで遊んでみた。
境界をハッキリさせないという要素は残しつつ、特別な狙いを含めたわけでもないので、タイトルなし。
「小さい丸の作品、六花亭の「雪やこんこ」みたい」
と言われ、確かに似てる…と後から気付く。しかしそんな意識をして作った訳ではない笑
そんな感じでした。空間ありきの展示プランで、いつもと違うアプローチを実行できたのが何より良い経験。
表面の質感を今までより硬質に見えるようなツヤにしてみたけど、写真ではやはり伝わらない…。
ブログで展覧会の事を書いてくださった皆さんのリンク貼ります。ありがとうございます!
・栄通記
http://sakaidoori.exblog.jp/15898179/
今回の展示で考えていたことを鋭く言ってもらえている気がしています。
・フリーペーパーWG
http://www.freepaper-wg.com/archives/1426
店内全体と作品との雰囲気を書いて頂きました。
また他にも休日来店された方々からはかなり店内が混んでいて、
作品の鑑賞がしづらかったとの報告も。。
申し訳ないです!
・kockaの日々日
http://blog.livedoor.jp/kocka_mov/archives/51234086.html
これは展示というかお店の様子をイラスト化して見せてます。
飲食店絵日記を書いてるんだったらここも書いてよ!と
無理矢理お願いしたら書いてくれました笑
・ワーキングフロー
http://takuji0808.exblog.jp/16271548/
搬入を手伝ってくれた後輩作家に感想くれくれ言ったら書いてくれました笑
デミアンハースト云々っていうのは、
サメの作品とか主にショッキングでグロ寄りなモノをつくってるのに、
ドットペインティングみたいなアプローチもちゃんとやっててズルいって言ったからでしょう。
・石倉美萌菜情報
http://fukutaroh.exblog.jp/12543620/
プレビエンナーレでデカい絵画を出品していた作家さんにも、
キビシい感想欲しいってダダこねたら書いてくれました笑
六花亭の店員さんの目撃情報曰く、
絵に穴があくような凝視をしながら長い事鑑賞していたとのこと。
こうやって挙げてみたら、半分以上お願いして書いてもらってますね。。。
まだまだ、感想お待ちしております!
鑑賞してもらえた方達と会ったら即聞くと思いますので、ウザいかもしれませんが宜しくお願いします笑
展覧会は、反響あってこそ。。
搬出では、大きな作品を外すためにちゃんと業者さんを呼んで頂いて10分もかからずに無事に取り外された。
階段用の脚立って便利…!!
いかがだったでしょうか。
最終日にはお客さん数人ともお話できました。
教え子達とも久々に会えて、その教え子達をケーキで釣って急遽搬出を手伝わせたり。ええ、人使いの荒い大人ですとも。
しかし会場には基本いなかったので、反応がどのようなものだったのか把握しきれていないので気になるところです。
そんなわけでお客さんとあまり対話ができなかった分、自己分析も含めながらここで少し振り返ってみます。
今回は、透明色のレイヤーのみで攻めようというのは最初から決めていた。
不透明色を使うとその色面が光を直接跳ね返して来るので、やや攻撃的な絵になる。
あまり攻め攻めな絵だと落ち着かなそうだと思った。
透明色のみで重ねると、絵の中にできる空間を覗いた時に、奥に奥に視線を沈めることができる。
で、下地の色からのやんわりとした反射で戻ってくるくらいが飲食しながらだとちょうど良い。
それに、前回の個展とは少し違った雰囲気でやってみようと。
階段は高い吹き抜けのキレイな白壁なので、空間を贅沢にゆったり使える良いチャンスだった。
階段を登ったところが展示空間のスタートなので、スタートでドンっとインパクトを与えられたらいいなあと考えて、
一番小さい作品と一番大きい作品を順に持ってきた。これはなかなか上手くいったと思っている。
踊り場のチビ作品と展覧会キャプション
2階から大きい作品を見る。
大きな丸がユニットになって、カラフルな丸の空間を覆う、
という構図がフッと浮かんで、こういう絵になった。
個展タイトルも、この絵が元になって決めたのだった。
階段を上って喫茶空間に入ると見えてくる6色作品、
こいつはどうやら今回の作品の中で一番賛否両論具合が激しいみたい。。
褒めてくれる人も沢山いたのだけど、
反面、とりわけ近い作家さん達からの評価が低い笑
酷評の一例
・場に馴染みすぎ、インテリア化
・1枚の中にいっぱい色があるのが山本作品なのにモノトーンじゃ微妙
・レインボーなカラーチャートが「ももいろクローバー」とか「セーラームーン」みたい
・わかりやすい色すぎる
・そもそも色自体あんま良くない
…などなど。皆さんはどう思ってるのだろう??
この作品はあらかじめ絵を引っ掛けるフックの数と場所が決まっていたので、
そこから逆算して、6枚同じ大きさで壁とのバランスが合う作品イメージを作った。
普段から色を沢山扱ってたら一度は試したい、色彩グラデーションの作品をここでやってみようと決めた。
お恥ずかしい話、色のグラデーションと来ればメトロポリタン美術館で見たケリーの大規模なスペクトラム絵画があるので、
何をやってもパクリにならざるを得ないとは思いつつ、あのあっけらかんとしたキレイさに憧れもある。
それとこの6パネルは、パネルをくっつけると丸の位置が隣同士で連結するようになっている。
こうしてみることで、自分に染み付いてる「1枚の中での丸の配置バランス」を崩してみようという試み。
1枚毎の色調が決まっているので、側面もカラフルに。
組作品というのも久々だったので、結果的にいろいろ試せる作品だった。
決してただのインテリアとか装飾にならないように、ちゃんと美術作品としてのモノを作ったつもりだったんだけど(絵画が装飾として機能する事はむしろ肯定的ですが、装飾だけになってしまっては絵画である意味が無い)、
まとめて辛口批評を頂いたので、考え込んでる上になんだかこの作品には妙な愛着が湧いて来てる笑
レインボーって、人によって強い既存イメージを持っている色なんだなあ。
6パネル作品の場所には事前にお願いして照明を追加してもらったので、一番光をしっかり当てる事のできた作品でした。
絵の中に光が入ると、かなり見え方が変わってくる。
窓際3点。茶色作品は、いつもの作品に近い丸の混ざり具合、水色の作品は、丸の混ざり方を少し変化させている。半不透明色を多用。
この2つも、モノトーン気味。今回モノトーンが多い理由は、全作品が色多用だとやっぱりウルサくて落ち着かないんじゃなかろうかという想像と、
モノトーンでできることを試してみたいという欲による。
中型作品は、とても薄い透明色を薄ーいまま重ねていったので、今までの押しが強めの作品とは
少し雰囲気が変わった。
これはこれで自分の引き出しを追加できた作品になったのではないかなと思ってます。
こいつらにも、もう少し光を当てられたらまた見え方が変わったなあ。
奥の小作品は、丸を重ねる技法で少し違うバリエーションで遊んでみた。
境界をハッキリさせないという要素は残しつつ、特別な狙いを含めたわけでもないので、タイトルなし。
「小さい丸の作品、六花亭の「雪やこんこ」みたい」
と言われ、確かに似てる…と後から気付く。しかしそんな意識をして作った訳ではない笑
そんな感じでした。空間ありきの展示プランで、いつもと違うアプローチを実行できたのが何より良い経験。
表面の質感を今までより硬質に見えるようなツヤにしてみたけど、写真ではやはり伝わらない…。
ブログで展覧会の事を書いてくださった皆さんのリンク貼ります。ありがとうございます!
・栄通記
http://sakaidoori.exblog.jp/15898179/
今回の展示で考えていたことを鋭く言ってもらえている気がしています。
・フリーペーパーWG
http://www.freepaper-wg.com/archives/1426
店内全体と作品との雰囲気を書いて頂きました。
また他にも休日来店された方々からはかなり店内が混んでいて、
作品の鑑賞がしづらかったとの報告も。。
申し訳ないです!
・kockaの日々日
http://blog.livedoor.jp/kocka_mov/archives/51234086.html
これは展示というかお店の様子をイラスト化して見せてます。
飲食店絵日記を書いてるんだったらここも書いてよ!と
無理矢理お願いしたら書いてくれました笑
・ワーキングフロー
http://takuji0808.exblog.jp/16271548/
搬入を手伝ってくれた後輩作家に感想くれくれ言ったら書いてくれました笑
デミアンハースト云々っていうのは、
サメの作品とか主にショッキングでグロ寄りなモノをつくってるのに、
ドットペインティングみたいなアプローチもちゃんとやっててズルいって言ったからでしょう。
・石倉美萌菜情報
http://fukutaroh.exblog.jp/12543620/
プレビエンナーレでデカい絵画を出品していた作家さんにも、
キビシい感想欲しいってダダこねたら書いてくれました笑
六花亭の店員さんの目撃情報曰く、
絵に穴があくような凝視をしながら長い事鑑賞していたとのこと。
こうやって挙げてみたら、半分以上お願いして書いてもらってますね。。。
まだまだ、感想お待ちしております!
鑑賞してもらえた方達と会ったら即聞くと思いますので、ウザいかもしれませんが宜しくお願いします笑
展覧会は、反響あってこそ。。
搬出では、大きな作品を外すためにちゃんと業者さんを呼んで頂いて10分もかからずに無事に取り外された。
階段用の脚立って便利…!!